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優先的地位乱用のヤマダ電機、公取の摘発は氷山の一角?

優先的地位乱用のヤマダ電機、公取の摘発は氷山の一角?
ますます激化する大型電機店の販売合戦。(1日撮影:今藤泰資)
【PJ 2008年07月02日】− 報道各紙が1日に伝えたヤマダ電機(前橋市)の独占禁止法違反事件。公正取引委員会が、優越的地位の乱用を適用した命令では過去最大の規模で、「家電量販店に優越的地位の乱用で命令を出すのは初めて」という見出しにちょっと驚いた。中には「ソニーやホンダ以来の急成長の陰には、拡大路線を突き進むあまり、コンプライアンスの徹底が後手に回ったといわれる」とする記事(6/30産経・ネット版)まであって、さらに驚いた。

 新聞記者の知見や経験など、この程度なのかと驚いたのだ。急成長の背景に法令違反があったワケではない。ヤマダ電機はやりすぎただけなのである。わたし自身、腹の煮えかえる思いで、量販店バイヤーの要求をのんできた経験がある。だがそこは商売。帳尻を合わせることなど、いとも簡単なことであった。

 今回の摘発、誰より意外に感じたのは、当のヤマダ電機ではなかったか。物販業界では、こうした優越的地位の利用などは「常識中の常識」、慣例といっていい。この事態は、単にヤマダのような大手家電店ばかりではない。スーパーやホームセンター大手などでも、利益確保のため「社員の無料派遣」など、恒常的に行われてきた手法。出入り業者は「申し出」に応じてきたのが実情なのだ。物販業界に籍を置いた人間であれば、「なんで今ごろ、この摘発?」と疑問を持つことになる。公取の意図は一罰百戒、「これからどんどんやるから注意しろ」と見えなくもない。

 今回の摘発によって、冷や汗をかいている大手量販店経営者も多かろう。つまりヤマダ電機の一件は氷山の一角。あしき物販業界のルールは、それに応じてきた出入り業者にも一端の責任があることも忘れてはなるまい。消費者もメダマ商品を手にとって喜んでいる場合ではない。人員の無償提供のほかに、商品の無償提供さえ存在するのだ。でなければ、折り込み広告でよくある「台数制限、3000円の高性能デジカメ」など、「急成長・高収益会社」の商売になるはずがない。【了】

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※この記事は、PJ個人の文責によるもので、法人としてのライブドアの見解・意向を示すものではありません。また、PJはライブドアのニュース部門、ライブドア・ニュースとは無関係です。

パブリック・ジャーナリスト 今藤 泰資【 茨城県 】
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