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偽装企業の多くは破綻、そして失業・・・内部告発者の望みなのか?

【PJ 2008年06月30日】− ミートホープや吉兆など、内部告発がきっかけになって破たんに至った会社は少なくありません。経営者と告発者、同僚の社員すべてが職を失うという結果となりました。失敗に至った過去の例を知っての告発であれば、告発者の望むところとも考えられます。

 正義感が告発に向かわせた例もあるでしょうが、多くは会社側に対する不満のためであるように思います。どちらにせよ、もっとも理不尽で不幸なことは不正に関係のない従業員までが失業に追い込まれたことです。そして漁夫の利を得たのはマスコミでしょう。

 マスコミによって不正行為を大きく報道された会社の多くは破たんしました。会社が存続できるかは報道の仕方次第とも言えます。健康被害のない偽装表示などの不正行為をやめさせるためにそれほどの犠牲を払う必要があったのか、疑問に思います。保健所の指導では無理なのでしょうか。

 むろん根本に企業側の違法行為があるのは当然ですが、その悪質さの程度はマスコミによって実態以上に大きく印象付けられている可能性があります。マスコミはバッシング効果を高めるために基準を高くするのが通例だからです(参考:不二家事件)。

 会社に強い不満をもつ告発者とマスコミは利益が一致します。マスコミは常に告発・密告ネタを歓迎していて、対象がスポンサー以外の有名企業ならさらに大歓迎です。しかし、発生するかもしれない失業には無関心であり、自らが失敗に手を貸したと認めることはありません。

 自分の属する組織を裏切ることは仲間を売ることであり、昔から不道徳なこととされてきました。たとえ正しい動機であっても裏切りを安易に認めてしまうと、組織内の信頼を保つことが難しくなります。公益通報者保護法は告発者を組織内で保護するためのものですが、保護の条件を厳しく制限することで、従来の倫理観との衝突を避けています。

 従業員が私怨(しえん)を晴らすために内部告発をし、それにマスコミが飛びつくという構図では、マスコミは告発者を不道徳な人間として扱いません。そんなことをしたらネタをもらえなくなります。ですが、こんなことが繰り返されれば、社会の信頼関係が悪影響を受けるのではないかと心配です。

 過大な報道は必要のない失業を生み、また仲間を売る行為を奨励することはモラルの低下を招きます。TBSの「朝ズバ」では不二家を虚偽の事実で告発する元従業員まで現れましたが、二重の意味でモラルを欠いています(そのまま放送した局も情けないですが)。

 幸い、今回の食肉卸売会社「丸明」の事件や、ウナギ産地の偽装事件では連日トップを飾るという過大報道はありませんでした。珍しくまともな判断だと思います。もっともマスコミ自身が偽装事件に飽きたのかもしれません。

 それまで贋物(がんぶつ)と知らず、美味い美味いと満足して食べていた消費者にとって食品のブランドって、どれほどの意味があるのでしょうね。【了】

■関連情報
噛みつき評論(記者のHP)
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※この記事は、PJ個人の文責によるもので、法人としてのライブドアの見解・意向を示すものではありません。また、PJはライブドアのニュース部門、ライブドア・ニュースとは無関係です。

パブリック・ジャーナリスト 岡田 克敏【 京都府 】
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