優勝トロフィーを掲げるスペイン代表イレブン<br>【photo by DPPI/PHOTO KISHIMOTO】

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 EURO2008の決勝戦、ドイツ対スペインが29日に開催され、スペインが1−0で勝利し、44年ぶり2度目の優勝を飾った。69歳のルイス・アラゴネス監督に率いられたチームは無敗で大会を駆け抜け、最後は若きエース、フェルナンド・トーレスの決勝点で栄冠を勝ち取った。

 ドイツはケガで出場が危ぶまれていたバラックを先発で起用し、クローゼを1トップに置く4−2−3−1でスタート。対するスペインはケガのビジャに代えてセスクを起用する4−1−4−1の布陣で臨んだ。
 立ち上がりは明らかにスペインに硬さが見え、ファイナルを何度も経験しているドイツは落ち着いて試合に入った。9分にはヒッツルスベルガーが2列目から飛び出してシュートを放ち、カシージャスを脅かす。しかし、ドイツの枠内シュートは結局この1本だけ。
 14分、チャビのスルーパスからイニエスタが抜け出し、クロスをドイツDFメッツェルダーがあわやオウンゴールというシーンがあると、このプレーでスペインから硬さが消え、持ち前のパスサッカーでドイツを翻弄し始める。
 22分にはセルヒオ・ラモスのクロスからトーレスがポスト直撃のヘディングシュートを放つ。
 迎えた33分、チャビのスルーパスに反応したトーレスがラームとメッツェルダーに挟まれながらも驚異的なスピードで抜け出し、GKレーマンの鼻先でボールを浮かせ、先制ゴールを沈めた。
 スペインリードで突入した後半もスペインが主導権を握り、チャビを中心としたパスワークで何度もチャンスを演出。ドイツもレーマンの好セーブなどでよく防いでいたが、頼みのバラックの運動量も落ち、1点が遠い。
 ロスタイムにはドイツがなりふりかまわぬパワープレーを敢行するが、スペインも一丸となってこれを跳ね返し、歓喜のホイッスルとなった。

 ショートパスを主体とする自分たちのスタイルを貫き、数々の困難を乗り越えてついに新たな歴史を刻んだスペインの選手たちにUEFAのプラティニ会長から金メダルがかけられると、エルンスト・ハッペル・シュタディオンを埋めた観衆から惜しみない拍手が送られ、無数のフラッシュがたかれる中、キャプテンのカシージャスが栄光のアンリ・ドロネー杯を頭上に掲げた。

 EURO2008はこれで全日程を終了。4年後の2012年大会はウクライナとポーランドの共催が予定されている。

◇ドイツ 0−1 スペイン
[得点]33分:フェルナンド・トーレス