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【サムライ通信】激しいレギュラー争いを引き起こす一戦に

 プライドをかけた戦い――。3月アウェーでの敗戦という結果から、22日ホームでのバーレーン戦を指揮官はそう語った。日本代表として挑むワールドカップアジア予選。それが消化試合であっても「勝利にこだわること」「日本代表としてのプライドをかける」のは、当然のことであるはずだ。

 「代表選手として強い気持ちを持って準備してきたし、国を代表している以上、みんながそういう気持ちで臨むべきだと思う。僕はU−23代表でもA代表でも、そういうつもりでやっているし、そうしないと選ばれていない選手に対しても失礼だと思う」という本田の声は、選手誰もが抱いている思いだろう。アウェーでの結果は問題ではない。

 6月2日のホームでのオマーン戦から、アウェーのオマーン戦、タイ戦と3次予選を戦った日本代表。欧州でプレーする中村俊輔、松井大輔、長谷部誠がチームの軸として定着。中村俊がピッチ内外で積極的に選手間のコミュニケーションを深める役割を果たし、その結果、岡田ジャパンは大きな進化を見せた。

 惜しくも勝利は逃したが、灼熱のマスカットでのオマーン戦、先制を許しながらも“パスを繋ぐ”というサッカーを貫き、相手の疲労を導いた。バンコクでの試合では前半から激しいプレッシングで“気持ち”を示し、勝利を手にした。それでも「もっと強い相手だったら、今のままでは勝てない」と危機感を抱く選手も多く、選手たちの目指す場所の高さを感じた。

 充実した1カ月間だったように思う。その集大成となるのが、バーレーン戦だ。バーレーンもまた3次予選の突破を決め、出場停止選手もおり、3月に比べれば戦力がダウンしているとも言われている。

 「バーレーンがメンバーを落としているとか、我々の情報では2人のサスペンド(退場と累積警告)と、あと2人警告をもらっている。その4名だけだと思っています。そういう意味では我々も同じような状況かな」と岡田監督は話す。

 確かに日本もイエローカードを保持する松井、長谷部などの先発起用を見送り、負傷が懸念される中村俊の出場も不透明だ。バーレーン戦では、鈴木啓太や中村憲剛、山瀬功治など、3月の試合以来先発から外れた選手の先発出場が濃厚だ。指揮官が「メンバーを落としているバーレーンと同じ状況」と語る中での先発復帰となる。

 そんな彼らの意地を見たい。タイ戦で中村俊を強行出場させた岡田監督は、新たに招集した佐藤寿人を「スーパーサブとしてテストしたい」と語ったり、監督の発言を追っていると先発メンバーを固定し始めているように感じることは多い。しかし、ワールドカップ出場権獲得の最終予選を勝ち抜くために、先発メンバーの固定は危険だ。特に移動時間などのリスクが多い欧州組依存の苦戦は、過去の代表が示している。

 ベースが築かれつつある岡田ジャパンだが、先発メンバー争いには激しい競争が残されていることを、選手自身が示す。バーレーン戦はそんな1試合になることを祈りたい。

 Jリーグでプレーしていることに誇りを感じている――。4年前、欧州組偏重のジーコジャパンで、なかなか先発を手に出来ななかった福西崇史はそう語っていた。そしてその後のアジアカップで先発の座をもぎ取った。

 バーレーン戦で先発復帰となる選手たち自身のプライド。誇りに期待したい。

text by 寺野典子


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