obamawhitehouse.jpg

ご存知の通り、次期大統領選の11月の本選挙においては、共和党ジョン・マケイン氏(71)と民主党バラク・オバマ氏(46)による一騎打ちが決まっている。ところが、テキサス州の共和党議員集会において、先週末とんでもないバッジが売られていたことが、Dallasnews.comにより報じられた。

商品は、「もしもオバマが大統領になっちゃったら、私たちはそれでも“ホワイト”ハウスって呼ぶ?」という嫌味タップリのこのバッジで、先週末の州共和党議員集会以外には、PR商品を通信販売する、Republicanmarket.comでも取り扱われていたと17日の「ダラス・モーニング・ニュース」紙が取り上げ、瞬く間に全国に知れ渡ってしまったという。

アメリカ人はメッセージを託して商品化されたTシャツやバッジが大好きな国民で、真剣な賛同者もあれば、そのジョーク性、ブーム性に魅かれてという人もいるが、このバッジについては「笑うに笑えない」、「私はテキサス出身の白人だが、今時このような人種差別とは恥ずかしい」「共和党の本音を見た」と、辛口コメントが続出のようである。

3月上旬にAFP通信などが伝えたように、ヒラリー候補者の選挙陣営がテキサス州の複数の集会会場で、オバマ氏陣営より妨害を受けたと緊急記者会見をするなど、オバマ氏が反感を買っていたことは否めない。また、南部テキサス州の人口を人種的に見ると、白人が5割、黒人はたったの1割である。3割とされるヒスパニック系の人々もオバマ氏の「変革」より、「アメリカの抱える問題」を重視するヒラリー氏に傾き、民主党候補者選びではヒラリー候補が51%、オバマ候補が47%という結果となっていた。

この16日には、ノーベル平和賞を受賞したことでも有名なゴア前副大統領がオバマ氏支持を表明、今後の応援演説がもたらす影響力が期待されている。一方で共和党が同時期にこのような人種差別バッジを販売しているようでは、失策を犯したと言われても仕方ない。共和党スポークスマンであるハンス・クリンガー氏は、このバッジを見たこともないが、大変遺憾であり、製造した業者はすでに締め出し二度と取引はしない、と発表したようだ。

(編集部 Joy横手)