発売以来、好調な売れ行きを見せている携帯型ゲーム機「ニンテンドーDS」。任天堂は日本マクドナルドをパートナー企業として、新たな実験「ニンテンドースポット」を開始した。

 これはマクドナルドの店舗にDSを持参すると、オリジナル情報がDSの画面に映し出されるサービスだ。商品情報や商品クーポンなどのおトク情報から食育など、マクドナルドのDS専用ページの閲覧ができる。

 その他、「脳を鍛える大人のDSトレーニング」など、市販DSソフトの体験版を、無料でダウンロードして楽しむこともできる。操作は店内にDSを持ち込み、画面ガイドに従ってタッチするだけ。簡単である。マクドナルドは5月27日(火)から導入を開始、6月30日(月)までをトライアル期間としている。

「お使いいただいた方からは好評をいただいています」(日本マクドナルド広報)

 トライアルということもあり、コンテンツはまだまだ充実の余地がある。が、利用者の反応は上々のようだ。

 DSは昨年1年間で636万台、累計2238万台(2008年3月末時点)を販売している。携帯ゲーム機として申し分のない数字だが、一昨年の販売台数912万台から比べると伸びは鈍化している。

「新しい利用シーンの創出にチャレンジして行きたい。今回の実験はその第一歩としてのトライアルです。便利な使い方を提案することで、DSを『所有者の生活を豊かにするゲーム機』として定着させたいのです」(任天堂広報室)

 2000万台以上販売しているとはいえ、日本の人口全体の中では、わずか6分の1に過ぎない。残りの6分の5に対して、任天堂が新しい提案をすることには、これまでDSに触れなかった人たちに手に取って欲しいという狙いがある。

 今回の試みはゲーム機の全く新しい使い方という意味でも興味深い。従来のゲーム機は本体を売り、パッケージソフトを売ることで利益を上げてきた。実験ではパッケージソフトの提供ではなく、ユーザーがパートナー企業の店舗に行き、そこでゲームソフトや商品情報などをダウンロードする形を取っている。従来のパッケージソフトの部分をパートナー企業がコンテンツを提供する形で担っているのだ。

 また、任天堂は今回の実験でマクドナルドのほか、エヌ・ティ・ティ ブロードバンドプラットフォームともパートナーシップを組み、つくばエクスプレスの全駅および列車内で情報閲覧ができるようにした。

 本体とパッケージソフトの販売という枠を越え、パートナー企業からゲームソフトや商品情報などをダウンロードする形が定着するのか。携帯ゲーム機の新しい使い方を左右する実験結果が気になるところだ。

(江口陽子)

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