【サムライ通信】負傷の中村俊輔の思い それに応えるチームメイト
2008年06月15日09時49分 / 提供:livedoor スポーツ
3−0とスコアだけ見れば、快勝とも言える結果で、ワールドカップ3次予選突破を決めた岡田ジャパン。3月、初めてのアウェーでの敗戦から、約2か月後に、、指揮官は“俺流”宣言。5月中旬から始まった代表合宿では、新しいサッカーを構築するため突貫工事がスタートする。
守備面での形は作れても攻撃面での形ができない……選手たちの中にもう不安あったはずだ。しかし、迷っている時間はなかった。繰り返される非公開練習の中でどのようなトレーニングが行なわれているかはわからない。しかし、「選手間のパイプを太くし、その数を増やすこと。チームの連動性や連携した動きが大事だ」と言う中村俊輔を中心に、丁寧な会話とコミュニケーションが繰り返されることで、「自分たちのサッカー」が徐々に進化させていった。
パスを繋ぎ、子気味いいリズムを身につけたホームのオマーン戦を経て、アウェーでのオマーン戦。灼熱の中で先制を許すという最悪の展開だったが、それでも、ボールを回し続け、スタイルを貫こうともがいた。結果は1−1だったが、選手個々が手ごたえを掴んでいたのも事実だ。
「ここ数週間の間に、代表のサッカーは確実に良くなっている」
体調不良明けで試合出場から遠ざかっている鈴木啓太が力強く話した。
迎えた6月14日のタイ戦。気温は30度余りで、マスカットでの試合に比べれば、かなり涼しい。大観衆の日本人サポーターの声援も選手を後押ししただろう。キックオフ直後から、チームが一丸となってタイボールへプレッシャーをかけた。そのボールを奪った長谷部誠がゴール前までボールを運んだ。
「ああいうプレーは大きかった。あれが(プレーの)ベースとなるから」
右足首痛を抱えながら出場した俊輔は、長谷部のプレーをそう説明した。痛み止めの注射を打ち、「何も感覚もないし、ボールを触っても感じない」という状態の中村俊もまた、前半から相手のボールを追い掛け回した。
「後半のどこかで痛み止めが切れることはわかっていたから、いけるところまでいこうという気持ちだった。相手はボールを回そうとしていたけど、そういうことをさせない、気迫が必要だった。今日は技術云々よりも、そういうプレーが大事。ましてや俺がそういうプレーをすれば、周りもついてくるだろうし。前半で相手の様子を見てというようなことをやっていたらいけない。後半はペースが少し落ちたけど、そんなこと言ってもしょうがない。前半やれたことが大事。セットプレーだったけど、2点取れたので十分だった」
万全ではない俊輔をチームメイトがバックアップした。
「ボールを持ちすぎると、相手のタックルが来るから、できるだけ近くでプレーし、ワンツーの動きとかを意識した」と遠藤保仁。1トップの玉田圭司は「俊が本調子ではないことはわかっていたし、チームとしてそれを消すとか、見せないこと。チームとしてまとまっていれば、誰か調子が悪い選手がいてもやれると思う」と話した。
しかし、2点をリードして迎えた後半、日本選手の足が止まる。エネルギッシュな前半の戦いを考えれば、致し方のないことでもあったが……。
「もっと繋ぐところは繋いでいくとか、緩急のある攻撃も必要だったと思う。その辺りの修正は、これからやっていなかなくちゃいけない」と松井大輔。遠藤も「後半はリズムのよくない時間帯もあった。できればもう少し高い位置でプレスをかけて、ボールを奪いたかった。ただ、そういうサッカーを90分やれるかと言えば、今日のような暑さだと難しい。そういう時に、チームとしてどういう風に戦うのかは、チームとしての課題。もっと強い相手だったら、今日のままではやられてしまう」と口にしている。
何度も前線に飛び出しながらもパスが来ず、悔しい思いをしていた玉田も「自分の欲しいときにボールが来ないという場面があった。簡単にできるこではないけれど、そういうところをもっと上げていくしかない」と厳しい口調で話している。
この二人以外の選手の多くが、課題を口にした試合でもあった。
チームが進化しているからこそ、課題も次々と生まれる。前進するためには重要なことだ。思えば3月のバーレーン戦後は、具体的な課題を口にする選手は少なかった。
3月のバーレーン戦との違いは何かと遠藤に聞いたところ、「チームのまとまり」だと彼は応えた。「このチームの選手たちは本当によくコミュニケーションをとっている。年齢に関係なく、選手たちは自分の考えを口にするし、話し合う空気がある」と力を込めて続けた。
そういうチームの団結力が、この中東、タイの遠征でより深まったのだという。それが土台となり、今後へと進化の歩みを続けることが重要だ。3次予選突破は、日本にとっては当たり前のノルマだった。こんなところで苦戦している場合ではないのだ。しかし、苦しんだからこそ、突破の喜びや進化の手ごたえも生まれる。
とは言え、まだまだ予選が終わったわけではないし、目指すべき舞台はあくまでも“世界”である。試合に出ている選手も、出られなかった選手も決して、満足できない……、そんなチームへ次のステップへと進化しならなくてはならない。
守備面での形は作れても攻撃面での形ができない……選手たちの中にもう不安あったはずだ。しかし、迷っている時間はなかった。繰り返される非公開練習の中でどのようなトレーニングが行なわれているかはわからない。しかし、「選手間のパイプを太くし、その数を増やすこと。チームの連動性や連携した動きが大事だ」と言う中村俊輔を中心に、丁寧な会話とコミュニケーションが繰り返されることで、「自分たちのサッカー」が徐々に進化させていった。
パスを繋ぎ、子気味いいリズムを身につけたホームのオマーン戦を経て、アウェーでのオマーン戦。灼熱の中で先制を許すという最悪の展開だったが、それでも、ボールを回し続け、スタイルを貫こうともがいた。結果は1−1だったが、選手個々が手ごたえを掴んでいたのも事実だ。
「ここ数週間の間に、代表のサッカーは確実に良くなっている」
体調不良明けで試合出場から遠ざかっている鈴木啓太が力強く話した。
迎えた6月14日のタイ戦。気温は30度余りで、マスカットでの試合に比べれば、かなり涼しい。大観衆の日本人サポーターの声援も選手を後押ししただろう。キックオフ直後から、チームが一丸となってタイボールへプレッシャーをかけた。そのボールを奪った長谷部誠がゴール前までボールを運んだ。
「ああいうプレーは大きかった。あれが(プレーの)ベースとなるから」
右足首痛を抱えながら出場した俊輔は、長谷部のプレーをそう説明した。痛み止めの注射を打ち、「何も感覚もないし、ボールを触っても感じない」という状態の中村俊もまた、前半から相手のボールを追い掛け回した。
「後半のどこかで痛み止めが切れることはわかっていたから、いけるところまでいこうという気持ちだった。相手はボールを回そうとしていたけど、そういうことをさせない、気迫が必要だった。今日は技術云々よりも、そういうプレーが大事。ましてや俺がそういうプレーをすれば、周りもついてくるだろうし。前半で相手の様子を見てというようなことをやっていたらいけない。後半はペースが少し落ちたけど、そんなこと言ってもしょうがない。前半やれたことが大事。セットプレーだったけど、2点取れたので十分だった」
万全ではない俊輔をチームメイトがバックアップした。
「ボールを持ちすぎると、相手のタックルが来るから、できるだけ近くでプレーし、ワンツーの動きとかを意識した」と遠藤保仁。1トップの玉田圭司は「俊が本調子ではないことはわかっていたし、チームとしてそれを消すとか、見せないこと。チームとしてまとまっていれば、誰か調子が悪い選手がいてもやれると思う」と話した。
しかし、2点をリードして迎えた後半、日本選手の足が止まる。エネルギッシュな前半の戦いを考えれば、致し方のないことでもあったが……。
「もっと繋ぐところは繋いでいくとか、緩急のある攻撃も必要だったと思う。その辺りの修正は、これからやっていなかなくちゃいけない」と松井大輔。遠藤も「後半はリズムのよくない時間帯もあった。できればもう少し高い位置でプレスをかけて、ボールを奪いたかった。ただ、そういうサッカーを90分やれるかと言えば、今日のような暑さだと難しい。そういう時に、チームとしてどういう風に戦うのかは、チームとしての課題。もっと強い相手だったら、今日のままではやられてしまう」と口にしている。
何度も前線に飛び出しながらもパスが来ず、悔しい思いをしていた玉田も「自分の欲しいときにボールが来ないという場面があった。簡単にできるこではないけれど、そういうところをもっと上げていくしかない」と厳しい口調で話している。
この二人以外の選手の多くが、課題を口にした試合でもあった。
チームが進化しているからこそ、課題も次々と生まれる。前進するためには重要なことだ。思えば3月のバーレーン戦後は、具体的な課題を口にする選手は少なかった。
3月のバーレーン戦との違いは何かと遠藤に聞いたところ、「チームのまとまり」だと彼は応えた。「このチームの選手たちは本当によくコミュニケーションをとっている。年齢に関係なく、選手たちは自分の考えを口にするし、話し合う空気がある」と力を込めて続けた。
そういうチームの団結力が、この中東、タイの遠征でより深まったのだという。それが土台となり、今後へと進化の歩みを続けることが重要だ。3次予選突破は、日本にとっては当たり前のノルマだった。こんなところで苦戦している場合ではないのだ。しかし、苦しんだからこそ、突破の喜びや進化の手ごたえも生まれる。
とは言え、まだまだ予選が終わったわけではないし、目指すべき舞台はあくまでも“世界”である。試合に出ている選手も、出られなかった選手も決して、満足できない……、そんなチームへ次のステップへと進化しならなくてはならない。
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