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秋葉原通り魔の責任はマスコミと毎日新聞・・・テレ朝との興味ある対比
2008年06月13日07時05分 / 提供:PJ
【PJ 2008年06月13日】−
大事件があると、直後からマスコミは犯罪などの専門家や"専門外"コメンテーターを動員して大量のコメントを撒き散らすのが恒例となっています。秋葉原事件では容疑者がなぜ事件を起こしたのかが興味の中心になりました。しかし、事件に関する情報が限られた上での素人の論評の多くは意味がありません。
むろんすべてがいい加減というわけではなく、中には的を射た意見もあります。興味深い双方の例を紹介します。いい加減な例は6月11日のテレ朝のスーパーモーニングにありました。鳥越俊太郎氏と「ゆとり教育」の推進者、寺脇研氏、著名なご両人のご意見です。
鳥越氏は、長い時間を使って、事件の核心は労働者派遣法の改正にあると主張します。つまり、原因は将来に希望をもてない派遣社員という立場だというわけです。これに対し寺脇氏は、容疑者は学力一辺倒の時代に教育を受けた世代であり、「ゆとり教育」をもう少し早くやっていれば防げたかもしれないという意味の話をしました。
要するに、ご両人はこの事件を利用して、以前からの自説を開陳されたわけです。事件を起こした要素のひとつである可能性は否定しませんが、関連が希薄であることは否定できません。
彼が事件を起こした背景にはさまざまな要素が複雑に絡み合っていると思われます。大きな影響を与えた要素も、小さな要素もあるはずです。数多くある要素の重要度を調べ、比較することなく、自説に都合のいいものだけをとり上げる方法は不誠実かつ非論理的であり、誤った考えを広める危険があります。
この種の事件は、時間をかけて調査しても事件の原因や背景が明確になることはなく、ある程度の推定ができる程度でしょう。したがって、いい加減な意見を言ってもあとで責任をとらされる心配はありません。それをいいことに、思いつき程度のことを国民に向かって放送することは有害です。
なぜなら、テレビと著名人というだけで頭から信用できると勘違いしている人々が少なからず存在するからです。彼らは誤った知識を身につけてしまうかも知れません。
次はまともな例で、6月12日の毎日新聞 発信箱に載った、与良正男記者による「甘えの構造」というコラムです。一部を引用します。
「責任の一端は私たちマスコミにもあるのかもしれない。私たちはともすれば、何かことがあるたびに、社会が、政治が、教育が悪い−−と、安易に、かつ漠然と結論づけてこなかったか。それが『自分は被害者』という甘えの構造、あるいは厳しい現実からの逃げ道をつくる要因になっているように思えるのだ」
むろんこの意見にある、マスコミとの関連の程度は不明であり、その点は上記の批判を免れません。しかしこの記者の主張には大変興味深いものがあります。マスコミが、政治が悪い、教育が悪いと言い続けてきた結果、悪いのは自分でなく、社会が悪いのだという発想を広めたということですが、上記の鳥越・寺脇両氏の主張はまさに政治が悪い、教育が悪いということなのです。
図式的に言えば鳥越・寺脇両氏のような考えが今回の事件の要因のひとつになったというわけです。なんとも皮肉なことですが、与良記者の自省を込めた主張を高く評価したいと思います。残念なことに、鳥越・寺脇両氏の発言を承認したスーパーモーニングをはじめ、マスコミの主流はいまだに「悪いのは自分ではなく社会」式の発想を育てているように思います。【了】
■関連情報
噛みつき評論(記者のHP)
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※この記事は、PJ個人の文責によるもので、法人としてのライブドアの見解・意向を示すものではありません。また、PJはライブドアのニュース部門、ライブドア・ニュースとは無関係です。
パブリック・ジャーナリスト 岡田 克敏【 京都府 】
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むろんすべてがいい加減というわけではなく、中には的を射た意見もあります。興味深い双方の例を紹介します。いい加減な例は6月11日のテレ朝のスーパーモーニングにありました。鳥越俊太郎氏と「ゆとり教育」の推進者、寺脇研氏、著名なご両人のご意見です。
鳥越氏は、長い時間を使って、事件の核心は労働者派遣法の改正にあると主張します。つまり、原因は将来に希望をもてない派遣社員という立場だというわけです。これに対し寺脇氏は、容疑者は学力一辺倒の時代に教育を受けた世代であり、「ゆとり教育」をもう少し早くやっていれば防げたかもしれないという意味の話をしました。
要するに、ご両人はこの事件を利用して、以前からの自説を開陳されたわけです。事件を起こした要素のひとつである可能性は否定しませんが、関連が希薄であることは否定できません。
彼が事件を起こした背景にはさまざまな要素が複雑に絡み合っていると思われます。大きな影響を与えた要素も、小さな要素もあるはずです。数多くある要素の重要度を調べ、比較することなく、自説に都合のいいものだけをとり上げる方法は不誠実かつ非論理的であり、誤った考えを広める危険があります。
この種の事件は、時間をかけて調査しても事件の原因や背景が明確になることはなく、ある程度の推定ができる程度でしょう。したがって、いい加減な意見を言ってもあとで責任をとらされる心配はありません。それをいいことに、思いつき程度のことを国民に向かって放送することは有害です。
なぜなら、テレビと著名人というだけで頭から信用できると勘違いしている人々が少なからず存在するからです。彼らは誤った知識を身につけてしまうかも知れません。
次はまともな例で、6月12日の毎日新聞 発信箱に載った、与良正男記者による「甘えの構造」というコラムです。一部を引用します。
「責任の一端は私たちマスコミにもあるのかもしれない。私たちはともすれば、何かことがあるたびに、社会が、政治が、教育が悪い−−と、安易に、かつ漠然と結論づけてこなかったか。それが『自分は被害者』という甘えの構造、あるいは厳しい現実からの逃げ道をつくる要因になっているように思えるのだ」
むろんこの意見にある、マスコミとの関連の程度は不明であり、その点は上記の批判を免れません。しかしこの記者の主張には大変興味深いものがあります。マスコミが、政治が悪い、教育が悪いと言い続けてきた結果、悪いのは自分でなく、社会が悪いのだという発想を広めたということですが、上記の鳥越・寺脇両氏の主張はまさに政治が悪い、教育が悪いということなのです。
図式的に言えば鳥越・寺脇両氏のような考えが今回の事件の要因のひとつになったというわけです。なんとも皮肉なことですが、与良記者の自省を込めた主張を高く評価したいと思います。残念なことに、鳥越・寺脇両氏の発言を承認したスーパーモーニングをはじめ、マスコミの主流はいまだに「悪いのは自分ではなく社会」式の発想を育てているように思います。【了】
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