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平川忠亮「不動の精神を貫いて」

平川忠亮「不動の精神を貫いて」

文●島崎英純
写真●兼子愼一郎、足立雅史

「浦和レッズマガジン6月号(5月12日発売)より」

不動の精神を貫いて今季は万全の状態で開幕を迎えることができた。リーグ戦では10試合連続で先発メンバーに名を連ね、左右両サイドで攻撃の起点となっていた。しかし、第10節神戸戦で負傷し、戦線から離脱。エンゲルス新体制でレッズを支えてきた平川の復帰を誰もが願っている。

 平川忠亮は穏やかな笑みを浮かべていた。年始に結婚。家庭を持ち、自我が芽生えたのか、チーム始動後すぐに実施されたグアムキャンプでの彼は自信に満ち溢れていた。

 「例年だと、キャンプの時期にベスト体重から5キロくらい太っているんです。僕、結構食べるし、体を動かしていないとすぐ体重が増加しちゃうんですよね。でも今年は大丈夫、体が軽いんです。おなかも出てないでしょ(笑)」

 そう言った平川は、おもむろに「ゲルトさーん」とエンゲルス・コーチを呼び「ホテルまで一緒にジョギングしましょうよ」と言い、さっそうと駆け出していった。

 数年来、常にけがを抱え、万全の状態でプロ生活を送れていない平川。足首、太もも、ふくらはぎ……。これまで負傷した箇所を挙げれば切りがない。しかし2008年シーズンはこれまでで一番良いコンディションで臨めた。平川にとって、体調面に不安がないのは珍しいことだ。表情も柔らかいはずである。

 ホルガー・オジェック監督も、体調面が良好な平川を右サイドのレギュラーで起用することを早々に決断していたようで、キャンプや練習では常に主力組でプレーしてきた。日常生活、自身のコンディションに加え、チームの中で確立された立場も、彼の精神を安定させていたのだろう。

「今季の目標? 全タイトルを取る! あれっ? これってみんな言っていることですよね。これじゃあ、クラブから言わされているように思われますよね(笑)」

 笑顔が絶えない。シーズン開幕前の平川は、とても明るかった。
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平川忠亮「不動の精神を貫いて」
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