10年働くソルジャーが欲しい重鎮のホンネ
2008年06月05日09時55分 / 提供:FPNニュースコミュニティ
昨年秋にIPA(情報処理機構)が主催した学生との交流会にて、IT業界の重鎮達がIT業界を幻滅させるような発言をしてしまったことは記憶に新しいですが、5月28日にIPAが開催した「IPAX2008」で、またしても重鎮からのトンデモ発言が飛び出たようです。
西垣氏(IPA理事長)曰く、
「入社して最初の10年は泥のように働いてもらい、次の10年は徹底的に勉強してもらう」
という伊藤忠商事の取締役会長の言葉を引用して、仕事をコツコツ続けていれば見えてくることを訴えたとのこと。
この発言、すでにIT業界の内側で活躍されている方々からすれば、ヘソで茶を沸かすくらい馬鹿げた物言いだと感じたハズです。
本来なら笑い飛ばすべきこの発言には、実際のIT業界における人々の縮図を言い表しているようにも思えませんか?
「泥のように働いてもらい・・・」という表現は、目の前の仕事をただひたすらに取り組んでいくことを意味していることは分かると思います。
そしてこの場にいた学生全員がこの言葉に賛同しなかったことがWebメディアのいくつかで告げられていました。
しかし、与えられたことを黙々と片付けていく仕事のスタイルにどっぷり浸かっているプログラマやエンジニアは意外なほど多いのではないかと私は考えています。
というのも、昨年のIPAでのやり取りを踏まえ、周囲のITに関わる人々に何十人も直接問いかけた結果、システム開発・運用の現場では、8割以上の人間がルーチンワークを積極的に好むことが分かったからです。
(実は変化など望んでいないエンジニア達?:2007/11/19)
→ http://it-ura.seesaa.net/article/67430241.html
「そもそも欧米と比較して日本のIT業界は低レベルの人材がかなり集まっていることを忘れちゃダメだ。」
これは欧米との比較だけでなく、国内の他業界との比較においても外れていない言葉であると認識しています。
だからこそとでも言いますか、IT業界の進化は工業化という形で進行し、「サルでもできる単純業務」と「責任重圧で死にそうな複雑業務」への両極化が進んでいるわけです。
これを与えられた環境として甘受している人もいれば、それに対して必死にもがこうとする人もいます。
前者はIT業界に残り続け、後者の多くは志半ばにしてIT業界を去る。
そのような構図の中で生き抜いてきたIT業界の重鎮にとって、期間の過多はありますが、長期間ひたすら修行を続けるという発想になるのでしょう。
もちろん私はこの発想に到底同意できません。
まず、ドッグイヤーからマウスイヤーと呼ばれるまで変化の激しいこの世界で10年間も光を浴びずにひたすら努力を続けるという愚かな発想を強いることは、若くして活躍の場が広がるIT業界の楽しみを摘み取ってしまうことでしょう。
「搾取」と表現する方が適切かもしれません。
この業界に入ってくる新人達は、果たした功績に対してごく一部しか報酬を与えるだけで馬車馬のように働く、なんとも都合の良い奴隷である、そうIT業界の重鎮は考えているのだ。
こう曲解されても仕方のない言い方を重鎮たちはしています。
事実、冒頭のIPA理事長の西垣氏は、
『数として欲しいのは,金融システムなど企業の大型システムに従事する人間。こういった領域では,個人の能力よりは業務ノウハウが重要。プログラマとして優秀であっても,業務を理解しないと,よいシステムができない。技術だけを評価して処遇することは企業としては難しい。天才プログラマのように技術を極めるのであればそれを生かす道に行くべきであって,企業に入って大型システムを開発するのはもったいないか,向いてない』
(ITpro:http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20080530/305172/)
と述べているとのこと。
システムインテグレートの世界では、構築対象が肥大化・複雑化し続けた結果、もはや産業化による元請け/下請けモデルによってモジュール開発化しなければどうにもならない状況になってしまったのだと私は理解しています。
経営層の方とITコストの削減について話すとき、IT要員はそれぞれがコマに過ぎず、いかにして全体の人件費を削減するのか、それだけに意識が向きがちということがかなり多い。
このまま進めば、ITベンダーの多くは工場となんら変わらぬ存在となり、当然IT業界で働く人々の多くも、工場労働者と同じ扱いとなるでしょう。
※既にこの状況に陥っている方も多そうです。
続きはFPNニュースコミュニティで
西垣氏(IPA理事長)曰く、
「入社して最初の10年は泥のように働いてもらい、次の10年は徹底的に勉強してもらう」
という伊藤忠商事の取締役会長の言葉を引用して、仕事をコツコツ続けていれば見えてくることを訴えたとのこと。
この発言、すでにIT業界の内側で活躍されている方々からすれば、ヘソで茶を沸かすくらい馬鹿げた物言いだと感じたハズです。
本来なら笑い飛ばすべきこの発言には、実際のIT業界における人々の縮図を言い表しているようにも思えませんか?
「泥のように働いてもらい・・・」という表現は、目の前の仕事をただひたすらに取り組んでいくことを意味していることは分かると思います。
そしてこの場にいた学生全員がこの言葉に賛同しなかったことがWebメディアのいくつかで告げられていました。
しかし、与えられたことを黙々と片付けていく仕事のスタイルにどっぷり浸かっているプログラマやエンジニアは意外なほど多いのではないかと私は考えています。
というのも、昨年のIPAでのやり取りを踏まえ、周囲のITに関わる人々に何十人も直接問いかけた結果、システム開発・運用の現場では、8割以上の人間がルーチンワークを積極的に好むことが分かったからです。
(実は変化など望んでいないエンジニア達?:2007/11/19)
→ http://it-ura.seesaa.net/article/67430241.html
「そもそも欧米と比較して日本のIT業界は低レベルの人材がかなり集まっていることを忘れちゃダメだ。」
これは欧米との比較だけでなく、国内の他業界との比較においても外れていない言葉であると認識しています。
だからこそとでも言いますか、IT業界の進化は工業化という形で進行し、「サルでもできる単純業務」と「責任重圧で死にそうな複雑業務」への両極化が進んでいるわけです。
これを与えられた環境として甘受している人もいれば、それに対して必死にもがこうとする人もいます。
前者はIT業界に残り続け、後者の多くは志半ばにしてIT業界を去る。
そのような構図の中で生き抜いてきたIT業界の重鎮にとって、期間の過多はありますが、長期間ひたすら修行を続けるという発想になるのでしょう。
もちろん私はこの発想に到底同意できません。
まず、ドッグイヤーからマウスイヤーと呼ばれるまで変化の激しいこの世界で10年間も光を浴びずにひたすら努力を続けるという愚かな発想を強いることは、若くして活躍の場が広がるIT業界の楽しみを摘み取ってしまうことでしょう。
「搾取」と表現する方が適切かもしれません。
この業界に入ってくる新人達は、果たした功績に対してごく一部しか報酬を与えるだけで馬車馬のように働く、なんとも都合の良い奴隷である、そうIT業界の重鎮は考えているのだ。
こう曲解されても仕方のない言い方を重鎮たちはしています。
事実、冒頭のIPA理事長の西垣氏は、
『数として欲しいのは,金融システムなど企業の大型システムに従事する人間。こういった領域では,個人の能力よりは業務ノウハウが重要。プログラマとして優秀であっても,業務を理解しないと,よいシステムができない。技術だけを評価して処遇することは企業としては難しい。天才プログラマのように技術を極めるのであればそれを生かす道に行くべきであって,企業に入って大型システムを開発するのはもったいないか,向いてない』
(ITpro:http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20080530/305172/)
と述べているとのこと。
システムインテグレートの世界では、構築対象が肥大化・複雑化し続けた結果、もはや産業化による元請け/下請けモデルによってモジュール開発化しなければどうにもならない状況になってしまったのだと私は理解しています。
経営層の方とITコストの削減について話すとき、IT要員はそれぞれがコマに過ぎず、いかにして全体の人件費を削減するのか、それだけに意識が向きがちということがかなり多い。
このまま進めば、ITベンダーの多くは工場となんら変わらぬ存在となり、当然IT業界で働く人々の多くも、工場労働者と同じ扱いとなるでしょう。
※既にこの状況に陥っている方も多そうです。
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