【MATCH REPORT】J1リーグ第7節 浦和 0−0 大宮
戦術の希薄さを露呈し、無念のドロー
各ポジションの横のラインをフラットに保つ4−4−2を敷く大宮。かたや浦和も前半は果敢にバックラインを押し上げてチーム全体をコンパクトな状態にし、中盤での局地戦で優位に立とうとした。しかしレッズはチーム全体の守備意識が希薄で、プレスやチェイシングは特定の選手が実践するのみ。そして、その選手が疲労の色を濃くすると、当然のようにボールポゼッション率が下がった。
守備的MFの細貝に課されたタスクは非情とも言える。なぜ彼だけが、これほどハードワークを求められるのか。特定個人に依存する現況のレッズは戦術がないに等しい。敵将の樋口監督は「浦和は7対3でカウンターを仕掛ける傾向がある」と分析した。つまり、前線の3人と残り7人が攻守において分業状態にあるというのだ。
この傾向は今に始まったことではない。思えばレッズは、数年に渡ってこの《分業制》を貫いている。昨季で言えば、ワシントン、永井、ポンテが攻撃の担い手で、他の7人は守備に傾倒する姿勢が顕著だった。その意味において、指揮官が代わってもレッズはスタイルを変えていない。
大宮戦のシュート数は8対13。この日のレッズ最大の決定機は87分に永井が放ったヘディングシュートがバーを叩いたシーン。これまでのレッズは、このような千載一遇のチャンスをモノにして勝ち点を積み上げてきた。しかし、この日の大宮戦では、そんな《ラッキー》の恩恵にはあずかれなかった。
すべての選手が最低限負うべきタスクはあるはずだ。しかし、今のレッズには、その責任を課せられていないかのように自由奔放な所作が目立つ。
5年前に得た財産は、もはや枯渇した。チーム戦術が希薄な今のレッズを攻略するのはたやすい。それを対戦チームが認識し始めていることを、レッズはそろそろ自覚した方がいい。
<浦和レッズ寸評>
6.0 GK 都築龍太 ピンチはそれほどなかった。得意のフィードは不発気味
6.0 DF 堤俊輔 試合を重ねるごとに安定感を見せるも、まだ特長は出せず
6.0 DF 堀之内聖 ラインコントロールに苦慮。ゴール中央での守りは堅牢
6.5 DF 阿部勇樹 体を張って大宮の猛攻をシャットアウト。存在感は大きい
5.5 MF 平川忠亮 スペースへの飛び出しが少ない。守備に追われていた
5.5 MF 細貝 萌 後半、著しくペースダウン。守備で負う任務が多すぎる
5.5 MF 田中マルクス闘莉王 自慢の攻撃力が希薄。守備面でもルーズな面が目立った
6.0 MF 相馬崇人 孤立気味の単独突破だが、いくつか好機を生み出していた
6.0 FW 永井雄一郎 豊富なフリーランニングで戦況を打開しようと奮闘した
5.5 FW 高原直泰 惜しいシュートを放つなど、彼らしい動きも見られた
5.0 FW エジミウソン ゴール中央でボールを持てず、前を向けず、シュート打てず
6.0 MF 梅崎 司 3トップの左を任されて、ピッチを動き回っていた
6.0 FW 田中達也 負傷明け復帰戦。前線からのチェイシングは魅力的
− MF 山田暢久 採点なし
6.0 監督エンゲルス 後半にFW2人を交代させて活性化を図るも好転せず



