1日、人気アニメ「コードギアス 反逆のルルーシュ R2」(TBS系)の特別番組が放送された。お笑い界からは「よゐこ」有野晋哉(松竹芸能)、「サンドウィッチマン」(フラットファイヴ)、「アメリカザリガニ」(松竹芸能)が出演。内容は秋葉原を舞台に有野チームとサンドチームに分かれてゲーム対決をし、その過程でコードギアスの魅力や今後の見所を紹介するというものだ。

 コードギアスはガンダムシリーズを手がけている「サンライズ」が制作する超人気アニメ。その特別番組に、芸人が3組も出演した。有野とアメザリはアニメ好きとして知られているが、問題はサンドだ。アニメを見るイメージはまったくない。ひょっとしたら隠しているだけでコードギアス好きなのかと思いきや、番組冒頭でコードギアスについてまったく知らないと言い切ってしまう。知りもしないくせに『大ファンです!』とのたまうよりはマシなのかもしれないが、これはいかがなものか。

 さらに、ゲーム対決の商品として用意されたプレイステーション3にはコードギアスの監督である谷口悟朗氏のサインが入っていたのだが、このことを伝えられてもサンドは谷口氏を知らないという体たらく。有野はもちろん知っていたであろうが、サンドのフォローなのか『(サインを)シンナーで消したらいい』と辛口な冗談を口にした。唯一、進行役のアメザリのテンションが高かったのが救いだった。

 出演者たちがメイド喫茶などアキバらしいスポットを巡ってゲームをし、番組は進んでいく。合間合間にコードギアスの映像が流れるのだが、画面隅には出演者たちの表情がワイプで抜かれている。そして一言二言感想を述べて次のスポットへ、の繰り返し。これではアニメを堪能することもできず、芸人のおもしろさを味わうこともできない。正直、これを自分が好きな作品でやられたらたまらないだろう。せめて「アメトーーク」(テレビ朝日)風にしてくれれば……。

 あまりにも安易な特別番組だったが、同情すべき理由もあるようだ。アニメは通常12〜13話目に総集編や特別編を行うものであるが、今回は本来なら9話目だった。このタイミングで特別番組を行ったのは、中国の四川大地震の影響があるといわれている。アニメでは大きな事件や事故が起きると、それを連想させるシーンがカットされたり、変更を余儀なくされることが多い。あの大地震の余波がコードギアスに及び、特別番組を放送せざるを得なかったという噂があるのだ。それならば総集編を放送してほしいというファンの声も多かったが、総集編を作る余裕もなかったということだろう。芸人3組の特別番組は総集編よりもお手軽、というわけか。

(編集部 三浦ヨーコ)


【お笑い峰打ちコラム】関連記事

サンド熱湯コマーシャル 漫才だけじゃダメなのか

サンド“俳優芸人”へ? 演技も意外とイケました

テツコの電車に乗れ! サンドが暴走列車に立ち向かう

サンドvs徹子 戦いの記録

DSで『とったどー!』 よゐこのゲーム本日発売