夏場所千秋楽の朝青龍と白鵬のにらみ合い。中継を見ていたけど後味の悪い内容だった。

   報道でみる限り一般に、朝青龍がダメ押しをし、それに怒った白鵬がむっとしたように見えた人が多かったようだ。北の湖理事長は、朝青龍の動きは意図的なダメ押しでなく勢いで押したとマスコミに答えていた。しかし、結局相撲協会としては両成敗の形でとりあえず「決着」させた。

   相撲にはもともと、相手にとどめをささないという美徳がある。土俵から足が出たら終わり、みたいな。2人のモンゴル人横綱は、そうした相撲の美的な考えがかけらもない、ということが分かった。

   今回の場所の注目は琴欧洲に集まり、横綱同士の取組みは気の抜けたビールのようなものだった。横綱2人ともにそうした苛立ちや悔しさがあったのだろう。それが表面化してしまったようにも見える。

   琴欧洲は、ベッカムじゃないけどなかなかの男前で、いかにも善玉だ。琴欧洲びいきは増えそうだ。モンゴル人横綱2人がヒール役に徹して面白い展開になる、なんてこともあるかもしれない。

   しかし、これまで相撲界はこの2人の横綱におんぶにだっこで、そのつけが今回出てしまったような気もする。

   また、しっかりしていないのは横綱だけでなく協会もそうだ。部屋の殴打事件がまたも浮上したが、再発防止の取組みはどうにもはっきりしない。こうした姿勢にはイライラさせられる。

   取組みが全部終わって座布団を飛ばす人たちがいるけど、今回両横綱の小競り合いを見せられた人はいつもよりたくさん投げないと気が済まなかったんじゃないかな。

      座布団が もっとあればと 悔しがり

横澤 彪

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