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城繁幸と対談(1)メディアとキャリアとアウトサイダー

城繁幸と対談(1)メディアとキャリアとアウトサイダー
REALWAVE社にて収録(2008年5月26日)
 新刊『3年で辞めた若者はどこへ行ったのか』が12万部突破と相変わらず好調な城繁幸氏。このほどウェブのポッドキャスティング『Voice Wave』で“アウトサイダー”との対談を始めるとのことで、第一弾のゲストに呼ばれ議論した。同世代の2人は共に2004年に大企業を辞めて独立、人事・キャリア分野で出版、『朝生』出演など、共通点が多い。まずはメディアとキャリアについて、「そこまで言って大丈夫なんですか」とスタッフが心配するほどの本音トークを展開した。

【Digest】
◇広告を出す量で変わる企業報道
◇死ぬほど仲悪い日経BPと日経
◇我々の格付けはジンバブエ国債?
◇あんなに優秀な人材がこうなるんだな、と
◇定年まで忍の一字で幸せなのか
◇楽しいことをつきつめれば成功する?
◇ヘッジファンドは昼飯時にクビになることも
◇三井と住友が合併するなんて…

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◇広告を出す量で変わる企業報道
――今日は、歯に衣きせぬような話中心でいきたいと思います。僕もそうなんだけど、大手といわれる会社を辞めて独立してるわけですが、組織の論理や倫理と、個人のそれとが対立している部分があったと思うんです。
 僕の場合は、自分の目指すものが会社と違った。渡邉さんの場合はメディアなので、違うのが驚きなんです。メディアはジャーナリズムを共有していると思っているから。そのあたり、どうなんでしょうか。

 「僕が当初考えていたジャーナリズムの考え方が違ったんです。日経の評価指標のなかで一番大きいのは合併や社長人事を抜くこと。東京三菱銀行の合併が一面トップになって、社長賞をとる。でもそれは、放っておけば記者が調査報道をかけなくても数日で明らかになるネタです。

 それをとるために1ヶ月間とか毎日、夜討ち朝駆けをやるのは、社会にどう役に立つのかというと、役に立つのは投資家であって、社会全体ではない。株屋向けの新聞ならそれでいいんですが。僕がやりたいのは、権力を監視するような発掘型のジャーナリズム。今やってる『企業ミシュラン』はまさにそれで、自分がやらないと表に出ない情報を取材してる。そこが絶対に埋められない溝でしたね」

――当時から思ってたんだけど、広告を出す量によってぜんぜん報道の仕方が違いますよね。僕が富士通にいた頃も、周りでみんなそう言ってて、たとえば、同じように今期、100億下方修正を出すという場合でも、富士通は当時、業績悪くて広告出稿を減らしていて、富士通の場合は「減収減益」、NECなら「50億黒字」、みたいな書きかたなんです。そういうことって、社内であるんですか?

 「確たる証拠を残さないんですよ。残すと大問題になるので。見えないルールがあって、ムラの掟みたいのが分かってる人でないと部長以上になれない。もちろん明文化したルールがあるわけではなくて、『オマエ分かっているよな』という世界。朝日でも同じですよ。現場記者と部長以上では、ぜんぜん人種が違う」

――年功序列組織というのは、価値観が濃縮されちゃうんですよね。同じ価値観の人が上に上がっていくから、見事なほどに統一されてしまって。外から採用しても、幹部にはなれない。

 「45歳以上の人はみんな市場価値より貰いすぎの人ばかりだから、外から入ってくる人は脅威ですからね」


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