女性
【独女通信】「年越しそば」「負け犬」って呼ばないで!
2008年06月06日14時00分 / 提供:独女通信
「負け犬とか……独身女性に対する呼び方ってひどすぎませんか?」。
とある企画会議で発言したのは、29歳の幸恵さん。流行語にもなった「負け犬」はエッセイストの酒井順子さんが提唱した言葉で、独身ライフは充実しているからこそ「負け」をアピールしておきましょう・・という「勝者側」の発想から生まれたもの。言葉の裏には、「その気になればいつでも結婚できる」という独女の余裕も含まれているのだが、「負け犬」のインパクトの強さに、どうしてもマイナスイメージがつきまとう。
1990年代ごろは、25歳を過ぎても結婚しない女性を売れ残りのケーキになぞらえて「クリスマスケーキ」と呼ぶ輩も多かった。晩婚化に伴い、クリスマスケーキは「年越しそば」になり、挙句には子供を持たぬ高齢の独身女性を「オニババ化」とメッタ斬る論者まで登場。「オニババ」って、人を喰らう妖怪ですし。オフィスで年配女性を揶揄するときに使われる「お局」も、これらに比べればまだカワイイもんである。
「女は30を過ぎると市場価値が下がると言われるのはわかりますよ。だけど未婚というだけで、犬とかオニババとか、なぜ人間扱いされなくなるの?」と幸恵さん。隣席の仁美さん(28歳)も大きくうなずいている。
「さすがに面と向かって直接言われたことはないけれど、『蕎麦』と聞くと、安売りの対象かよ! と思いますよね。以前、会社の後輩男子に『アネゴ』と言われたときは切なかったなぁ。その彼は単なる同僚だけど、女としてみていないという思いが伝わってきましたから」
20代の女性陣が気炎を揚げるなかで、33歳のノリ子さんは「30歳を過ぎると、何を言われても気にならなくなるよ」と不敵の笑み。
「むしろ30代の独身女性=いい女といった図式を立てられるほうがプレッシャー。休刊してしまったけど、『NIKITA』が広めた艶女(アデージョ)のように、若い子と『女』を競いあっている独女の姿を見ると同世代ながら痛々しいと思ってしまう。30を超えたら、独身女性に対するマイナスイメージを受け入れてしまったほうが、楽に生きられると思う」
そうした複雑な独女心を知ってか知らずか、「クリスマスケーキ」時代から明らかにキツい表現なっている独身女性の俗称。『アレ何?大事典』を記し、あらゆる物の名前を調べつくしたライター、佐々木正孝さんは30代独女の「開き直り」に原因があると話す。
「そもそも『負け犬』は女性から言い出したものですし、晩婚化が進む現在、30代の独身女性はそれほど『独身』であることを気にしていないように思われているです。『ハイハイ、負け犬ですが、何か?』とした女性たちの堂々たる態度に、周囲も悪ノリ。どんどん呼び方が厳しくなっていくという悪循環に陥っているのではないでしょうか」
20代女性は、まだ「負け犬」ではないからこそ正直に怒りをぶつけられる。ところが負け犬世代に突入してしまうと、憤慨すれば憤慨するほど、リアルに「賞味期限」を実感せざるを得なくなるし、十数年間の社会人生活で学んだ世渡りの術が、つい作り笑顔を作らせてしまうのだ。独女たちの「開き直り」はあくまでもポーズなのである。
ちなみに開き直りのメーターが振り切れすぎてしまったのが「艶女(アデージョ)」であり、乳間あらわな孤高のおしゃれさんに艶男(アデオス)も絶句。ついに市民権は得られなかった。独女を囲む周囲のみなさんには、そのあたりの微妙な女心を汲んで俗称は「アラフォー」くらいにとどめて欲しいもの。何歳になっても傷つくものは傷つくのです。(中沢夕美恵)
とある企画会議で発言したのは、29歳の幸恵さん。流行語にもなった「負け犬」はエッセイストの酒井順子さんが提唱した言葉で、独身ライフは充実しているからこそ「負け」をアピールしておきましょう・・という「勝者側」の発想から生まれたもの。言葉の裏には、「その気になればいつでも結婚できる」という独女の余裕も含まれているのだが、「負け犬」のインパクトの強さに、どうしてもマイナスイメージがつきまとう。
1990年代ごろは、25歳を過ぎても結婚しない女性を売れ残りのケーキになぞらえて「クリスマスケーキ」と呼ぶ輩も多かった。晩婚化に伴い、クリスマスケーキは「年越しそば」になり、挙句には子供を持たぬ高齢の独身女性を「オニババ化」とメッタ斬る論者まで登場。「オニババ」って、人を喰らう妖怪ですし。オフィスで年配女性を揶揄するときに使われる「お局」も、これらに比べればまだカワイイもんである。
「女は30を過ぎると市場価値が下がると言われるのはわかりますよ。だけど未婚というだけで、犬とかオニババとか、なぜ人間扱いされなくなるの?」と幸恵さん。隣席の仁美さん(28歳)も大きくうなずいている。
「さすがに面と向かって直接言われたことはないけれど、『蕎麦』と聞くと、安売りの対象かよ! と思いますよね。以前、会社の後輩男子に『アネゴ』と言われたときは切なかったなぁ。その彼は単なる同僚だけど、女としてみていないという思いが伝わってきましたから」
20代の女性陣が気炎を揚げるなかで、33歳のノリ子さんは「30歳を過ぎると、何を言われても気にならなくなるよ」と不敵の笑み。
「むしろ30代の独身女性=いい女といった図式を立てられるほうがプレッシャー。休刊してしまったけど、『NIKITA』が広めた艶女(アデージョ)のように、若い子と『女』を競いあっている独女の姿を見ると同世代ながら痛々しいと思ってしまう。30を超えたら、独身女性に対するマイナスイメージを受け入れてしまったほうが、楽に生きられると思う」
そうした複雑な独女心を知ってか知らずか、「クリスマスケーキ」時代から明らかにキツい表現なっている独身女性の俗称。『アレ何?大事典』を記し、あらゆる物の名前を調べつくしたライター、佐々木正孝さんは30代独女の「開き直り」に原因があると話す。
「そもそも『負け犬』は女性から言い出したものですし、晩婚化が進む現在、30代の独身女性はそれほど『独身』であることを気にしていないように思われているです。『ハイハイ、負け犬ですが、何か?』とした女性たちの堂々たる態度に、周囲も悪ノリ。どんどん呼び方が厳しくなっていくという悪循環に陥っているのではないでしょうか」
20代女性は、まだ「負け犬」ではないからこそ正直に怒りをぶつけられる。ところが負け犬世代に突入してしまうと、憤慨すれば憤慨するほど、リアルに「賞味期限」を実感せざるを得なくなるし、十数年間の社会人生活で学んだ世渡りの術が、つい作り笑顔を作らせてしまうのだ。独女たちの「開き直り」はあくまでもポーズなのである。
ちなみに開き直りのメーターが振り切れすぎてしまったのが「艶女(アデージョ)」であり、乳間あらわな孤高のおしゃれさんに艶男(アデオス)も絶句。ついに市民権は得られなかった。独女を囲む周囲のみなさんには、そのあたりの微妙な女心を汲んで俗称は「アラフォー」くらいにとどめて欲しいもの。何歳になっても傷つくものは傷つくのです。(中沢夕美恵)









