服オタなのに「ダサい」と言われる理由
2008年05月25日11時50分 / 提供:Elastic
男性ファッションの盛り上がりと共に増えているのが服オタという存在。服オタとは服オタクの略です。何を持って「服オタ」というのかはよくわかりませんが、服が趣味で、妙に理屈っぽくて、一般人には理解できないほど服に散財する、というのが服オタの特徴でしょうか。
ファッションマニアとの線引きは難しいですが、ファッションマニアが、トレンド、おしゃれ、アート、スタイリング、モデルというのに興味があるのに対し、服オタはその名が示すとおり、服に特化しているのです。特定のブランドやアイテムに興味があるのです。そこを深く突き詰めていくので、モノの良し悪しにうるさい(ブランドの格付け大好き)ですし、スペックやデザイナーの背景に詳しくなるのです。
マニア気質の影響で脱オタから服オタにグレードアップしたり、おしゃれ好きの興味の範囲が絞られ服オタになったり、元々ファッションより服に興味があったり。経緯は人それぞれですが、服に関しては並々ならぬ情熱とプライドを持っています。それだけに、当然、服オタはおしゃれだと皆さん思うかもしれませんが、「過ぎたるは猶及ばざるが如し」。服オタだからといって、おしゃれとは限りませんし、むしろダサい人だっているのです。では、そのダサいと言われる理由はどこにあるのか。典型的な理由を5つ挙げてみます。
1 自意識過剰だから
人の目が気になって仕方がないのが服オタです。気になるからこそ、自分をよく見せようと躍起になります。こだわりが強いだけに服装は素敵なのですが、問題は雰囲気の方にあります。エレガントなのに、シックなのに、佇まいが、言動が、立ち振る舞いが、どことなく頑張りすぎなのです。服に負けないよう必死なのです。ちょっと服装を批判されようものなら、一気に剥がれるそのメッキ。過剰に反応しすぎなのです。服が素晴らしければ素晴らしいほど、浮き彫りにされるその不自然さ。俗に「服に着られている」と言われる状態に陥っています。無理していい服(世間的に評価の高い)を着る必要なんてないのです。自分の好きな服を、自然体になれる服を着たほうが、見栄えはいいと思います。心にゆとりを。
2 スノッブだから
価値観は人それぞれなのに、スノッブ故になかなかそれを認められないのが服オタです。能書きを好む男性に顕著です。クラシック(洗練されている服装)やモード(最新のファッション)だけがかっこいいのではなく、野暮ったさやユニークさ、時にはダサさといったものも、かっこよさに繋がることがあります。それを認められず、上から目線で持論を押し付ける様はかっこわるいです。わかっていても、狂信的になりがちなのです。服オタがダサいといわれる理由の大半はここにあります。自分が信じているものだけがかっこいい、ということはまずありえません。自分の信念を貫くのも素晴らしいことですが、あまり排他的にならず、いろんな価値観を受け入れると、感性も磨かれていくのではないでしょうか。
3 モノオタクだから
服オタが好きなのは服です。スタイリングではありません。ブランドやアイテムが好きなのです。ここを勘違いしている人が多いのですが、モノや薀蓄をたくさん揃えたところで、おしゃれにはなれません。おしゃれか否かは特定のモノ(評判のいいブランドやアイテム)や薀蓄で決まるのではなく、センス、すなわち、モノの揃え方や組み合わせ方で決まってくるのです。こだわるべきところは、モノのスペックよりスタイリングです。力の入れ方を間違っているからダサいと言われるのです。モノやブランドの薀蓄ではなく、スタイリングのハウツーや自分の服装哲学を語ることができますか?薄っぺらい借り物の言葉しか出てこなければ、それは知識が先行しすぎています。経験が不足しています。ファッションというのは総合的なもので、服の知識だけあればいいというわけではありません。芸術、映画、音楽、建築、食、社会、スポーツ、アウトドア・・・。なんでもいいのですが、興味の対象は多ければ多いほど、それらを知れば知るほど、経験すればするほど、スタイリングもよくなるものです。ファッションは社会を、自分を、人生を、映す鏡です。
4 バランスが悪いから
服オタの多くは、特定のブランドだったり、ジーンズだったり、靴だったり、鞄だったり。たいてい何かのオタクです。そしてそればかり買います。スタイリングに必要ないのに買います。スタイリングに欠けているものは後回し。目先の物欲優先です。クローゼットを開けてみてください。色、素材、柄、アイテム数。ワードローブのバランスはどうですか?少々の偏りはいいのです。それが個性ですから。でも、極端に偏っていませんか?パンツはジーンズしかない、色は黒ばかり、靴が靴箱に収まりきらない、なんてことはありませんか?素晴らしいアイテムをたくさん持っているのと、おしゃれは必ずしもイコールで結びつきません。こだわりが強い人ほど、服オタほど、特定のモノばかり揃えてしまうものですが、飽和しているアイテムにお金を使うのは控えて、それ以外のアイテムにもバランスよくお金を回してみてはどうでしょうか。手持ちのアイテムのバランスが悪いと、その分、スタイリングが難しくなってしまいます。
5 そのセンスは理解されないから
「雑誌の真似はダサい」服オタの口癖です。そう言って、雑誌にもコレクションにもないような斬新な組み合わせを考え出します。しかし、残念ながら、よほどセンスが良くない限り、それは理解されません。理解されないファッションは、悪趣味、センスが悪いという烙印を押されがちです。中尾彬さんのように、わかっていて、あえてオレ流を貫き、ねじねじを自分のスタイルにしてしまう。周りに認めさせる。そこまでする根気があればいいのですが、すぐにトレンドが移り変わるように、ファッション好きの気分も総じて移ろいやすいものです。目立つばかりが、斬新なばかりが、クリエイティブばかりが、おしゃれではありません。地味でもセンスがいい人はセンスがいいのです。こういう話になると、必ず出てくるのが、服飾史に名を残した伊達男、ボー・ブランメルです。彼の服装哲学は「人から振り返られるようでは失敗」という、さりげなさの極みを目指すようなものでした。クリエイティブなファッションも素敵ですが、ブランメルのように、完璧に作りこんでいるけど目立たない、というのも、これまたおしゃれでセンスがいることなのです。
服オタである私の経験を踏まえ、5つほど列挙してみました。脱・服オタの参考になればいいのですが、服オタのままでいいよ、という人の方がきっと多いと思います。なぜなら、「おしゃれは自己満足」という不文律がファッション好きの間にはあるからです。「おしゃれは自己満足」で思考停止してしまうのが「ダサい」と言われる要因にもなっているのですが、「おしゃれは自己満足」と言っている人に、必要以上にあれこれ言うのは野暮です。おしゃれになることだけがファッションの楽しみ方ではないですし、服が好きだからといって、おしゃれでなければならない理由なんてどこにもないのですから。
【関連】 服オタについての考察
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ファッションマニアとの線引きは難しいですが、ファッションマニアが、トレンド、おしゃれ、アート、スタイリング、モデルというのに興味があるのに対し、服オタはその名が示すとおり、服に特化しているのです。特定のブランドやアイテムに興味があるのです。そこを深く突き詰めていくので、モノの良し悪しにうるさい(ブランドの格付け大好き)ですし、スペックやデザイナーの背景に詳しくなるのです。
マニア気質の影響で脱オタから服オタにグレードアップしたり、おしゃれ好きの興味の範囲が絞られ服オタになったり、元々ファッションより服に興味があったり。経緯は人それぞれですが、服に関しては並々ならぬ情熱とプライドを持っています。それだけに、当然、服オタはおしゃれだと皆さん思うかもしれませんが、「過ぎたるは猶及ばざるが如し」。服オタだからといって、おしゃれとは限りませんし、むしろダサい人だっているのです。では、そのダサいと言われる理由はどこにあるのか。典型的な理由を5つ挙げてみます。
1 自意識過剰だから
人の目が気になって仕方がないのが服オタです。気になるからこそ、自分をよく見せようと躍起になります。こだわりが強いだけに服装は素敵なのですが、問題は雰囲気の方にあります。エレガントなのに、シックなのに、佇まいが、言動が、立ち振る舞いが、どことなく頑張りすぎなのです。服に負けないよう必死なのです。ちょっと服装を批判されようものなら、一気に剥がれるそのメッキ。過剰に反応しすぎなのです。服が素晴らしければ素晴らしいほど、浮き彫りにされるその不自然さ。俗に「服に着られている」と言われる状態に陥っています。無理していい服(世間的に評価の高い)を着る必要なんてないのです。自分の好きな服を、自然体になれる服を着たほうが、見栄えはいいと思います。心にゆとりを。
2 スノッブだから
価値観は人それぞれなのに、スノッブ故になかなかそれを認められないのが服オタです。能書きを好む男性に顕著です。クラシック(洗練されている服装)やモード(最新のファッション)だけがかっこいいのではなく、野暮ったさやユニークさ、時にはダサさといったものも、かっこよさに繋がることがあります。それを認められず、上から目線で持論を押し付ける様はかっこわるいです。わかっていても、狂信的になりがちなのです。服オタがダサいといわれる理由の大半はここにあります。自分が信じているものだけがかっこいい、ということはまずありえません。自分の信念を貫くのも素晴らしいことですが、あまり排他的にならず、いろんな価値観を受け入れると、感性も磨かれていくのではないでしょうか。
3 モノオタクだから
服オタが好きなのは服です。スタイリングではありません。ブランドやアイテムが好きなのです。ここを勘違いしている人が多いのですが、モノや薀蓄をたくさん揃えたところで、おしゃれにはなれません。おしゃれか否かは特定のモノ(評判のいいブランドやアイテム)や薀蓄で決まるのではなく、センス、すなわち、モノの揃え方や組み合わせ方で決まってくるのです。こだわるべきところは、モノのスペックよりスタイリングです。力の入れ方を間違っているからダサいと言われるのです。モノやブランドの薀蓄ではなく、スタイリングのハウツーや自分の服装哲学を語ることができますか?薄っぺらい借り物の言葉しか出てこなければ、それは知識が先行しすぎています。経験が不足しています。ファッションというのは総合的なもので、服の知識だけあればいいというわけではありません。芸術、映画、音楽、建築、食、社会、スポーツ、アウトドア・・・。なんでもいいのですが、興味の対象は多ければ多いほど、それらを知れば知るほど、経験すればするほど、スタイリングもよくなるものです。ファッションは社会を、自分を、人生を、映す鏡です。
4 バランスが悪いから
服オタの多くは、特定のブランドだったり、ジーンズだったり、靴だったり、鞄だったり。たいてい何かのオタクです。そしてそればかり買います。スタイリングに必要ないのに買います。スタイリングに欠けているものは後回し。目先の物欲優先です。クローゼットを開けてみてください。色、素材、柄、アイテム数。ワードローブのバランスはどうですか?少々の偏りはいいのです。それが個性ですから。でも、極端に偏っていませんか?パンツはジーンズしかない、色は黒ばかり、靴が靴箱に収まりきらない、なんてことはありませんか?素晴らしいアイテムをたくさん持っているのと、おしゃれは必ずしもイコールで結びつきません。こだわりが強い人ほど、服オタほど、特定のモノばかり揃えてしまうものですが、飽和しているアイテムにお金を使うのは控えて、それ以外のアイテムにもバランスよくお金を回してみてはどうでしょうか。手持ちのアイテムのバランスが悪いと、その分、スタイリングが難しくなってしまいます。
5 そのセンスは理解されないから
「雑誌の真似はダサい」服オタの口癖です。そう言って、雑誌にもコレクションにもないような斬新な組み合わせを考え出します。しかし、残念ながら、よほどセンスが良くない限り、それは理解されません。理解されないファッションは、悪趣味、センスが悪いという烙印を押されがちです。中尾彬さんのように、わかっていて、あえてオレ流を貫き、ねじねじを自分のスタイルにしてしまう。周りに認めさせる。そこまでする根気があればいいのですが、すぐにトレンドが移り変わるように、ファッション好きの気分も総じて移ろいやすいものです。目立つばかりが、斬新なばかりが、クリエイティブばかりが、おしゃれではありません。地味でもセンスがいい人はセンスがいいのです。こういう話になると、必ず出てくるのが、服飾史に名を残した伊達男、ボー・ブランメルです。彼の服装哲学は「人から振り返られるようでは失敗」という、さりげなさの極みを目指すようなものでした。クリエイティブなファッションも素敵ですが、ブランメルのように、完璧に作りこんでいるけど目立たない、というのも、これまたおしゃれでセンスがいることなのです。
服オタである私の経験を踏まえ、5つほど列挙してみました。脱・服オタの参考になればいいのですが、服オタのままでいいよ、という人の方がきっと多いと思います。なぜなら、「おしゃれは自己満足」という不文律がファッション好きの間にはあるからです。「おしゃれは自己満足」で思考停止してしまうのが「ダサい」と言われる要因にもなっているのですが、「おしゃれは自己満足」と言っている人に、必要以上にあれこれ言うのは野暮です。おしゃれになることだけがファッションの楽しみ方ではないですし、服が好きだからといって、おしゃれでなければならない理由なんてどこにもないのですから。
【関連】 服オタについての考察
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