■第4試合 ライト級/5分3R
リッチ・クレメンティ vs テリー・エティン
○[3R終了/判定]×

サウスポーのクレメンティが踏み込むが、リーチとコンパスで上回るエティンは距離を取りながら、呼吸を整えていく。クレメンティのフックが空振りに終わると、右フックから右ハイをヒットさせたエティン。クレメンティも負けじと、左フックからテイクダウンに成功する。ハーフガードからアームロックを狙うクレメンティは、エティンをケージに詰めてパウンドを落とす。

クローズドガードでしっかりとクレメンティを固めるエティンに対し、クレメンティは頭を下げられたまま鉄槌を連打していく。ブレイク後、右ハイキックを決めたエティン、続いて左アッパーでクレメンティからダウンを奪う。足を畳んでガードするクレメンティだが、エティンの左フックが矢のように彼の顔面を襲いつづける。

エティンの腹部を蹴り、距離を作って立ち上がったクレメンティ。スタンドに戻るとエティンの打撃の餌食になってしまう。ならばと、組みつこうとするが、顔面にパンチを受け、組みついては首相撲からヒザ蹴りをもらう。エティンのペースで進んだ1Rが終了した。

長いリーチに押されるクレメンティだが、果敢にタックルをしかけテイクダウンへ。ギロチンで切り返すエティン、クレメンティはパスガードを狙いつつ首を引き抜こうとする。パスとエスケープを同時に成功したクレメンティ。サイドからしっかりとエティンを抑え込み、左右のパウンド攻撃を仕掛ける。しかし、動きが少ないと判断したレフェリーはブレイクを命じ、試合はスタンドへ戻された。

すぐにエティンをテイクダウンしたクレメンティ、ここでもエティンはギロチンを仕掛ける。長い足を利した四の字フックで胴を固定し、タイトに極まったかのようなギロチンだったが、クレメンティは首を引き抜き、細かいパウンドを落としながらラウンド終了を迎えた。

3R、またもやテイクダウンに成功したクレメンティが、ハーフから右エルボーを落とす。左右のパウンド、胸の上を滑らせるようなアッパーでエティンを攻め込む。ケージでエティンの頭部を固定し、エルボーを落とすと、アームロックを窺いつつ、エティンの胴の裏に右手を忍び込ませて、エティンの右手首を取る。アミールの完成だ。アミールを取られ、無防備になった顔面にパウンドを落とすクレメンティ。左手で顔を守るエティンが、四の字ガードを取っているため、両者の動きが膠着気味になり、ここでレフェリーがブレイクをかける。

タックルを仕掛けるクレメンティの顔面に、ヒザ蹴りをヒットさせたエティンだが、かまわずクレメンティはそのままグラウンド戦に持ち込む。エティンをケージにつめて左右のパウンドを落としたところで、ついに試合終了のホーンが鳴る。結果、ジャッジ3者が全て29−28をつけ、クレメンティがハードファイトで勝利を手にした。

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