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サイクロンがミャンマーの政権転覆狙った人工災害だとしたら・・・

【PJ 2008年05月17日】− 5月初め、ミャンマーを強力なサイクロンが襲った。どのマスメディアも、救援組織を受け入れずに国民投票を強行しようとする軍政を非難する。もし権力と無縁な通信社があったら、次のような記事が配信されているのが自然である。なお、記事は筆者の私見である。受け入れることのできない読者には、冗談だと言い添えておく。

 5月2日夜から3日にかけて、ミャンマー中南部のデルタ地帯をサイクロン「ナルギス」が襲った。政府の発表で死者約3万2000人と伝えられるこの災害は、国民投票を阻止するために西側が仕組んだ人工災害とみられる。

 今回のサイクロンは昨年11月にバングラディシュを襲い約4000人の使者・行方不明者を出した「シドル」よりも弱い勢力である。大きな被害を出したのは、イラワジ川下流部の人口密集地帯をわざわざなめるように東へ進んだことが起因している。元来5月には、東から西へ進むことが多い。

 犠牲者の数も不可解な点がある。ミャンマー国営テレビによれば、12日夜までに確認された死者は3万1938人、行方不明2万9770人だが、国連人道問題調整事務所は同日、死者・行方不明合わせて最高10万人としている。しかも、前日には「行方不明者は22万人」と発表している。

 権力下のマスコミがこの水害報道で必ず言及するのは、10日に予定された国民投票実施への非難である。「軍事政権は翼賛団体を使って国民に賛成を強要し、反対を唱える民主化勢力には暴力を使って活動を封じ込めてきた」「国民の生命など二の次といわんばかりの軍政下」「権力の永続化を図る新憲法の国民投票」「民主化運動指導者のアウンサンスーチーさんを排除し、軍の大きな権限を保障する憲法の成立は軍事政権にとって至上命題だ」と。水害と政治を絡める記事に、権力の思惑が見てとれる。

 アウンサン・スーチー女史が西側工作機関要員であることは、ミャンマーでは普通に理解されている。亡き夫は英国人で、2人の息子は英国で暮らす。スーチー女史自身、ミャンマーで暮らしたことがほとんどない。ニューヨークの国連職員として勤務したこともある。父アウンサンはビルマ独立の指導者だが、第二次大戦末期、日本軍が劣勢になるとビルマは英国に寝返った。完全独立を主張したアウンサンは、独立前に暗殺される。

 1988年に反政府運動が激化すると、アウンサンスーチー女史はビルマに送り込まれた。89年にソウ・マウン議長を首班とする軍事政権が誕生すると、翌年の選挙をにらみ、国民民主連盟(NLD)を結党。西側の工作員に贈られるノーベル平和賞を受賞した。

 マスコミ報道では、外国の支援組織の受け入れを渋っていることも盛んに糾弾している。「支援団体や記者を受け入れることで、民主化勢力を弾圧する実態が国際社会の目に触れることを極度に恐れている」と。こうした論調は賢明な西側読者に逆に不信感を与えている。

 気象操作が行われることは、マスコミに毒されていない人には驚くことではない。米国にはHAARP(High-frequency Active Auroral Research Program)と呼ばれるプログラムがある。高周波活性オーロラ調査プログラムという名だが、オーロラ観測とは逆に地上から電磁波を照射することによる影響を実験調査している。これにより気象を操作できることは米軍の公式文書にも明記されており、1983年に「フェニックス2」と呼ばれる実験では地震を起こすことにも成功している。HAARPは現在、気象、地震を人工的に改変することを目的にしていると考えられ、装置にはマイクロウエーブやプラズマが使われているとの指摘が多い。

 ミャンマーの政権を揺るがすことには、メリットがある。中国と接するミャンマー北東部は、世界最大のアヘンの生産地だった。これを守ることはCIAの重要な仕事であり、ブッシュ一族が率いる麻薬カルテルがその販売を担ってきた。ところが軍政が敷かれてからケシ栽培からの脱皮を模索し始め、今では世界の生産量の5%を占めるまで低下した。空爆前のタリバン政権下のアフガンに似ている。日本も麻薬からの脱皮に貢献しており、農村開発による農家の収入向上や道路建設のための機材供与や村落の電化、小学校の改修などの無償支援を行っている。日本向けの報道がことさら軍政を非難するのもうなずける。

 2007年8月、燃料の値上げをきっかけに仏教僧侶や市民による反政府デモが起きた。1000人もの僧侶が武装警官隊に詰め寄る映像が世界に流された。デモを取材中のフリー記者長井健司さんが刺殺される。その場面を待ちかまえていたかのようにとらえたロイター通信の写真はピュリツァー賞を受賞した。当局が回収した長井さんのビデオテープの返還を求める運動をしている日本人がいる。その発起人には郵政民営化のPR役を務めたテリー伊藤氏や、『年次改革要望書』への言及を拒んでいる鳥越俊太郎氏が名を連ねる。デモの直後、日本の民放テレビが『写真物語場K 宿命を背負ったアジア人女性 激動の人生 アウン・サン・スーチー』を放送している。こうしたマスメディアの姿勢は、デモの背後に大きな力が働いていることを物語る。

 ミャンマーの燃料値上がりは、政府が補助金を打ち切ったことに起因する。ガソリンは2倍、自動車燃料となる天然ガスは5倍に高騰した。生活苦にあえぐ国民の間で反政府感情が高まっているとき、政府が自発的に補助金を全廃することなどあり得ない。補助金廃止が実施されたのは、ちょうどIMFと世界銀行の代表がミャンマーを訪れていたとき。IMFと世銀は以前から補助金の廃止を要求していた。1997年のアジア通貨危機の際には、インドネシアで融資の見返りに同様の要求が突き付けられた結果、反政府運動が広がってスハルト政権は倒れた。IMFはミャンマーにも計算の上で補助金の廃止を求めたと考えられる。

 ミャンマーでは88年の反政府運動以来、市民団体の体裁をとる運動体をCIAや米国務省が支援している。ミャンマーの反政府活動家をリクルートしてタイに越境させ、タイや米国で反政府運動のやり方を訓練してミャンマーに戻す工作を続けてきた。市民団体「Albert Einstein Institution」を創設した学者ジーン・シャープはインドのマハトマ・ガンジーの非暴力運動を研究するうち、非暴力運動を使って世界中の圧政国家を、内側から倒すことができると考えるようになった。この取り組みはCIAや米国務省の目に留まり、天安門事件直前の中国の民主化運動やチベットの反政府組織を統合してダライ・ラマの下へ集結させる手助け、台湾の独立を目指す民進党の支援などに活用されてきた。

 国連や英米がアウンサンスーチー女史への支援を露骨に展開する中、ミャンマーは中国やロシアとの関係を深めている。中国から水力開発の援助を受け、2007年4月には北朝鮮とも国交を回復。核技術研究所を設け、ロシアに留学生を送っている。同年8月のデモを受け、国連安全保障理事会は同国の人権改善を求める決議を採択したが、中国とロシアは「国際の平和と安全に対する脅威」に該当しないとして拒否権を行使している。

 5月12日、中国四川省を大地震が襲った。中国によるミャンマーへの介入を阻むため、人工的に起こされた可能性が疑われる。自分の国が災害に見舞われたとなれば、他国を援助できる場合でない。しかも、起きたのはチベット族が多く住む地域。対応を誤れば、中国政府の少数民族政策が国際社会から批判の的にされかねない。隣国をけん制する状況展開は、ミャンマーのサイクロンが人為的なものである可能性を一層高めている。【了】

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パブリック・ジャーナリスト 高橋 清隆【 神奈川県 】
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