今週のお役立ち情報
倖田なき後はEXILE頼み!? 音楽業界に未来はあるのか(後編)
──いわゆる「着うた」等、音楽データの配信ビジネスも始まっていますけれど、これは次世代の音楽産業の中心になるのでしょうか?
D どうでしょう。それなりに売れているようですが、僕は配信オンリーになるようなことは考えづらいと思う。
B 音楽を購入するポイントとして、モノを所有するという部分も大きいですからね。
C 07年の音楽配信の総売り上げは、業界全体で755億円。伸びているし、それなりの数字なんですが、我々に入る利益でいえば、今の経営状況にとっては焼け石に水です。むしろ今は、CDをひとつのパッケージ商品として売る方向に進んでいる。DVDを付けたり、写真集を付けたり、いろいろな付加価値の部分を付けようと。
A CDがこのままじゃもうダメだということはみんながわかっているんだよね。しかし、「次はこれだ!」というアイデアがまだ生まれていない。これが一番の問題。音楽ビジネスが、配信モデルに完全に移行するとも思わない。そもそも、売っている自分たち自身に、配信がCDの売り上げに取って代わるほど拡大するという自信がない。
それより、音楽そのものに対する欲望みたいなものの水準が、全般的に下がってきている気がするんです。CDにせよデータにせよ、わざわざ購入するほどの魅力を感じないというか。
B 確かに、娯楽としてCD購入をする人が減っているとは思う。10年前はカラオケ文化がありましたよね。若者はみんなシングルを買ってカラオケに行っていた。携帯電話にお金を奪われている今の若い人たちに、そんな余裕はないですよ。音楽番組の視聴率は下がっていないし、音楽離れが起きているわけではない。しかし、CDは確実に売れなくなってきている。
C 音楽に対する需要は、減っていないと思いますよ。ただ、なぜか購入には結びついていないんですよね。
A お金よりも、消費者の時間をどう奪うかということだと思う。ゲームも携帯も、みんなすごい時間を消費しているじゃない? 結局、魅力的なものを我々が提供できていないんだよ。“ながら聴き”できる底の浅い音楽をお金を出してまで買おうと思えないのは当然のこと。新たなビジネスモデルを模索するとともに、業界のA&R(アーティストの発掘・育成から、楽曲の制作・宣伝までを一貫して行う職務)がもっと力をつけてくれれば、状況は改善されると思っているんだけどね。
ちょっと過激に業界言いたい放題!
──このあたりで、「サイゾー」の企画らしく、音楽業界の裏話を教えてください。まず、業界で一番評判が悪いアーティストは誰でしょう?
A 俺は嫌いな奴がいないからなあ。しゃべってみると、みんないい奴だよ。D それはAさんがおエライさんだからじゃないですか? 確かに基本的にはいい人が多いんですけど、媒体側からすると、マネージャーがよくないなということが多い。
B ラ●ク・ア●・シ●ルとか?
C 彼ら自身はものすごくいい連中なんですけどね、マネージャーが仕事をしないんですよ。そのせいで、現場でトラブることが多いんだとか。あくまで噂です(笑)。
B あとは、某ヒカルちゃんも、本人よりも、すぐに現場に介入してくる、お父君の評判が宜しくない。彼女の出演したテレビ局の出入り口がちょっと坂道になっていたことがあったそうなんですが、それだけで父上が「コケたらどうしてくれんだよ!」と怒鳴りだしたとか。
──業界で一番黒い噂が多いアーティストは?
全員 (沈黙)
──……なにか話してくださいよ。
B まあレコード会社はともかく、音楽系の芸能プロで“あっちの方々”と付き合いがないところはないんじゃないですか?
C ライヴ会場に行くと、そういう関係者がたくさん見られますよね。ダフ屋の存在も、あれだけ良い席を押さえられている以上、事務所や呼び屋(興行会社)と繋がっていないわけはない。
D やっぱり昔から、興行はそういうものと切り離せませんからね。
B 実際、地方では彼らの存在がないと場所は仕切れないし、アーティストが遊ぶ場所も確保できませんからね。仕方ないんじゃないですか?
D あとはGLAYかな。彼ら自身は黒くないけど、周囲にいろいろな噂がある。大金を持ち逃げしちゃった人がいたりと、いろいろトバッチリを食っているらしいですね。かわいそうです。
C 先日再結成ライヴをドームで開いたX JAPANは……。
──数号前の本誌であっちとの付き合いがあるようなことを書きましたが、実際には黒くないです(苦笑)。関係者から、丁寧に説明をいただきました。
B でも実際、音楽業界は昔よりも全然クリーンになりましたよね。良くも悪くもサラリーマン化している。
A 昔はミュージシャン上がりのスタッフが多かったけど、今は真面目な学生が何も知らずに入ってくるからね。
B 僕はそれが少し面白くない。壊れている人が減りましたもん。それをコントロールできる人が第一線にいなくなっちゃったんでしょうか。最後の伝説的な制作マンといえば、吉田晴彦さん(ラルク・アン・シエル、ゴスペラーズ、小柳ゆきなどを手がける)くらいじゃないですか? 良い意味でも悪い意味でも壊れまくった、カリスマ・プロデューサー。
D そういえば、レコード会社のトイレがきれいになったとはよく聞きますよね。昔は、レコード会社、代理店、テレビ局が、トイレの汚い会社のトップ3だった。社内で葉っぱの匂いがすることも多かったし。
C それはやっぱり、資本主義の原理が、音楽にまつわるいろいろな怪しい部分を漂白していったということでしょうか。
D ダークすぎるのも困るけれど、面白い人を集める魅力が業界から消えてしまうのも問題ですよね。
A 杓子定規なところからは、魅力的なものは生まれづらいからね。これからどうなっていくか、というところでしょう。
(川崎直蔵・構成)
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