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禍福は糾える蠅の如し=松本山雅FCの再戦

禍福は糾える蠅の如し=松本山雅FCの再戦
公式戦初出場ながら、早速同点ゴールを挙げた柿本倫明(#10)。(撮影:多岐太宿) 写真一覧(3)
【PJ 2008年05月12日】− 5月11日、第34回北信越リーグ第3節が各地で行われ、長野県松本市からJリーグ昇格を目指す松本山雅FCは、松本平広域公園総合球技場(アルウィン)でヴァリエンテ富山(以下、富山)と対戦し、3‐2で勝利した。

 長らく負傷で戦線離脱していた柿本倫明が今季初出場。前半開始直後に川田和宏がゴール前でのFKを直接たたき込んで先制するも、佐々木惇が負傷退場というハプニング。ディフェンスラインも安定感に欠け一時は逆転を許す。しかし、徐々にペースをつかんだ松本は、柿本と今井昌太の連続ゴールでうれしい初勝利を飾った。富山は、#16今井が出色の活躍を見せたが、最後は押しきられた。

吉澤監督談話
 「(この試合の総括を)3試合目にして、やっと勝てた。サポーターに勝ち点3をプレゼントすることができて良かった。厳しい展開だったが、最後まで頑張ってくれた選手と、応援してくれたサポーターのおかげ」

 「(前節から間が開いたが、どのような課題を持って挑んだか)テーマは、もう一度サイドから。ディフェンス面では、下がることなく奪いに行く。練習でやっていることについては表現出来ている」

 「(2失点は不安材料か?)センターバックばかりではなく、全員の意識付けの問題だ。攻撃的に行く以上、流れの中からカウンターを食らうのは仕方がない。点を取るために人数をかけて、最後までやり切れなかったところからピンチになる」

 「(柿本・佐々木の2トップについて)日程の関係で練習試合も組めず、ぶっつけ本番の形になったが、問題はなかったと思う」

 「(三本菅選手について)首の痛みの訴えが激しく、大事をとった。(復帰への)具体的な日程はまだ分からない」

取材メモから
 「辞めちまえ!」。その男性はそうピッチに叫んで、アルウィンを後にした。富山の2点目、逆転を許した直後のことだった。

 結果的にはその後に再逆転というしびれる展開が待っていたのだから、罵倒(ばとう)するには早過ぎたとは思うが、気持ちは分からないでもない。80分までは負けを覚悟したほどの凡戦だったからだ。

 攻撃面では2トップの動きが良かった。柿本は初出場ながら早速同点ゴールを挙げ、佐々木は積極的にゴール前に飛び込み、決定的なチャンスを逃すとピッチをたたいて悔しがるなど熱さを見せた。このまま最後まで試合に出場していれば、たとえ得点を挙げることができなくても殊勲の活躍と書くことができたのだが……。蹴球(しゅうきゅう)の女神は本当に意地悪だ。

 攻撃面は徐々に開花しつつある。「僕のやりたいこと、逆に僕にやってほしいことなどがあると思うが、連携面はまだまだ」(柿本)というように、まだ完成形ではない。逆にいえば、これからさらに練られていくのは間違いないわけだ。楽しみが一つ増えた。
 
 一方で守備面はいただけない。矢畑、三本菅の負傷離脱により、今日のセンターバックは試合勘の不足している吉田匡良とサイドでの出場が主だった阿部琢久哉の2枚だったが、安定感に乏しいためラインが下がり、ボールウォッチャーと化す場面もあり、富山のカウンター攻撃に再三手を焼いていた。負傷はやむを得ないとはいえ、攻撃陣が整い始めた途端に、守備陣にほころびが見え始めるとは、「禍福は糾(あざな)える蠅(はえ)の如(ごと)し」とはよくぞ言ったものである。

 とはいえ、ここを乗り切れば、吉田と阿部のセンターバック起用にめどを付けることができる。2人とも守備センスは高く、現実問題としてオプションは多いに越したことはない。例えば、今日の試合終盤で見せた3バックなどは役割分担が明確になる分、守備面は安定するに違いない。ベンチ入りした坂本史生の起用など、すべての可能性を見極めて、この苦境に挑んでほしい。

 選手起用、交代が的中するなど、吉澤監督の采配(さいはい)にもうなずけるものが多かった。それだけに今こそ踏ん張る時だ。褒められた内容ではないにせよ、勝ち点3を得たことは紛れもない真実。これ以上、上位に離されるわけにはいかない。

2008年北信越リーグ1部 第3節
「松本山雅FC 3‐2 ヴァリエンテ富山」

GK:原裕晃
DF:金澤慶一、阿部琢久哉、吉田匡良、石川航平(77分 →阿部孝)
MF:鈴木亮平、川田和宏、田中明弘(55分 →今井昌太)、大西康平
FW:柿本倫明、佐々木惇(19分 →竹内優)

■関連情報
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※この記事は、PJ個人の文責によるもので、法人としてのライブドアの見解・意向を示すものではありません。また、PJはライブドアのニュース部門、ライブドア・ニュースとは無関係です。

パブリック・ジャーナリスト 多岐 太宿【 長野県 】
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禍福は糾える蠅の如し=松本山雅FCの再戦
雨の中、富山サポーターも駆け付けた。本日の入場者数は1501人。
禍福は糾える蠅の如し=松本山雅FCの再戦
試合終了後、取材陣の質問に答える柿本倫明。(撮影:多岐太宿)
  
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