今週のお役立ち情報
フル電動自転車の公道使用を認めよ・・・電動アシスト自転車の補助動力アップを検討するのなら
【PJ 2008年05月08日】−
警察庁は電動アシスト自転車の人力に対する補助動力の割合を現行の1:1から1:2に変更することを検討しています(改正案の内容は文末に記載)。実現するとより軽く走れるようになります。
これは動力補助率の上限が50%から66.7%になることを意味します。5月4日付朝日新聞別冊には「補助力を2倍にしたタイプを認める法改正・・・」と書かれていますが、誤解を招く不適切な表現です。同一負荷時なら補助力は1.334倍にしかなりません。いつもながらの低学力紙面です。
話がそれました。一方、人力を必要としないフル電動自転車(スクーターなどを含む)というものが市販されています。道路交通法では電動アシスト自転車が自転車として扱われるのに対して、こちらは原動機付自転車として扱われ、保安部品、運転免許、ヘルメットの着用、強制賠償保険などがないと公道を走ることはできません。これらが面倒なため、違法使用以外では普及していませんが、もし自転車扱いが認められれば便利なもので、かなりの普及が見込まれます。
このフル電動自転車は多くの利点を持っています。ガソリンエンジンはエネルギーの20〜30%だけを動力として利用し、70〜80%は熱として無駄になりますが、電動自転車は90%程度の効率が期待でき、ランニングコストはおそらく1/5〜1/10となります。また排気ガスを出しません。
ペダルを必要としなければ車体形状の自由度が高く、シート位置を低くして子供2人の3人乗りにも安全性の高い低重心設計が可能です。一回の充電で走れる距離も40km程度は可能でしょうから実用性は十分です。
米国フロリダ州にディズニーが作った町「セレブレーション・フロリダ」があります。この実験的な都市は過度のモータリゼーション、エネルギー大量消費への反省から、広い道路をなくし、歩行者を重視した設計がされています。ここでは電動スクーター、カートがごく普通に使われ、充電設備を備えた駐車場が多くあるそうです。
電動アシスト自転車とフル電動自転車の違いは足で漕ぐ必要があるかどうかだけです。改正案で補助動力が2/3になれば、両者を実質的に峻別する根拠はさらに希薄になります。
また、フル電動自転車が電動アシスト自転車に比べ安全性の点で劣っているという理由は見あたりません。速度に関しては、自転車扱いの条件を最高速度を20km/hとでもすれば、漕ぐと30km/h以上も出せる電動アシスト自転車よりも安全にすることができます。
近距離の手軽な移動手段としてフル電動自転車が普及すれば車の使用が減って、都市の交通渋滞が緩和されるだけでなく、全体のエネルギー消費も減るという効果も期待できます。
このように利点の多いフル電動自転車ですが、0.6kw以下の電動機をつけていれば現行法では原動機付自転車に分類されます。フル電動自転車を自転車と認めることが無理ならば、法を変えて時代の要請に応えることを検討してはどうでしょうか。社会のために法があるわけで、その逆ではないのですから。
(改正案の内容)
現行の補助動力の最大値は速度が0〜15km/hで50%、15km/h以上では徐々に減少し(直線比例)、24km/hで0%になるよう決められています。改正案は0〜10km/hでは66.7%、10km/hから減少し24km/hで0%になります。低速域での補助率の拡大を認めるもので10km/h以下では人が1、補助動力が2という割合になります。【了】
■関連情報
噛みつき評論(記者のHP)
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※この記事は、PJ個人の文責によるもので、法人としてのライブドアの見解・意向を示すものではありません。また、PJはライブドアのニュース部門、ライブドア・ニュースとは無関係です。
パブリック・ジャーナリスト 岡田 克敏【 京都府 】
この記事に関するお問い合わせ / PJ募集
これは動力補助率の上限が50%から66.7%になることを意味します。5月4日付朝日新聞別冊には「補助力を2倍にしたタイプを認める法改正・・・」と書かれていますが、誤解を招く不適切な表現です。同一負荷時なら補助力は1.334倍にしかなりません。いつもながらの低学力紙面です。
話がそれました。一方、人力を必要としないフル電動自転車(スクーターなどを含む)というものが市販されています。道路交通法では電動アシスト自転車が自転車として扱われるのに対して、こちらは原動機付自転車として扱われ、保安部品、運転免許、ヘルメットの着用、強制賠償保険などがないと公道を走ることはできません。これらが面倒なため、違法使用以外では普及していませんが、もし自転車扱いが認められれば便利なもので、かなりの普及が見込まれます。
このフル電動自転車は多くの利点を持っています。ガソリンエンジンはエネルギーの20〜30%だけを動力として利用し、70〜80%は熱として無駄になりますが、電動自転車は90%程度の効率が期待でき、ランニングコストはおそらく1/5〜1/10となります。また排気ガスを出しません。
ペダルを必要としなければ車体形状の自由度が高く、シート位置を低くして子供2人の3人乗りにも安全性の高い低重心設計が可能です。一回の充電で走れる距離も40km程度は可能でしょうから実用性は十分です。
米国フロリダ州にディズニーが作った町「セレブレーション・フロリダ」があります。この実験的な都市は過度のモータリゼーション、エネルギー大量消費への反省から、広い道路をなくし、歩行者を重視した設計がされています。ここでは電動スクーター、カートがごく普通に使われ、充電設備を備えた駐車場が多くあるそうです。
電動アシスト自転車とフル電動自転車の違いは足で漕ぐ必要があるかどうかだけです。改正案で補助動力が2/3になれば、両者を実質的に峻別する根拠はさらに希薄になります。
また、フル電動自転車が電動アシスト自転車に比べ安全性の点で劣っているという理由は見あたりません。速度に関しては、自転車扱いの条件を最高速度を20km/hとでもすれば、漕ぐと30km/h以上も出せる電動アシスト自転車よりも安全にすることができます。
近距離の手軽な移動手段としてフル電動自転車が普及すれば車の使用が減って、都市の交通渋滞が緩和されるだけでなく、全体のエネルギー消費も減るという効果も期待できます。
このように利点の多いフル電動自転車ですが、0.6kw以下の電動機をつけていれば現行法では原動機付自転車に分類されます。フル電動自転車を自転車と認めることが無理ならば、法を変えて時代の要請に応えることを検討してはどうでしょうか。社会のために法があるわけで、その逆ではないのですから。
(改正案の内容)
現行の補助動力の最大値は速度が0〜15km/hで50%、15km/h以上では徐々に減少し(直線比例)、24km/hで0%になるよう決められています。改正案は0〜10km/hでは66.7%、10km/hから減少し24km/hで0%になります。低速域での補助率の拡大を認めるもので10km/h以下では人が1、補助動力が2という割合になります。【了】
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