劇作家つかこうへい氏(60)演出の舞台「幕末純情伝」(主演石原さとみ、8月より上演予定)の土方歳三役にお笑いコンビ「カラテカ」の矢部太郎(30)が指名された。

幕末純情伝といえば、劇作家つかこうへい氏の傑作舞台として有名だ。1989年の初演以来、映画化も含め数々の役者が幕末の志士を演じてきた。
映画「幕末純情伝」のCMは”沖田総司はBカップ”とうふれこみだったことからも想像できるが、この物語かなりはちゃめちゃで、(三谷幸喜の大河「新撰組!」もなかなかシャレのきいた場面があったが)まず設定が”沖田総司が女”というところでよくある幕末物語ではないと覚悟できる。
坂本龍馬と沖田のラブシーンがあったり、土方が沖田を斬ったりと史実は二の次でとにかくエネルギッシュな舞台なのである。

今回の舞台にふさわしい、とつか氏が抜擢した土方歳三役はお笑いコンビ「カラテカ」の矢部太郎である。坊主頭にガリガリの体、おどおどした自信なさそうなキャラクターに「面白い。土方役にぴったりだ」と即決したという。

これまでも主演の沖田総司を演じる女優と坂本龍馬、土方歳三の役は個性的なキャストで話題になってきた。

次のようなキャストが印象に深い。

       1991年(映画)  98年       2003年     2008年   
沖田総司  牧瀬里穂    藤谷美和子   広末涼子    石原さとみ

土方歳三  杉本哲太    山崎銀之城   吉田智則    矢部太郎

坂本龍馬  渡辺謙      筧 利夫     筧 利夫    真琴つばさ
 
土方歳三役といえば、杉本哲太は今年のNHKドラマ「鞍馬天狗」でも土方役だった。前述の三谷幸喜版「新撰組!」では山本耕史が熱演していたし、1981年のドラマ「鞍馬天狗」(草刈正雄主演)では土方歳三は細川 俊之が演じた。ちなみにこの時の近藤勇役は財津 一郎でこの2人があまりにはまり役で主演を完全に食っていた。
歴代の二枚目ぞろいの土方役をみても矢部太郎が異色であることがわかるというものだ。

今回、つか氏は原作、脚本に加え18年ぶりに演出も担当。「最近、変わってきたので、本来の『幕末純情伝』に戻したかった。ちゃんとした台本を残したかった」と意気込みを語っており、坂本龍馬役にも初めて女性を指名、土方役にお笑い芸人を指名したことも意気込みの現れと言えそうだ。

抜擢されて一番驚いているのは矢部なのだが、当初は「僕にできるんでしょうか」と不安げだったものの、スチール撮りも終えて徐々に役作りに集中してきた。
「つか先生のもとで僕なりの土方を演じたい」と気合十分である。
新たな土方歳三伝説をつくってくれるかもしれない。

「幕末純情伝」は新橋演舞場にて、  
 平成20年8月13日(水)〜27日(水)上演
料金(税込)
1等席・桟敷席:9,000円
2等席:6,800円
3階:3,500円


(編集部:TAKESHI)

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