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【番長・杉山茂樹の観戦記】日本人にC・ロナウドは無理、パク・チソンを見習え!

2008年05月04日12時13分 / 提供:livedoor スポーツ

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 土曜日、国立競技場で行われたヴェルディ対マリノスの一戦は、最後 まで目の離せないスリリングな接戦だった。結果は3−2。サッカーで一番面白いとされるスコアで、ヴェルディがマリノスをきわどく寄り切った。

 ゲームの主役は外国人選手だった。ヴェルディの3点目こそ、 服部→福西のもとジュビロコンビによるものだったが、その他の4得点はすべて外国人。ディエゴ、フッキ、レアンドロ(ヴェルディ)、 ロニー、ロペス(マリノス)の個人技に、ゲームは完全に支配されていた。

 欧州ではもはや死語になった「外国人助っ人」という言葉が、 Jリーグにはいまだ存在することを再確認した試合でもあった。

 この一戦に出場したブラジル人の個人技に、日本人が肩を並べることは、実際、難しい問題だ。永遠に追いつかない差なのかも知れない。だが、日本人選手にはブラジル人選手にはない魅力がある。忠実で勤勉で真面目だといわれる。そうした日本人らしいプレイで、どこまで両者の差を埋められるか。それこそが日本サッカー界に突きつけられている課題に違いない。

 ところが、忠実、勤勉、真面目が、日本人に限った特性でないことは、例えば、先日のチャンピオンズリーグの試合を見れば一目瞭然になる。僕は、この週の火曜日と水曜日に、マンチェスターとロンドンで、チャンピオンズリーグの準決勝2試合を観戦しているが、それとヴェルディ対マリノス戦との一番の差は何かといえば、相手とボールを追いかける姿勢だと断言することができる。

 チャンピオンズリーガーは、必死にボールを追う。相手にプレッシングを掛けにいく。忠実で勤勉で真面目に、クソ根性を発揮しながらよく走る。対して土曜日に、国立競技場で見た日本人選手の姿勢は「待つ」だ。ボールを持っている相手の3、4m後ろで、睨めっこするように、じっとその動向を見つめている。ボールを積極的に奪いに行く姿勢は希薄だ。ヴェルディ、マリノス両チームが、最終ライン付近でゆっくりボールを回す姿に、チャンピオンズリーグとの差は集約されている。個人技の差より、それは遥かに目に止まる。日本人より、忠実で勤勉で真面目に見えてしまう理由だ。

 ザルツブルグでプレイする宮本恒靖選手は、現地でプレイして驚いたことについて、こちらのインタビューにこう答えている。

「ボールを奪うことに必死な点。『守る』は奪うと同義語と言っていいくらいです」

 日本人選手が、忠実、勤勉、真面目さで劣っているといっているのではない。その精神は十分あると思う。実際のプレイに、形になって見えてこないだけなのだ。しかしこの差は大きい。概念の違いが、差を分けている原因になる。

 カルチャーギャップとも言うべきこの差を埋めない限り、日本サッカーは進歩していかない。Jリーグで外国人助っ人ばかりが目立つ状況は続く。僕はそう思う。

 見習うべきはマンUのパク・チソンだ。チャンピオンズリーグ準決勝、対バルサ戦の翌日、現地のタブロイド紙は、彼に9.0の採点をつけていた。出場した選手すべての中で、最高点をマークしていたのだ。C・ロナウド、テベス、メッシ、デコ、イニエスタ……といった世界的スターを差し置いて、MVP級の活躍をしたと評価されたわけだ。

 特別、華麗なテクニックがあるわけでもない。派手なプレイで観衆を 沸かせたわけでもない。忠実、勤勉、真面目なプレイで、採点者のハートを射止めたのだ。

 現実的に、C・ロナウドのプレイを真似することは、何年経っても無理だろう。フッキのプレイも同様だ。でも、パク・チソンならできそうな気がする。ボールを積極的に奪いに行き、奪ったらその勢いを活かし、次ぎへのプレイに繋げる。じっと睨めっこするような姿勢で、後方待機していては、世界から後れをとるばかり。僕はそう思うのだ。

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