来シーズンからの現場復帰の意思を表明しているジョゼ・モウリーニョ氏。一時期ほどの加熱報道は冷めたものの、バルセロナの次期監督候補として目される一人である。しかし、3日付けの“マルカ”紙が「状況が180度ひっくり返らない限り、来シーズン、ジョゼ・モウリーニョ氏がバルセロナの指揮を執ることはない」と報じている。

 同氏にとって唯一のオファー、つまりモウリーニョ氏を第一監督に、そしてペップ・グアルディオラ(現バルサB監督)を第二監督に、とタンデムを組ませるというバルサの提示したオファーを拒否。モウリーニョ氏でうまくいなかなった場合に備えてグアルディオラを第二監督に置くというバルサ首脳陣の描く青写真は受け入れられるものではなかった。

 今年3月、モウリーニョ氏がアディダスのプローション活動でバレンシアを訪れた際、クラブを選ぶ上で何よりも大事なのは「心から私を求めてくれ、信頼してくれるチームであること。私のプロジェクトに全幅の信頼を寄せてくれるチームであること」と語っていただけに、「監督として指揮を執ってみたいクラブ」とバルサの指揮官に興味を示しているものの、“モウリーニョ-ペップのタンデム体制”というバルサからのオファーでは自身への信頼を100%感じることができないといったところなのだろう。

 バルサとの交渉は決裂。ヨーロッパきっての戦略家の行き先は未だ“白紙”だが、かねてより噂の上がっているインテルに傾く可能性が高まってきた。それとも、バルサとの再交渉のチャンスがあるのだろうか?

(スペイン通信)