コミケの1、2日目に列を作るのは女性が多い。
男性向けを扱う3日目は萌えを求める男達が広大な会場内にごった返す。
だが、実際「男性向け」の3日目に足を運ぶ女性も少なくはなく、逆に「女性向け」の多い1、2日目に買い物に奔走する「腐女子」ならぬ「腐男子」もいる。
この「腐男子」とは女性向けの同人(やおい)を愛する男性達のことで、つまり腐女子の男性版だ。


女性向け同人誌ショップで時折見かける男性の姿。
ここで女性に交じって陳列された本を無心に品定めしているおそらく腐男子だろうか。
当初は「何でこんな所に男性が?」と首を傾げたものだが、秋葉原のエロゲーショップで商品を吟味する女性、男性向けの作品に好んで触れる女性がいることを考えればその逆の趣向を持つ人々がいても何ら不思議はない。
現に「ショタ」を扱うオンリーイベントでは売り手はともかくとして買い手は男性の方が圧倒的に多いらしい。
そんな彼らが未だ肩身の狭い思いをすることが多いのは「女性が男同士の絡みに萌える」ことよりも「男性が男同士の絡みに萌える」ということに世の理解が及ばないからだろうか。

ヲタクの世界はいい意味でアバウトだ。
「男性向け」「女性向け」と銘打たれていても自分が萌えた時点でそんなものは無意味になる。
それならば男女の違いだけで「腐」を違う目で見るのもまたナンセンスというものではないだろうか。
愛があるならキャラやカップリングに萌える権利は男女平等なのだから変に敷居を作って欲しくはないものだ。

(編集部 Elly Koyama)

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