日本企業のインデックス社が保有するフランス2部リーグ(リーグ・ドゥ)の異色クラブ、グルノーブル・フット38(渡辺和俊会長)にリーグ・アン昇格の希望がふくらんできた。

 グルノーブルは18日の第34節でモンペリエを1―0で下し、ニオールと引き分けに終わった4位のトロワに勝ち点3ポイント差をつけ、来季のリーグ・アン昇格圏内である3位の座を守った。ただし、トロワは1試合消化が少なく、22日にディジョンとの対戦を控える。トロワがこれに勝って同ポイントで並ぶとしても、得失点差ではグルノーブルが優位に立つ。

 グルノーブル最大の武器は、リーグ・アンのリールやメッスで正GKだったベテランのウィンベ、同じく元リールでセルビア代表のCBヴィタキッチを中心とするディフェンス。失点の少なさはリーグ2位を誇る。

 この試合も、ホームで15戦1敗と強いモンペリエに攻撃のチャンスをつくらせず、接戦をものにした。攻撃の要アクルール(アルジェリア)を欠きながらアウェーでもぎとった勝利の意味は大きい。これで引き分け2つをはさんで5連勝。3位を争うトロワが4連敗のあと2引き分けと苦戦しているのとは対照的だ。

 残りは4試合。最初のヤマはアウェーで敗れているアジャクシオ(現在6位)を迎える10日後の第35節となる。

 なお、グルノーブルに所属する中京大附属中京高校出身の伊藤翔は、今シーズンまだ2試合、時間にして19分しかプレーしておらず、この日も出場しなかった。グルノーブルには、大黒将志(現トリノ)、梅崎司(現浦和レッズ)が在籍したことがある。元フランス代表で98年W杯、2000年ユーロの優勝メンバー、ユーリ・ジョルカエフがプロデビューしたのもグルノーブルだ。