■第7試合 ライト級/5分3R
マーク・ボセック vs マック・ダンジグ
×[3R3分48秒/チョークスリーパー]○

ブルース・バッファーが「ボンソワー」とフランス語で、第一声を発したUFC初のカナダ大会。PPVオープニングマッチは、TUFシーズン6ウィナーのダンジグとボセックの対戦から。

トロント出身のカナディアン、ノヴァウニオンの黒帯柔術家でレスリングでも活躍したADCC北米代表――、カナダを代表するボセックに2万人以上の観客から大声援が起こる。エクストリーム・クートゥー所属、つまり打撃コーチはカナディアンのショーン・トンプキンスがつく。

頭を下げて放たれるボセックのパンチを身切って、ダンジグが前進しながらフックの連打。逆にボチェックのパンチをもらうが、スタンドではダンジグが優勢に試合を進める。テイクダウン狙いのボチェックに対して、アームロックで切り返そうとしたダンジグ。方足タックルから、両足タックルに切り替えたボセックが、ダンジグの体を大きく抱えあげ、テイクダウンに成功する。

インサイドガードからパウンドのボセック、ダンジグは腕十字からオモプラッタ。残った方の腕でパウンドを放ち、立ち上がろうとしたダンジグからバックをボセックがバックを奪う。グラウンドではすぐにガードを取ったダンジグだが、ボセックは細かいパンチを放っていく。

ダンジグはハイガードから、立ち上がったボセックの足を刈ろうとするが、ボセックはこれを察知して、トップをキープ。ダンジグをケージに詰めて、パウンドを落としていく。ハイガード、腕十字のコンビネーションでパウンドを阻止したダンジグ、1Rが終了した。

2R、近距離でパンチを交錯される両者。ここで、ダンジグの膝蹴りがボーチェクの顔面を襲う。ダメージの残るボセックからサイドを奪ったダンジグ、ボセックは片足タックルの要領で立ち上がろうとしたが、再び顔面に膝蹴りを受ける。

トップからエルボーを落とし、パスからマウントを奪ったダンジグ。バックグラブでボセックの背中を伸ばし、ガードに戻そうとするところでパンチ、エルボーを落とす。再びバックグラブの態勢となるが、ダンジグは自らスタンドへ戻る。

自ら望んだスタンドの攻防でフックを受けたダンジグ、ボセックは片足タックルを狙うが切れがなく、ダンジグがバックへ回る。ガードを取ったボセックが足関節を仕掛けたところで2Rが終了する。

最終ラウンド、インターバル中にチーム・クエストのダン・ヘンダーソンから「方足タックルでなく、両足タックルで攻めろ」とアドバイスを受けたボセックは、その言葉通り、両足タックルでテイクダウンを奪う。ラバーガードから腕を引き抜き、パウンドを落とすボセック。立ち上がったダンジグは、首相撲から膝蹴りを見舞っていく。ここで思い切り左ハイキックを放つなど、KOモードに入ったダンジグの右フックでボセックが背中を見せると、ここでドクターチェックが入る。

左目を腫らし、数か所のカットにめげず、試合再開に挑んだボセックのカナダの客からサポートの歓声が上がるが、相打ちのパンチの交換のたびにダンジグの勢いが増す。

と、最後はボチェックが得意とする寝技で、ダンジクがバッググラブの態勢からチョークを極めた。「負けは許されなかった。僕のガールフレンドはカナダ人、ここでたたけてすごく嬉しい」というダングジ、TUFウィナーがウェルター級からライト級に転向し、その強さを見せつけた。

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