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年々レベルが下がる新入社員の困ったちゃん

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年々レベルが下がる新入社員の困ったちゃん

春はフレッシュマンの季節。希望の会社に入社しやるき満々の人もいれば、最下位当選でようやく滑り込んだ人もいる。ところが、せっかく入社できたのに仕事や人間関係になじめず出社拒否。かと思えば、新入社員をどう扱っていいかわけがわからない上司は「キモイ」とか言われてノイローゼ寸前。マナーや社会常識のレベルがどんどん下がっているといわれる新入社員だが、08年の新入社員はどんなタイプが多いのか、そして、彼らに対抗する上司はどう立ち向かう!? 

ある流通系の会社に勤める北山信男さん(仮名)は38歳の課長さん。今年は新卒で3人の新入社員が北山さんの部下として配属されてきた。男子社員2人、女子社員1人の3人は、ともに有名私大卒で成績も悪くはなかった。それなのに「新戦力として期待してたんですがねぇ……」と北山さんは今ひとつ歯切れが悪い。誰か問題児でもいるのか、と聞いてみたら。

「3人のうち女子社員ともう一人の男子社員は特に問題はないんですが、残りの一人がちょっとね。彼の場合、入社式に母親が付いてきたので覚えてたんですけど、かなりのマザコンでオタクみたいです。入社式のときは黒いスーツを着た母親に連れられて会場に入ろうとしたので、さすがにお断りしました。母親のほうはちょっとムッとしてましたね。

なんだかランドセルをしょった小学一年生みたいでした。式のあいだもキョロキョロと落ち着きがなくて、こいつがうちの課に配属されたらヤダなーって思ってたら、見事ビンゴでした。で、実際に配属されてきたら予想どおり。自分のデスクの上にガンダムのおもちゃとか写真とかペタペタ貼ったので注意したら『アメリカでは許されるんです』とか反抗してきました」。

タカアンドトシじゃないけれど「欧米かっ!」と突っ込みをいれたくなったと北山課長。

事務機器販売の会社に勤める正田誠さんは29歳。中途入社だが上司の信頼もあつく、仕事にもやりがいを感じている。そんな正田さんの部署にこの春、一人の男が配属されてきた。お坊っちゃま大学で知られるK大を卒業したのが自慢らしく、未だにスーツの襟にK大のバッジをつけている。あいにく正田さんが勤める会社にはバッジはないので放っておいているがそろそろ注意しなければ、と思っている。

「ま、バッジなんてどうでもいいんですけど、問題はやつの女好きなこと。入社してきたその日のうちに女子社員の片っ端から声をかけて『K大卒のボクとデートしませんか』だって。ホントにぶん殴ってやろうかと思いました。バブルのころならK大卒も効果があったけど、今は『それがどーした』って感じで、みんなに総スカンくってました。だいたい社員100 人程度のうちみたいな中小企業になんでK大卒が入ってくるのか、それが不思議だったし、こんなバカを採用した人事課もどうかと思うよ」。そのうちスーツの襟にK大のバッジを着けた男が、あなたの会社にコピー機を売りにくるかもしれない。

就職氷河期のころ、まともに企業にかまってもらえなかった新卒者は今やニート、引きこもり、ネットカフェ難民などと呼ばれ、社会の底辺で生きている者も少なくない。それに比べ今は売り手市場。優秀な人材は一流企業にもっていかれ、中小零細企業にやってくるのは、どこか1本ネジが外れたような連中ばかり。

「うちは毎週金曜日はカジュアルデーといって、スーツじゃなくてもいい日なんです。といっても大半はスーツかジャケットを着てきます。ところが今年入社した若い人は、本当にカジュアルで、上下スエットもいれば、穴の開いたジーパンにトレーナー、女子社員の一人は思い切り短いショートパンツにヒョウ柄のシャツを着てきました。私らおじさんはただもうびっくりでした」というのは電気部品メーカーの総務部長、野口さん。

ところが、新入社員がヘンなやつばっかりとは限らない。新人を受け入れる側にも少々、問題ありの人も少なくない。中堅の飲食店チェーンに入社した多摩珠子さん(20歳・仮名)は、新人研修のとき講師として派遣されていた本社の女性管理職(30代)に、いきなりお尻をさわられた。

「突然のことなのでびっくりしました。まさか女性の上司にお尻を触られるとは想像もしてませんでした。その上司は新人教育には定評があって、先輩社員はみんなほめてました。結婚していて子どももいるそうですし、レズってわけでもなさそうですし、いったいなんなんでしょう。セクハラで訴えるのも大人げないし、かといってしょっちゅうお尻を触られるのも嫌だし……」と、戸惑い気味の珠子さんだった。

優しい上司、怖い上司、声の大きい上司……ドリフの『もしも』のコーナーではないが、もしもこんな上司がいたら、あなたどうします?

この春印刷会社に就職した田中源三くん(23歳)は、サッカーで鍛えた足腰を使ってバリバリ仕事をしたいと燃えていた。配属されたのは営業課。さまざまなお得意さんを回って仕事の注文を取るのが仕事だ。ところが直属の猫田係長(仮名)は、まったく能力がない上司だった。重役のコネで入社したという猫田係長は印刷会社なのに、紙の種類は知らない、用紙のサイズも適当で色の名前もうろ覚え。最近は印刷業界もデジタルが主流なのにフォントの意味も知らなければ、フォトショップなんてどこの世界の話……という具合。いくら重役のコネで入社したからって、こんな能力のない人の部下とは泣けてくる、と田中くんは意気消沈だ。

猫田係長のような例は特別かもしれないが、真剣に人生を懸けて入社してくる人がほとんどだし、仕事に命を懸けている上司もたくさんいる。いつかへんな上司、へんな部下が都市伝説となることを祈りたい。(取材/XIXOX中林晃子)



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