今年1月から戦線を離れているアーセナルのMFトーマス・ロシツキに膝の手術が必要となる可能性が浮上し、今シーズン中の復帰が絶望的であることが判明した。さらに、今年6月に開催されるユーロ2008への出場も微妙な状況で、チェコ代表関係者も対応に頭を悩ませているようだ。

 チェコ代表の専属ドクターであるペトル・クレイチーは現地紙の取材に対し、ロシツキの状況を説明。今年1月に負った膝の負傷は当初の予測より深刻で、復帰に手術が必要となる可能性も示唆している。

「トーマスはジョギングなどを続けて調整していたが、いまだ快方に向かう様子はない。膝の靭帯に問題を抱えているようで、アーセナルのドクターも手術の可能性を否定しなかった。近くフランスから専門医をロンドンに呼んで、詳しく検査する予定になっている。アーセナルのアーセン・ベンゲル監督も、今シーズン中の復帰を諦めているようだ。ユーロ2008には間に合うかもしれないが、可能性は非常に低いと言わざるを得ない。一月前まではこれほど深刻な状況とは考えていなかったのだが…。プラハでリハビリを続けるという方法もあるが、すべてはアーセナル側の対応次第だ」

 開幕から好調を続けたアーセナルだったが、ロシツキが離脱した今年1月頃から低迷を続け、プレミアリーグでは首位の座をマンチェスター・ユナイテッドに譲っている。さらに、チャンピオンズ・リーグでは準々決勝で敗退を喫するなど、ロシツキの離脱がシーズンの流れを大きく変えてしまったことは間違いない。シーズン終盤の低迷の原因に選手層の薄さを挙げられることも多いベンゲルにとっては、チェコ代表MFの離脱を悔やんでも悔やみきれないといったところだろう。

トマス・ロシツキー(Tomas Rosicky)


生年月日:1980/10/04
所属   :アーセナル
国籍   :チェコ
ポジション:MF