【オトコ魂】「脱サラ」という選択肢は正しかったのか?〜3人のフリークリエイターに聞く
2008年04月19日20時00分 / 提供:オトコ魂
オトコに生まれてきた以上、できることならサラリーマン生活を捨てて、自らの手でビジネスを起こしてみたい…なんて夢を見る人も多いことと思う。
しかし、バブリーな時代であればまだしも、こんな不透明な時代に、なにも…と、思うのがごく普通の反応。単なる思いつきのアイデアやネタを振りかざしたところで、共感を持ってくれる出資者は集まらず、自己資金もない。金融機関は当然、そっぽを向くだろうし、果たしてそこまでする意味などあるのだろうか…なんて我に帰ったりするものだ。
ところが、手に職を持っていると、多少話は違ってくる。手に職、というと、なにも昔ながらの職人に限定されるわけではない。例えば、システムエンジニアやデザイナーなど、当初は会社に勤務していたが、その個人色の強い業務内容により、そこで腕を磨いて独立を果たすもの、あるいは、フリーカメラマンやフリー編集者、ライター等のように、趣味が高じて、というパターンもある。
「昔から書きモノが好きだったんです。ずっと趣味で小説を書いていたんですが、ある日、雑誌の奥付に『ライター募集』の文字を見つけて。それから副業を始めたんです」
そういうAさんは昨年、38歳にして脱サラを果たした編集者。それまでは、サラリーマンとして勤務する傍ら、副業で雑誌の記事のライティングなどをこなしていたという。家族構成は奥さんと小学生の子供が一人。フリーで仕事をこなす今でも、年に一度は家族を連れて海外旅行に行っているというから立派なものだ。昨年辞めた会社というのは、実は編集とは何も関係の無い精密機器メーカー。彼はそこで営業職に従事していたという。
「家内は反対しませんでしたよ。彼女の実家も自営業なんで、逆にサラリーマンでいることに対して不満を持っていたくらいですから。まあ、営業の経験があったんで、地道にお客さんを増やしていくことができて、おかげで業績は順調ですね。収入ですか…サラリーマン時代の給与の1.5倍くらいですかね」
Aさんが行っている雑誌編集という業務は、基本的にはパソコンと電話があればOKという。したがって、設備投資等の初期費用がほとんど必要なく、金銭的な負担もなく独立ができたというのが、思いきれた要因のひとつだというのだ。
それに比べて、カメラマンのBさん(35歳)は少し事情が違う。「仕事として通用するカメラと、ストロボ2灯は、新たに購入しなくてはならなかった。で、独立を果たしたものの、客に要求されたとおりの撮影をする難しさに直面するわけです。それで、趣味でやっていた方が楽しかったと実感するわけです」
アマチュア時代には、雑誌投稿などで評価され、コンテストでも入選し、賞金を獲得していたというBさん。しかし、プロとして営業を始めた途端に、自分の力の無さを実感したという。「この世界は、スタートはスタジオボーイとか、カメラマンの助手から始めないとなかなか難しい世界。しかも、デジカメの普及と雑誌の衰退で、アマチュアでもOKみたいなネット媒体が増えてきたんで…まあ、それこそ仕事は選んではいられません」
Bさんは現在、数誌の雑誌とWEBで店舗撮影などを請け負っている。撮影1本、1〜3万のギャラで、とにかく数を稼がないと生活が成り立たない。「しかも、どんどん機材が進化していくから、定期的な設備投資も必要なので…こんなはずじゃなかった、なんて思いながら、アダルトな仕事とかもやってます」
そんな風に笑うBさんは、未だ独身。たまに簡単なアルバイトもしているという。しばらくは結婚は無理じゃないかと自覚しているというのだ。「サラリーマン時代には、彼女がいましたけど…最近、別れちゃいましたね。まあ、仕方がないかと思いますね」
Cさんは、4年前に所属していたデザイン事務所から独立を果たした33歳のデザイナー。雑誌や広告誌面、企業HPなどのWEBのデザインも請け負っているという。特に営業活動などすることなく、仕事のほとんどが知り合いからの紹介。夫婦2人の生活は充分に成り立っているという。
「あまり贅沢しなければ充分暮らしていけますよ。年収は800万〜1000万くらいの間をいったりきたりですね。ほとんど、営業はしませんけど、さすがに『そろそろやばいかな』ってときだけメールで営業したり。でも、事務所作ったり拡張したりするつもりもないので、こんなペースで充分かな、なんて思っています」
要は、何に重きを置いて生きていくか、である。安定か冒険か、それぞれの道もまた複雑に分岐しているのは確かだが…。一度きりの人生、選択肢を間違えたくはないものだ。(伊藤 秋廣)
しかし、バブリーな時代であればまだしも、こんな不透明な時代に、なにも…と、思うのがごく普通の反応。単なる思いつきのアイデアやネタを振りかざしたところで、共感を持ってくれる出資者は集まらず、自己資金もない。金融機関は当然、そっぽを向くだろうし、果たしてそこまでする意味などあるのだろうか…なんて我に帰ったりするものだ。
ところが、手に職を持っていると、多少話は違ってくる。手に職、というと、なにも昔ながらの職人に限定されるわけではない。例えば、システムエンジニアやデザイナーなど、当初は会社に勤務していたが、その個人色の強い業務内容により、そこで腕を磨いて独立を果たすもの、あるいは、フリーカメラマンやフリー編集者、ライター等のように、趣味が高じて、というパターンもある。
「昔から書きモノが好きだったんです。ずっと趣味で小説を書いていたんですが、ある日、雑誌の奥付に『ライター募集』の文字を見つけて。それから副業を始めたんです」
そういうAさんは昨年、38歳にして脱サラを果たした編集者。それまでは、サラリーマンとして勤務する傍ら、副業で雑誌の記事のライティングなどをこなしていたという。家族構成は奥さんと小学生の子供が一人。フリーで仕事をこなす今でも、年に一度は家族を連れて海外旅行に行っているというから立派なものだ。昨年辞めた会社というのは、実は編集とは何も関係の無い精密機器メーカー。彼はそこで営業職に従事していたという。
「家内は反対しませんでしたよ。彼女の実家も自営業なんで、逆にサラリーマンでいることに対して不満を持っていたくらいですから。まあ、営業の経験があったんで、地道にお客さんを増やしていくことができて、おかげで業績は順調ですね。収入ですか…サラリーマン時代の給与の1.5倍くらいですかね」
Aさんが行っている雑誌編集という業務は、基本的にはパソコンと電話があればOKという。したがって、設備投資等の初期費用がほとんど必要なく、金銭的な負担もなく独立ができたというのが、思いきれた要因のひとつだというのだ。
それに比べて、カメラマンのBさん(35歳)は少し事情が違う。「仕事として通用するカメラと、ストロボ2灯は、新たに購入しなくてはならなかった。で、独立を果たしたものの、客に要求されたとおりの撮影をする難しさに直面するわけです。それで、趣味でやっていた方が楽しかったと実感するわけです」
アマチュア時代には、雑誌投稿などで評価され、コンテストでも入選し、賞金を獲得していたというBさん。しかし、プロとして営業を始めた途端に、自分の力の無さを実感したという。「この世界は、スタートはスタジオボーイとか、カメラマンの助手から始めないとなかなか難しい世界。しかも、デジカメの普及と雑誌の衰退で、アマチュアでもOKみたいなネット媒体が増えてきたんで…まあ、それこそ仕事は選んではいられません」
Bさんは現在、数誌の雑誌とWEBで店舗撮影などを請け負っている。撮影1本、1〜3万のギャラで、とにかく数を稼がないと生活が成り立たない。「しかも、どんどん機材が進化していくから、定期的な設備投資も必要なので…こんなはずじゃなかった、なんて思いながら、アダルトな仕事とかもやってます」
そんな風に笑うBさんは、未だ独身。たまに簡単なアルバイトもしているという。しばらくは結婚は無理じゃないかと自覚しているというのだ。「サラリーマン時代には、彼女がいましたけど…最近、別れちゃいましたね。まあ、仕方がないかと思いますね」
Cさんは、4年前に所属していたデザイン事務所から独立を果たした33歳のデザイナー。雑誌や広告誌面、企業HPなどのWEBのデザインも請け負っているという。特に営業活動などすることなく、仕事のほとんどが知り合いからの紹介。夫婦2人の生活は充分に成り立っているという。
「あまり贅沢しなければ充分暮らしていけますよ。年収は800万〜1000万くらいの間をいったりきたりですね。ほとんど、営業はしませんけど、さすがに『そろそろやばいかな』ってときだけメールで営業したり。でも、事務所作ったり拡張したりするつもりもないので、こんなペースで充分かな、なんて思っています」
要は、何に重きを置いて生きていくか、である。安定か冒険か、それぞれの道もまた複雑に分岐しているのは確かだが…。一度きりの人生、選択肢を間違えたくはないものだ。(伊藤 秋廣)
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