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【書評】『大相撲タブー事件史』 井野良介・欠端大林編

【書評】『大相撲タブー事件史』 井野良介・欠端大林編
別冊宝島1509 08年3月7日発行  定価800円(税込)  写真は目次  (撮影:佐々木隆、3月13日)
【PJ 2008年04月09日】− 朝青龍にはまぁまぁ寛容。貴乃花にはやや手厳しい。八百長はほぼ「有る」と断言。そして「女」はやっぱり禁物。……本書の概要はだいたいこんな感じである。一見、いずれも大方の「世論」とは相反しており、往年の相撲ファンや女性人権なんとか団体からクレームが来そうな内容ではある。が、それぞれの「根拠」は一応きちんと述べられている。

 まず朝青龍。レイプ示談事件(03年4月)や仮病(?)サッカー疑惑(07年7月)など、「ドルジ悪の履歴書」として過去の騒動を列挙している(p22〜25)が、決して彼を責めてはいない。それどころか、「朝青龍はこのままでいい。ただ強くあってほしい。それが、朝青龍だ」(p25)などと評している。

 常々言われている「横綱の品格」に関しても、「品格といって、品格の基準を示せた人などほとんどいない」(p42)として、矛先を「批判する」側に向けている。「横審のメンバー編成は悪すぎる」(p44)と切り捨て、良くも悪くも、朝青龍はもっとリスペクトされてしかるべき存在だと繰り返す主張している。

 次に貴乃花についてだが、彼個人というより、両親や兄も含めた一家の「疑惑」の数々を紹介している。これらがすべて真実だとすれば非常に面白いが、確証という点でいうとやや物足りないので、ここではあえて引用しない。ただ、その中で、「貴乃花自身が一家に関する『暴露本』を出そうとしたが、彼の生命が危ないと思い、具体的には『暗殺』されてしまう可能性があり、出版社の社長の判断で取りやめた」という件は注目である。貴乃花はいったい何を書こうとしていたのか、そして、もしそれが世に出ていたらどうなっていたか、今となっては知るよしもないのが残念である。

 また、個人的にはp98〜101で披露されている、「貴式改革」には賛成である。「歴史」「伝統」「格式」などといったつまらない事柄を無視さえすれば、十分に実行する価値はある。

 そして八百長。多くの証言やインタビューが掲載されており、やはり確証こそないが、「有る」と納得するに十分な内容ではある。が、先の貴乃花ではないが、証言者たちの「生命が心配」。【了】

■関連情報
livedoor BOOKS 『大相撲タブー事件史』

佐々木隆公式ブログ 「ストロボは人の弱さを笑いながら照らす」

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※この記事は、PJ個人の文責によるもので、法人としてのライブドアの見解・意向を示すものではありません。また、PJはライブドアのニュース部門、ライブドア・ニュースとは無関係です。

パブリック・ジャーナリスト 佐々木 隆【 愛知県 】
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