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FXのリスクの考え方【その2】 国が破綻して資産がパーになる可能性

 連載第6回でFXのリスクについて述べたが、この時に伝え切れなかった、注意すべきFXのリスクについて追記したいと思う。

■LTCMの破綻は我々には良い教訓

 外貨投資のみならず国内でも投資をしていると相手先の破綻も気になるところだ。株式投資では会社経営が思わしくなくなると株価がゼロになっていって投資資金もゼロとなる。債券に投資する場合では投資先が金利や元本の支払いの停止をすることがある。それをデフォルトという。

 ロシアやウクライナの国債がデフォルトしたのは98年にアジア通貨危機をきっかけとしてロシアにまで飛び火した時だ。

 有名なのはロシアに高レバレッジで投資し破綻したLTCM(ノーベル賞受賞者や元FRB副議長も在籍した米系ヘッジファンド)だ。LTCMはロシア危機が起こるまでは年率40%を超える高利回りのパフォ−マンスの業績を残し顧客数が増加の一途であった。レバレッジ投資の為に銀行から資金を借りるのだが、融資した銀行もLTCMと同様の投資を行っていた(模倣ファンドという)。

 適度なレバレッジで現在まで保有していればどれほど莫大な儲けとなったかと思う。我々の外貨証拠金(FX)同様レバレッジ管理は重要だ。いい投資をしていても少し逆方向への変動で証拠金をすべてなくしその後、自分の思う方向へ動いても後の祭りだ。LTCMの破綻の失敗は我々のとって良い教訓となった。

 また外国債券では国債に投資することが多く、国債なら国家に投資するので安全という考え方が一般的だ。国債ならその国の国民の税金で返済することができる。ただそれでも膨大な財政赤字で返済が滞ることがある。そのような事態が起こるとIMFのような国際公的金融機関が融資をして救済することがある。

 ただし融資がなされる場合でも、IMFから国家に対して増税なおで厳しい融資条件を課せられるので国民生活は窮乏し反対運動などが起こり、さらに事態が悪化し債務返済が遅れることもあるので十分注意してもらいたい。

■ムーディーズの格付けではボツアナと日本は同じ

 デフォルトの確率はサブプライム問題で評判を落としたS&Pやムーディーズ格付け機関の格付けに頼るしかない。詳細についてはそれぞれ格付け機関のHP(日本語あり)に記載されているので参照していただきたい。その他は内外の新聞などのメディアで情報を常に確認するしかない。

 例えばムーディーズの南アの自国通貨建て国債の格付けはA2で日本のA1とあまり変わらない。ご存知のように南アの隣国のボツアナは日本と同じA1の格付けだ。日本は格付け機関からはアフリカ南部の国と同等と世界では評価されているのだ。

 イタリアを除くG-7諸国はトリプルAで日本とは大きく差がついている。これは日本の財政赤字がGDPの200%以上と異常なほど高い水準にあるからだ。ユーロの通貨統合に加盟する条件はGDPの60%以内の財政赤字なので日本の国債の格付けが低いのも当然だろう。

■私が経験したデフォルト

 実は私はデフォルトを一度ならず経験している。


野村 雅道[著]

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