木下沙弥香プロ
 今回の先生役は、北島朋子さん、木下沙弥香さんのお2人。お2人一緒に最高位戦日本プロ麻雀協会に所属し、勤務先も一緒に「麻雀フレンズ」(川崎市)とのこと。そんな仲良し2人のプロ女性雀士ですが、性格も打ち筋も好対照?のようです。

 まずは、木下沙弥香プロに話を伺います。

---簡単に自己紹介をお願いします。

 「最高位戦日本プロ麻雀協会所属の木下沙弥香です」(肩書きを言った後に、北島プロに何度も「合ってたよね? 合ってたよね?」と繰り返す)

---少し緊張されているようですね。

 「はい、まだあまりインタビューの経験がないので、緊張しています(笑)」

---麻雀を覚えたきっかけですが、麻雀を覚えてから麻雀店に勤める、というのが普通の順番だと思うのですが、「麻雀店の店長に教えてもらった」とのことで、普通とは逆なんですね?

 「あ、あのこれは、“普通のバイトより時給がいいよ”って、朋ちゃん(北島朋子プロ)に誘われて始めたからなんですよ。朋ちゃんは中学生時代からの友だちで、いつも一緒にいるんですよ」

---あ〜なるほど。

 「初めはウェイトレスの仕事だけだったんです。けれども、勤め始めたら『代走とかに入れないと話にならない』って言われて(苦笑)。そこから必死に覚えました」

※麻雀に詳しくない方のための注釈:「代走」というのは、お客さんがトイレや電話などで席を離れるときに、とりあえず代わりにゲームに入ってプレイする役割のことです。麻雀店では知らないお客さん同士でプレイすることが多いため、ゲームを止めないように、店員が代走に入るのがマナーとなっています。

---じゃあ、そこで覚えるまで、麻雀をプレイしたことはなかったんですね。

 「はい。だから麻雀覚え立てのころは怖いし緊張するし、椅子に座っている間、全身が震えちゃって……。牌とかこぼしまくってました」

---そのぶん、店長が親切に教えてくれたんですね?

 「いえいえ! ひどかったですよ(笑)。最初、麻雀の役を『ピンフ』と『タンヤオ』だけ覚えさせられて、それで普通に席に着かされました。『テンパったらとにかくリーチいけばいいから』とか『現物と1・9・字牌は当たらないから』とか。いやあ、もう上がられまくりました(笑)」

---18歳にして、いきなり「オトナはずるいや」って洗礼を浴びた感じですね(笑)。どれぐらいで、なんとかしのげるようになりました?

 「いやあ、まだ、なんともなってないですね(笑)。まだまだです。麻雀覚えて3年めですから」

---けどそれでプロというのは凄いですね。

 「勤め始めて1年後にプロ試験を受けました。お店で聞いたりしてプロ制度があるのは知っていましたし、店長に勧められたので」

---そのとき、どう思いました?

 「あ、(プロになったら)ちょっとカッコいいかも、ってまず思いました。ちょっと興味もあったんで」

---プロになってから、何か変わりました?

 「お店で麻雀を打っているときに、お客さんに後ろから見られたりするようになりました。相当プレッシャーを感じます」

---ふだんはどんなふうな打ち方なんですか?

 「戦略としては基本的に守備型なんですよ。けっこう勝負を下りちゃうタイプなので、あんまり……」

---あんまり攻撃型ではない? どうしてそうなったんでしょうか?

 「(しばらく考えて)わからないですねえ。気づいたら、守備型の打ち方をするようになっていました。特にプロになったから打ち方を変えた、という部分もありませんし。自分でも不思議です(笑)。麻雀自体、日によって、集中できればいろいろ考えながら打つんですけど、他のことばっかり考えてたりする日もあったり。けっこうテンションにムラがあるタイプではあるかもしれないです」