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「大規模農業は良いことばかりではない」、岩手県の農業者が豪州視察レポート

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「大規模農業は良いことばかりではない」、岩手県の農業者が豪州視察レポート
20日、オーストラリア視察先の農業者(左)の話を真剣に聞く、岩手の農業者たち(右3人)(撮影:渡部謙)
【PJ 2008年03月27日】− 岩手県、岩手大学が主催する「いわてアグリビジネスフロンティアスクール(IAFS)」の受講者ら17人が、19日から25日までの1週間、オーストラリアの農家、企業、産直市場など9カ所を視察し、そのことが現地の新聞にも大きく取り上げられた。

 輸入食品の安全性がようやく見直されてきているとはいえ、安価な輸入品を支持する主婦はまだまだ多い。果てしなく続く価格競争、担い手不足。崖(がけ)っぷちに立たされた日本農業に追い打ちをかけるかのように、日豪FTA(自由貿易協定)、国際化の波は待ってはくれない。

 今回視察に参加したメンバーらは、そういったプレッシャーにただ脅(おび)えるだけでなく、対峙(たいじ)しなければならない農業国、オーストラリア農業の現状を実際その目で確かめようと意気込み、自らの意志で集まった農業者たちだ。

 「敵陣視察」と意気込んでオーストラリアに乗り込んだが、どうも様子がおかしい。端が見えないほど広い水田。しかし、そこに稲は植わっておらず、ただ乾燥した大地が広がるだけだ。そう、オーストラリアは、100年に一度と言われる、大干ばつに苦しんでいる。その影響は、稲作だけでなく、果樹、家畜、ひいては国民生活の至る所に及んでいるのだ。

 現地の稲作経営者、バリー・キルカップさんは、「例えるなら、ケーキを作るのに、材料も道具も揃(そろ)ってるんだ。けど一番大事なものがない。水だよ」との悲痛な叫びをあげる。

 苦しいのは、日本農家だけでは無かったのだ。一戸当たりの耕作面積が、日本の1800倍以上もある国でさえ、水不足、気候変動という解決しがたい問題を抱えている。にもかかわらず彼らは忍耐強く、海外の市場を相手に、顧客のニーズを探りながら、干ばつという大敵に挑んでいた。

 参加者の1人、稲作経営の佐藤功氏はこう語る。「オーストラリアの水問題は深刻。また、大規模経営も良い面ばかりではないことが見えてきた。結局は経営力、もっと勉強しなくては」と。経営力。日本の農業者にも新たな課題が見えてきた。【了】

■関連情報
現地新聞:The Border Mail Monday 24 March 2008,page 16
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※この記事は、PJ個人の文責によるもので、法人としてのライブドアの見解・意向を示すものではありません。また、PJはライブドアのニュース部門、ライブドア・ニュースとは無関係です。

パブリック・ジャーナリスト 渡部 謙【 岩手県 】
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