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韓国の「音楽・美術ワークショップ」報告=福岡市

韓国の「音楽・美術ワークショップ」報告=福岡市
報告するチョ・ジョランさん。撮影:徳島達朗
【PJ 2008年03月26日】− 3月23日、午後、福岡市博多区下川端の福岡アジア美術館で、あじび美術講座が開かれた。タイトルは「音楽鑑賞を通した美術ワークショップ:障がいのある子どもと障がいのない子どもの自我表現について」。講師はチョ・ジョラン(韓国/コジェ・アート・センター学芸員)さん。
 
 昨年、チョ・ジョランさんが韓国でおこなったワークショップの報告である。知的障がいのある子どもとない子どもたちが、ビバルディの四季の「春」とストラビンスキーの「春の祭典」を鑑賞し、その後に、曲から受けた印象や気持ちを絵で表現させたそうである。 
 
 平均年齢10歳の子ども15名を2グループに分けた。一日目にビバルディを鑑賞し、絵を描き、一週間置いて、ストラビンスキーを鑑賞し、絵で表現してもらった。所要時間はいずれも30分程度であった。形式の異なった二種類の曲を鑑賞した後、自分たちの感じたことを自由に表現する活動で、障がいのある子どもとない子どもでは大きな違いが見られたという。

 障がいのない子どもは、特に専門的な音楽指導がなかったにもかかわらず、音楽を正確に読み取り、自分たちの感じたことをそのまま描いていたそうだ。一方、障がいのある子どもの場合、音楽自体が与える曲の解釈よりは音楽の与える全体的な雰囲気により感情が統制された状態で自己を表現していたという。
 
 一日目、障がいのない子どもの場合、ビバルディの「春」の印象は、風景画(山、川、海)や楽しかった思い出、お母さんの顔などの作品となって表現された。障がいのある子の絵は、美しい、暖かい色の絵、親しいクラスメートの名前を書き並べたもの、数字を書き並べたもの、木を書き、その絵を枠に閉じ込めているものもあり、もどかしさを示しているらしかった。それらは間接的な自己表現で、身近な人の氏名、文字や数字を書いた子は、その面での自信を示しているのであろうという。

 二日目、ストラビンスキーの場合は、障がいのない子どもの場合、雷、不気味な城、黒い悪魔、幽霊、泥棒、戦争、戦車などの絵となって表現された。他方、障がいのある子どもの絵は、もどかしさを表現したのか、わからない絵、意味のない文字の絵として表現された。中には戦争の絵もあり、不安や潜在している暴力性などを表現しているらしいと判断された。

 チョ・ジョランさんは、人間の基本的な欲求のひとつである自己表現の方法において、音楽と美術の影響を探ろうとしてワークショップを開いたもので、このワークショップを通じて、音楽と美術の連携教育の大切さを再認識したという。

 チョ・ジョランさんは、2月29日に今宿小学校(福岡市西区)で、ワークショップを行った。障がいのある子どもと一般の子どもを同じグループに入れて、アジア美術館の所蔵する作品を見せて、話し合いをしながら感想、印象を絵にさせたとのことである。この場合は、音楽鑑賞はないが、子どもたちの助け合いや協力の結果が絵に素直に表現されたそうだ。【了】

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※この記事は、PJ個人の文責によるもので、法人としてのライブドアの見解・意向を示すものではありません。また、PJはライブドアのニュース部門、ライブドア・ニュースとは無関係です。

パブリック・ジャーナリスト 徳島 達朗【 福岡県 】
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