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無料職業訓練校をなくさないで!

【PJ 2008年03月17日】− 3月14日付朝日新聞の報道によると、厚生労働省が所管する独立行政法人、雇用・能力開発機構の存続を議論する検討会が13日始まった。「機構」が廃止されると、いわゆる失業者向けの“無料職業訓練校”がなくなる可能性がある。

 東京都の“職業訓練校”には「無料」と「有料」がある。「有料」は主に訓練機関が1−2年の長期にわたるものだ。一方、6カ月程度の「無料」訓練では「機械関係」「建築関係」「電気関係」「事務関係」、最近では「ホテル・レストランサービス」「DIYアドバイザー」など時代のニーズに応えた訓練なども用意されている。

 ところが肝心のPR度が低く、「無料」で受けられる訓練があること自体、あまり知られていない。一般的なのは、「ハローワーク」に行って相談することだが、求職中や失業中の人でもなければ、なかなか「ハローワーク」に足を向けることも少ないだろう。例えば、「簿記」の勉強をしようと思えば、つい専門学校に入ることを考える。だが、「無料」で教えてくれる訓練校もあるのだ。まして雇用保険に入っていた人で失業した人は、訓練を受けている間“失業手当”を受けられる。

 筆者は「自己都合」退職のため、普通であれば3カ月遅れの失業手当支給、しかも3カ月間しかもらえないことになっていたが、めでたく「インテリアリフォーム・6カ月訓練」を受講することができ、6カ月間失業手当を支給された。もっとも午前9時から午後5時ころまで授業があるので、仕事をしているのと同じくらい大変だった。

 しかしながら、その授業は内容が深く、「講義」と「実技」を徹底的に受けさせられた。「実技」は、まったくの素人なのに、“カンナがけ”や“ノミの使い方”などまるで大工さんのようなことをさせられ、高い脚立に乗って、“壁紙はり”や“天井はり”などもした。講師はプロだが、生徒はほとんどが初めての経験で、めんくらう人も多かった。

 それに対し、「講義」は“設備”や“建築構造”、それに“環境”や“ユニバーサルデザイン”にまで及び、実に広範囲にわたる講義でいろいろな知識を得た。おまけにパソコンの授業もあり“WORD”や“EXCEL”の基礎まで教わった。

 訓練が終了し、実際に「インテリア」や「リフォーム」関係の仕事についた人はそんなに多くはなかったが、それでも新しい仕事に就く“きっかけ”をつかんだ人もいたようだ。知らない世界をのぞき、いろいろな分野でがんばっている人々がいることもわかった。自分にとって、よい経験になったと思う。

 このような「多額の設備投資が必要」で「採算のとれない、民間では無理と考えられる分野」では、国がバックアップする機構が絶対に必要だ。いわゆる“ハコモノ建設”に巨額を投じる余裕があるのなら、このようなほんとうに必要なものをなくさないようにするべきだ。【了】

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※この記事は、PJ個人の文責によるもので、法人としてのライブドアの見解・意向を示すものではありません。また、PJはライブドアのニュース部門、ライブドア・ニュースとは無関係です。

パブリック・ジャーナリスト 工藤 和江【 東京都 】
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