コーナーフラッグを蹴り壊す、主審へ毒づきユニフォームを投げつける、監督へ水をぶっかける……度重なる悪童っぷりでサンプドリアFWアントニオ・カッサーノは現在出場停止処分中。おかげで「Cassanata」(※無理やり日本語に訳すなら“カッサーノの悪行”とでもいったところか?)という新語も生まれた。お仕置きの間、彼の破天荒なプレーが見られないのは残念だが、彼の知られざるエピソードを紹介しよう。

・母親ジョヴァンナは学校の用務員をしながらアントニオを育てた。協調性を身につけさせるためサッカースクールに通わせ始めたが、ある日のチームランチの時間、テーブルが水浸しに。アントニオ少年はテーブルセッティングをするふりをしながらチームメイトたちの紙コップに穴を開けていたのだった……

・故郷バーリでの少年時代、近所のレストランでウェイター兼小間使いのアルバイトをしていた。彼の“最も大事な仕事”とは、厨房で調理するコックのフライパン目がけてイカを放り投げることだった……

・プロとしてのキャリアを始めたバーリで、クラブ幹部たちは“この若き天才を間違っても負傷させるようなことがあってはならない”と冷や冷やしていた。なぜなら当時のクラブには地元有力者や政治家の子息たち、いわゆる(下手くそな)コネ選手しかいなかったからだ……

・ローマ時代、あのバティストゥータからぶん殴られたことがある。トリゴリア練習場で、バティは濃いイタリアン・エスプレッソを飲むのを常としていた。悪戯心が沸いたカッサーノはある日、バティのカップへ砂糖を1杯入れると、スプーンも使わずそのまま人差し指でコーヒーを“まぜまぜ”。怒り狂ったバティがカッサーノにきつい一発をお見舞いしたのは当然か……

・現在はジェノヴァ郊外の豪邸に母親・従姉妹と暮らしている。母親の作る故郷プーリア州の料理のおかげで、9kgものダイエットに成功した。しかし、バジリコ・にんにく・松の実・オリーブ油を使ったジェノヴァ名物の「ジェノヴァ風ペースト」は絶対に食べない!

・[選手名鑑]アントニオ・カッサーノ - あなたの評価は!?