四元奈生美「(衣装を)よく思わない人はいます。ただ、卓球界にとって良いことだと思ってますから」
2008年03月14日15時00分
映画『燃えよ!ピンポン』 応援団長スペシャルインタビュー <後編>
話題の女性アスリート・四元奈生美選手(卓球)のインタビュー第2弾。前回は映画「燃えよ!ピンポン」の応援団長として、ハリウッド初の卓球ムービーである同作品の魅力について語ってもらった、そして今回は、彼女の生い立ちから、これまで。また、コスチュームへのこだわりなど、知られざる四元選手の素顔をクローズアップ。奇抜な衣装に対しては異論を唱える人もいるが、彼女の活動の背景には、日本の卓球界に対する熱く切実な思いがあった。■四元選手が卓球をはじめたきっかけは?
「おそらく4歳くらいですね。というのも、自分の記憶にはなくて、気がついたらすでに卓球をやってました。もともと母が卓球をしていて、姉が始めたときに、家にひとりで置いておくわけにはいかないってことで、練習に連れて行かれたのがスタートだと聞いてます。そのあとはずっと」
■これまで一度もブランクはなく?
「はい。今年で25周年です(笑)。いまは、30周年を迎えるのが目標ですね」
■辞めようと思ったことは?
「ないですよ。むしろ、卓球なしの生活が想像できないです。もう小学校の低学年で大会にも出場してましたし、練習、試合をこなしていくのが当たり前になってましたから」
■それでも、進学や学生時代が終われば、辞めて別の道へ進む女性アスリートの方は多いですよね。
「ええ。たしかにそうですね。私の場合、幼いころから卓球を続けてきましたが、どこか結果は二の次じゃないですけど、卓球を楽しむってことにウェイトを置いてプレーしてきました。そのことがずっと続いている要因といえばそうかもしれませんね」
■今年はオリンピックイヤーでもありますが、オリンピックへの野望は?
「もちろん、この競技を続けている以上、それは大きな目標です。ぜひ出てみたい大会ですよ。北京オリンピックも当然目ざしていて、そのために、プロ選手としての道にも踏み出したのですが、じっさいにやってみて、想像していた以上にハードルは高かったなと感じてます。次に生かしたいと思いますね」
■ハードルが高かったというと?
「いまはスポンサーがついて、練習場所や練習相手にも困らなくなりましたが、一時期はそうした環境を整えるだけでたいへんでした。学生や実業団でないぶん、生活の基盤もすべて自分で整えなきゃいけませんし。個人でやっていくことの難しさは、たしかにありましたね」
■ここ数年は、ずいぶん卓球界も盛り上がっているように感じますが。
「いえ、たしかにメディアで扱われる機会は増えたと思いますけど、一方で、これまで卓球界を支えてきてくれた有力企業が撤退していたり、大会でもお客さんが少なかったりしますね。実業団の選手たちでさえ、状況は楽ではないと思いますよ」
■その危機感とコスチュームへのこだわりは関係している?
「はい。自分自身、かわいい衣装が好きだってこともありますけど、それが話題になって、ファンの人が増えて、子供たちが興味を抱いてくれて、卓球界が盛り上がっていけばと。そういう意識もありますよ」
■抵抗勢力ではないですが、衣装について、なかには良い顔をしない関係者もいるのではないですか?
「たしかに、よく思わない人はいます。いろいろ言われたりもします。ただ、ルールを逸脱しているわけではないですし、卓球界にとって良いことだと思ってますから、あまり気にしていません。それに、少なからずファンの人がいてくれて、応援してもらえているのも心強いですよね」
■そうした卓球界への危機感は、以前から持っていた?
「そうですね。私が子供のころ、大会の会場に行くと、人がたくさんいて、すごい熱気があった。そういうなかで試合をすることに憧れてました。でも、年々変わってきて、いまは、あのころに比べると、ずいぶん試合を見に来てくれるお客さんが減ったというか、とても危機感を覚えます」
■そういう意味では、すでに四元選手の存在は、卓球界に貢献しているかもしれませんね。
「どうでしょうか。でも、少しでも貢献したいですし、何かしら貢献できると思って活動してます」
■四元選手にとって卓球とは?
「んー。なくてはならないものというか。これまでずっと卓球をしてきて、人生に必要ないろいろなことを教えられましたし、卓球がなかったらいまの私もないでしょうし。かけがえのない大切なものです。私って、子供の頃からいろんな大会に出てきましたが、あくまで卓球は楽しむもの、たとえ勝っても自分が楽しめなかったらそれはダメだと思ってやってきました。ただ、一度、高校のときに、指導者の先生から“この大会でベスト4に入れなければ行きたい進路には進めないぞ”と言われて、そのとき初めて、勝負にこだわって、なんとか希望するチームに入ることができた。そういうターニングポイントもあったんですけど、あのとき、もし思うような進路に進めなかったらと思うとゾッとします。いまも卓球ができていることがとても幸せですし、これからもずっと続けていきます」
前編はこちら(2008年3月7日)
■作品情報
「燃えよ!ピンポン」
3月22日(土)より、日比谷みゆき座ほか全国ロードショー
特集「燃えよ!ピンポン」
■関連情報
・四元奈生美 official website - 公式サイト
◇関連リンク
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