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他人事で無責任な福田首相が“日本売り”を加速させる【週刊・上杉隆】

 3月6日朝、いつものように首相官邸からメールマガジンが配信された。

 小泉時代に始まったこの試みは、メディア戦術上、ある程度の成功を収めている。2代の首相を経て、読者数は減少しているものの、直接国民にかけるという当初の目的は十分に達成している。

 しかし、時にその機能が逆効果になることもある。3月6日配信のメルマガこそ、まさしくその類であろう。

〈果実を分かち合う。福田康夫です〉

 こうした出だしで始まる当該回のメルマガは、次のように続く。

〈3月を迎え春の訪れが感じられるようになりましたが、このところ食料品などの値上げのニュースが目立ちます。みそやしょうゆ、乳製品など、いずれも毎日の食卓に欠かせないものばかりです。昨年来、パンや食用油から、ティッシュペーパーといったものまで、実にさまざまな食料品や日用品の値段があがっています。スナック菓子の中には、袋の内容量が減ったものもあります(中略)。

 物価が上がっても、皆さんの給与がそれ以上に増えれば、問題はありません。しかしながら、働いている皆さんの給与の平均は、ここ9年間連続で横ばい、もしくは減少を続けており、家計の負担は重くなるばかりです〉

 ここまでは異論はない。国民生活の現実に即した記述である。この内容に関する限り、国家のリーダーとしての福田首相の認識に、安心感さえ覚える。

 しかし、これ以降が拙かった。首相として、驚くべき「方針」が綴られている。最初に読んだ時は自らの目を疑い、悪い冗談かとさえ思ったほどだ。

〈日本経済全体を見ると、ここ数年、好調な輸出などに助けられて、成長を続けています。企業部門では、不良債権などバブルの後遺症もようやく解消し、実際は、大企業を中心として、バブル期をも上回る、これまでで最高の利益を上げるまでになっています。これらは、さまざまな構造改革の成果であり、そうした改革の痛みに耐えてがんばった国民皆さんの努力の賜物にほかなりません。


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