今週のお役立ち情報
メキシコ・ティファナの一風景
2008年03月12日07時01分 / 提供:PJ
【PJ 2008年03月12日】−
ロサンゼルスから車を走らせること約3時間、メキシコの国境(メキシコ最北端の都市、ティファナ)を超える前にアメリカ側に車を停め、徒歩で国境を渡った。72時間以内の滞在ならばアメリカからメキシコへの入国はノーチェックでパスポート、手荷物を見せる必要もビザを申請することもなく回転ドアを通過するだけで入国することができる。
反対にメキシコからアメリカへの入国には厳重なチェックがなされ、その対応の違いには驚かされる。一歩メキシコへ足を踏み入れるとそこは埃(ほこり)とさまざまな音が入り交じった喧騒(けんそう)、陽気で親しげなメキシカンが私の存在を歓迎してくれ、まだ見ぬ未知の世界の入り口で期待と不安の行き場を探す感情がそっと私の背中を押してくるのを感じた。体の奥底からアドレナリンが湧(わ)き上がってくるこの感覚が、唯一私が生きてる事を提示してくれるようになっている。
多くの日本人をここでは見る事ができる。日帰り旅行としてアメリカからの旅行者は多い。そして、ここティファナは観光地として発展し、土産屋の店員も日本人の扱いにはなれており片言の日本語で話しかけてきては店への呼び込みに精を出している。英語でもスペイン語でなく、日本語が飛び交う街とでも言おうか。
そして一歩国境を越えるだけでアメリカとメキシコの経済の違いを感じることができる。まず、メキシコからわずか20数キロしか離れていないアメリカの都市、サンディエゴでさえ、路上で子どもが物を売るとか親の家計を助けるために働くといった姿を見る事などまずない。
だがここメキシコでは子どもたちが必死にツーリスト相手に物を売り、お金を稼ごうとする。世界一恵まれた国で住む子どもと、まだ発展途上にあるメキシコに生まれ育った子ども。ただ一歩「国境」という人間が決めた「国と国との境界線」を越えただけですべての生きる環境が変わってしまうこの世の現実を目の前に提示された瞬間、どう扱う事もできない苛立(いらだ)ちの行き場を探す私がいた。
決して裕福でない国メキシコ。だが、決して貧しくもない国メキシコ。多くのメキシカンが不法にアメリカに滞在している。それをアメリカ政府は見て見ぬフリをしさらには彼らはアメリカ国民になることを望み、その一方でアメリカ政府もそれを咎(とが)めようともしない。そうしたいメキシカンをアメリカ市民にする制度すら存在している。日本で育った私にとってこの両者の感覚を理解するに多くの時間を要したが、なぜか両者の関係を深く知れば知るほど興味が注がれていった。
到底、日本人の私には理解できかねるこの関係をティファナで見る事ができるはずだとそんな図々(ずうずう)しさを隠しながらただ傍観する自分がアメリカの影響を否応(いやおう)無しに受けなければならない日本語が飛び交う街、メキシコ、ティファナで立ち尽くしていた。【了】
■関連情報
フリーライター「富樫秀樹」のホームページ
PJニュース.net
※この記事は、PJ個人の文責によるもので、法人としてのライブドアの見解・意向を示すものではありません。また、PJはライブドアのニュース部門、ライブドア・ニュースとは無関係です。
パブリック・ジャーナリスト 富樫 秀樹【 東京都 】
この記事に関するお問い合わせ / PJ募集
反対にメキシコからアメリカへの入国には厳重なチェックがなされ、その対応の違いには驚かされる。一歩メキシコへ足を踏み入れるとそこは埃(ほこり)とさまざまな音が入り交じった喧騒(けんそう)、陽気で親しげなメキシカンが私の存在を歓迎してくれ、まだ見ぬ未知の世界の入り口で期待と不安の行き場を探す感情がそっと私の背中を押してくるのを感じた。体の奥底からアドレナリンが湧(わ)き上がってくるこの感覚が、唯一私が生きてる事を提示してくれるようになっている。
多くの日本人をここでは見る事ができる。日帰り旅行としてアメリカからの旅行者は多い。そして、ここティファナは観光地として発展し、土産屋の店員も日本人の扱いにはなれており片言の日本語で話しかけてきては店への呼び込みに精を出している。英語でもスペイン語でなく、日本語が飛び交う街とでも言おうか。
そして一歩国境を越えるだけでアメリカとメキシコの経済の違いを感じることができる。まず、メキシコからわずか20数キロしか離れていないアメリカの都市、サンディエゴでさえ、路上で子どもが物を売るとか親の家計を助けるために働くといった姿を見る事などまずない。
だがここメキシコでは子どもたちが必死にツーリスト相手に物を売り、お金を稼ごうとする。世界一恵まれた国で住む子どもと、まだ発展途上にあるメキシコに生まれ育った子ども。ただ一歩「国境」という人間が決めた「国と国との境界線」を越えただけですべての生きる環境が変わってしまうこの世の現実を目の前に提示された瞬間、どう扱う事もできない苛立(いらだ)ちの行き場を探す私がいた。
決して裕福でない国メキシコ。だが、決して貧しくもない国メキシコ。多くのメキシカンが不法にアメリカに滞在している。それをアメリカ政府は見て見ぬフリをしさらには彼らはアメリカ国民になることを望み、その一方でアメリカ政府もそれを咎(とが)めようともしない。そうしたいメキシカンをアメリカ市民にする制度すら存在している。日本で育った私にとってこの両者の感覚を理解するに多くの時間を要したが、なぜか両者の関係を深く知れば知るほど興味が注がれていった。
到底、日本人の私には理解できかねるこの関係をティファナで見る事ができるはずだとそんな図々(ずうずう)しさを隠しながらただ傍観する自分がアメリカの影響を否応(いやおう)無しに受けなければならない日本語が飛び交う街、メキシコ、ティファナで立ち尽くしていた。【了】
■関連情報
フリーライター「富樫秀樹」のホームページ
PJニュース.net
※この記事は、PJ個人の文責によるもので、法人としてのライブドアの見解・意向を示すものではありません。また、PJはライブドアのニュース部門、ライブドア・ニュースとは無関係です。
パブリック・ジャーナリスト 富樫 秀樹【 東京都 】
この記事に関するお問い合わせ / PJ募集
|
|
コメントするにはログインが必要です
Ads by Google
前後の記事
- 北京オリンピックマラソン選考 有効に機能したのか?(1)
PJ 12日09時30分 - メキシコ・ティファナの一風景
PJ 12日07時01分 - 新銀行東京の累積赤字は、誰が処理するのか。
PJ 10日08時30分 - 中小企業の公的支援と「新銀行東京」の失敗
PJ 11日06時49分 - 授業時間を増やすと学力が向上するか、の問いに答えられない教育界の無責任度
PJ 11日07時48分
PJオピニオンアクセスランキング
- 1

- 竹島を「植民地化」し、日本海の「創氏改名」迫る韓国、「日帝」以下の存在
PJ 29日07時12分
(52)
- 2

- 『24時間マラソン』、もうやめては? PJ 21日07時26分
(1)
- 3

- 「それでは、ご説明させていただきます」と、相談できない『相談センター』 PJ 17日08時08分
- 4

- 自転車防犯登録の有効性を疑う PJ 25日03時50分
- 5

- 「君」知るや「日の丸」「君が代」の意味を。
PJ 24日04時40分
(2)
- 6

- 「営業マン」を見下す朝日新聞の社説−そんなにマスコミ新聞記者が偉いのか
PJ 26日11時38分
- 7

- 冬本番に除雪作業も本格化=秋田市
PJ 27日09時52分
- 8

- 教委汚職より食品偽装の方が重大事?・・・教委汚職の報道はなぜ遠慮気味
PJ 11日07時37分
- 9

- 8月30日、今日はなんの日?日露戦争での軍神誕生、橘中佐。1904年 PJ 30日04時13分
- 10

- アテネを超える過熱報道・・・朝日はスポーツ新聞?
PJ 29日07時08分
注目の情報
カードローンの決定版
オリックスVIPローンカードなら安心の低金利 ⇒ 年率5.9%でご契
約の場合、10万円を30日間ご利用で利息はなんと『484円!』年率15.0
%でご契約の場合、利息は『1,232円』
お申し込みはこちら












行きの電車、帰りの電車で