宇多田ヒカル初、CDとデジタル配信で異なるマスタリング

　今月19日に、前作「ULTRA BLUE」から1年9ヶ月ぶり5作目となる待望のニューアルバム「HEART STATION」を発表する、宇多田ヒカル。発売に先駆けて今月3日からは、全国ラジオ局とUSENにてオープニングナンバー「Fight The Blues」のオンエアを開始。携帯配信サイト「モバえみ」では、同曲の着うた(R)と本人出演映像による着信ムービーの先行配信を開始した。

　アルバム「HEART STATION」には、「ぼくはくま」（NHK「みんなのうた」）、「Flavor Of Life-Ballad Version-」（TBS系ドラマ「花より男子2」イメージソング）、「Kiss & Cry」（日清カップヌードルCM「FREEDOM」シリーズテーマソング）、「Beautiful World」（映画「ヱヴァンゲリヲン新劇場版：序」テーマソング）、「Stay Gold」（花王「アジエンス」CMソング）、「HEART STATION」（レコード会社直営♪CMソング）のシングル6曲を含む全13曲を収録する。

　同作では宇多田ヒカル初の試みとして、CDとデジタル配信を異なるマスタリング音源によって制作。「Flavor Of Life」がデジタルで750万ダウンロード、CD出荷が70万枚突破というそれぞれの発売タイプを楽しむファンがいる状況を踏まえ、ファンの試聴環境に適した音で、よりオリジナル音源に近い音で楽しんでもらおうという、世界でもあまり例をみない試みとなる。

　マスタリングとは、CD等を作成する前の原盤（マスター）を制作する工程の総称で、異なる録音環境や楽器でレコーディングした各楽曲を、音圧・音質等を調整し1枚のCDとして仕上げ、アーティストが制作した楽曲の魅力や音を最大限に引き出して1枚のアルバムにまとめていく作業のこと。そのアルバム制作の最後の要ともいえるマスタリングをNYのエンジニア集団「スターリング・サウンド」を代表する世界トップクラスのエンジニア、テッド･ジェンセンにCDを、トム・コインにデジタル配信のマスタリングを依頼しました。

　CD発売日の19日からは、「Fight The Blues」を含むアルバム収録楽曲の着うた(R)を配信予定。翌週26日からは着うたフル(R)、PC配信を予定している。

CDマスタリング担当エンジニア：テッド・ジェンセン（Ted Jensen）
世界で最も人気のエンジニアの一人であり、あらゆるジャンルの音楽プロジェクトに最後のタッチを加えてきたエンジニアである。技術的な専門知識とクリエイティブな感覚のユニークなコンビネーションを生かして、CD、DVD、アナログレコードやその他のフォーマットの音楽的限界を常に定義し続けてきた。イーグルズ「ホテルカリフォルニア」やビリー・ジョエル「ザ・ストレンジャー」などの一連のヒットとともに傑出し始め、2002年にはノラ・ジョーンズが全世界で2000万枚以上のセールスを記録したアルバム「カム・アウェイ・ウィズ・ミー」で、初めて設けられたマスタリングエンジニア部門のグラミー賞を受賞。その他、彼が手掛けたプロジェクトは、ポリスの「ゴースト・イン・ザ・マシーン」、マドンナの「マドンナ」、サンタナの「スーパーナチュラル」、パンテラの「ファー・ビヨンド・ドリブン」、グリーンデイの「アメリカン・イディオット」、ビヨーク「Volta」、レニー・クラヴィッツ「It Is Time For a Love Revolution」などがある。

デジタル配信マスタリング担当エンジニア：トム・コイン（Tom Coyne）
レコードのグルーブに最も、最高の音をのせることのできるエンジニアとして評判が高い。80年代のダンス・ミュージックとR&Bのマスタリングを制覇し、ヒップ・ホップとR&Bジャンルが爆発的なヒットを遂げていた時代にそのエキスパートとしての地位を確立。その後もヒップホップ、R&Bとポップスのジャンルの最前線にいるマスタリング・エンジ二アとして評価を上げている。クレジットにはブリトニー・スピアーズ、バックストリート・ボーイズ、シャーデー、トライブ・コールド・クエスト、デスティニーズ・チャイルドなどがある。最近の作品はバックストリート・ボーイズ「Unbreakable」、ブリトニー・スピアーズ「Blackout｣、ジョス・ストーン「Introducing Joss Stone」。

・宇多田ヒカル - アーティスト情報

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