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【27歳、OL6人物語】女性には女性の働き方がある(第6回)

【27歳、OL6人物語】女性には女性の働き方がある(第6回)
■今回の主人公 優美
有名大学卒業後、食品メーカーの広報部でアシスタントをしていたが、もっと中心になって動きたかったので中堅靴メーカーの広報部に転職。自分の好きなブランドを世に紹介する仕事に喜びを感じている。家が厳しかったため、あまり部活には参加できず、基本的には勉強の虫だった。


この物語は高校時代のテニス部の同級生、真理子、美紀、純子、千夏、ゆかり、優美の6人それぞれが主人公としてオフィスの様子や仕事の悩みを展開していきます。詳しいプロフィールはこちら

「そんなの、教わってないからできません」。
 男にしては細い声がフロアに響く。入社3年目の男って、面倒だ。こちらが指示すると「わかってます」と憮然とするくせに、トラブルが起きると「年上なんだから何とかしてくれて当然」という顔をする。

「じゃ、それは私がやるから、ウチの靴が掲載された雑誌記事をファイリングして」。
 使えない後輩のご機嫌を取る暇があれば、自分でやった方が早い。それでも結局時間が足りなくて、毎日終電だ。テニス部恒例の食事会も、もう何ヵ月も参加できていない。

 その時、よく通る声が私の頭上を通り越した。

「佐藤くん、わからないなら、聞きなさい。仕事は自分でやらないと覚えられないよ」

「…はい」。

 一ノ瀬さんにこう言われては、佐藤だって素直にこう返事をするしかない。しぶしぶ立ち上がり、私の前にやってきた。

「…で、何すればいいんすか?」

一ノ瀬さんは広報部の隠れた大黒柱だ。企画力もあるし、トラブルにも強い。どんな時も感情的に怒ったりせず、それでいて可愛いところがある。仕事ができて女子力も高いあの人のようになりたいと、密かに私は思っていた。

「ねえ、今日飲みに行かない? 終わらない仕事があれば、手伝うから」

 18時を回った頃、一ノ瀬さんが私に声をかけてきた。彼女から飲みに誘われるなんて初めてだ。私は、やりかけの仕事もそのままに、一ノ瀬さんと会社を出た。

「野々宮さんにはいろいろ迷惑をかけることになるから、先に話しておこうと思って」

 ひとしきり雑談をしたあと、おもむろに一ノ瀬さんが切り出した。
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