ゲストさんログイン

ウェブ検索

最新ニュース! クリックするほどよく分かる

livedoor ニュース

今週のお役立ち情報

ソウルへの小さな旅、変貌する韓国の近況(2〉

ソウルへの小さな旅、変貌する韓国の近況(2〉
小正月のこの日、祈祷師が「国家の繁栄を願う」その姿に、数名の女の子がデジカメを向けていた。21日ソウル韓屋村。子どもたちの手前に見えるのは、丸ハダカにされた捧げ物のブタである。(撮影:今藤泰資) 写真一覧(9件)
【PJ 2008年02月22日】− (1)からのつづき。韓国へ来るつど混乱するのは、わが国と隣国との同一性と、似て非なる習慣の多さにある。今さら外語学訓練でもあるまいとたかをくくって来たから、何度この国を訪問しても、「ハングルのジャングル」に閉じ込められた自分を異邦人と認識するほかはないが、同時に他のアジア諸国には持ち得ない親しみを感じるのが韓国ということになる。

 インチョン到着の翌21日、わたしはかねてより訪問の機会をねらっていたソウル中心部に位置する南山韓屋村(ナムサン・ハノクマウル)に行くことができた。計画したわけではなかったが、この日は偶然にも旧正月から数えて15日目の「小正月」にあたり、いくつもの伝統行事や民族衣装に身を包んだ老若男女の姿に出会うことができた。わけても幼子といえる年代の少年少女たちが、彼らの親たちに付き添われ、古くからの習慣を学び、凧揚げや両班(やんばん・李氏朝鮮時代から続く旧貴族階級)に伝わるとされる遊戯・投壷を楽しむ姿に深い共感を覚えた。

 戦前に生まれたわたしたち世代は「長幼の序」を厳しく教えられ、アイデンティティーなどとしゃれた表現こそなかったが、「日本人は日本人」であることなど常識であった。先日の報道各紙の伝えた教育現場での日本史教育が義務化されていないことなど途方もないことだと感じる身には、伝統文化と精神の高揚をあらゆる方法で高めようとする韓国政府も韓国人にも共感を覚えて当然なのであった。

 そんなわたしであったから、この日韓屋村で見た光景には「子ども帰り」した気分に浸ったのであり、同じ年齢の家内も同様に感じたらしかった。例えば村内の裏手にしつらえられた鶏舎には数羽の軍鶏(しゃも)が放たれ、砂を巻き上げ、鋭いツメを相手に向けるながら争う姿でさえ、昼夜を分かたずひたすら鶏卵を生み続ける自宅付近の大型鶏舎のトリの姿とはまったく別の生物のように見え、そこに忘れた過去を思い出させたものであった。

 この日会場の一角では、小正月に行われてきた古い儀式がおごそかに執り行われていた。高名だという祈祷師はノーブルな表情の老人であった。式壇に「国家の繁栄を願う」その姿に小学生らしい数名の女の子がデジカメを向けていた。数カットの写真をごらん頂きたい。その方が稚拙な記事より理解いただけるだろう。

 またここ数ヶ月間、行政の一角を担って「農商工連携」をとなえ続けたわたしには、ただ1本であったが、漢字で大書された「農者天下之大本」の幟にも目を引かれた。田植えに始まり、草取りなどの忙しい作業をすべて終えた時期。そして稲刈りまでに台風が来ることがないように豊作を祈る時期、農作業に追われる農民にとって収穫前のつかの間の遊びだったという、「百中ノリ」が韓国独特の風習だとは知らなかったが、農業を粗末にしてきた「資源小国」のわが国の現状と比較し、つらい思いをしたのであった。

 韓屋村から次ぎにわたしが向かった先は、当然のことのように国宝第1号指定・崇礼門南大門〈ナムデモン)であった。韓国の誇る国宝の無残な姿に声もなく、目頭に熱いものを感じたが、そのことはまた別の機会にゆだねたい。ただ変貌の裏側に、滅び行く遺産や風習があるのは、韓国以上にわが国で多いことだけはこの場で指摘しておきたい。【つづく】

■関連情報
PJニュース.net

※この記事は、PJ個人の文責によるもので、法人としてのライブドアの見解・意向を示すものではありません。また、PJはライブドアのニュース部門、ライブドア・ニュースとは無関係です。

パブリック・ジャーナリスト 今藤 泰資【 茨城県 】
この記事に関するお問い合わせ / PJ募集
ソウルへの小さな旅、変貌する韓国の近況(2〉
おごそかに儀式を執り行う高名な祈祷師。(撮影:今藤泰資)
ソウルへの小さな旅、変貌する韓国の近況(2〉
民族衣装の幼い弟に気遣うこれも幼い姉。可憐なその姿に、「韓国
ソウルへの小さな旅、変貌する韓国の近況(2〉
両班(やんばん)の伝統的な遊び「投壷」に興じる子ら。(撮影:
ソウルへの小さな旅、変貌する韓国の近況(2〉
「農者天下之大本」と大書された幟の前で遊ぶ母子。(撮影:今藤
コメントするにはログインが必要です
ログインしてください
投稿

前後の記事

PJニュースアクセスランキング

注目の情報
抜けた髪は、また生える?
あきらめる? それとも、チャレンジする?
発毛の喜び、目指すなら、
10万人以上が利用した発毛システム。


始めての方限定・発毛実感コース