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官僚に解雇と流動化を。公務員制度改革法案後退の暗澹【山崎元のマルチスコープ】


 政府が今国会に提出予定の「国家公務員制度改革基本法案」の原案が明らかになった。18日の毎日新聞によると、渡辺喜美行革担当相が新設しようとしていた「内閣人事庁」構想は白紙に戻り、さらに公務員と国会議員の接触に規制をかけるための「政務専門官」構想も、具体的な制限を明記しないあいまいな内容に後退したという。この2点は、具体的な公務員規制案として唯一何とか残っていたものだったが、どうやら骨抜きになりそうだ。

「内閣人事庁」設置は、公務員の天下り斡旋をする組織を、各省庁個別ではなく内閣府で一元化しようとする構想だった。しかし原案では「人材を一元管理する組織を設ける」という具体性を欠く表現に退き、事実上白紙化された。

「政務専門官」は、渡辺大臣らの立案では内閣人事庁に所属させるとしていたが、結局、各省庁に置くことに変更。内容についても、専門官以外の役人と議員との接触は「閣僚の許可制」としていたものが、抽象的な「規律を設ける」というだけになり、公務員と議員の接触に関する具体的な規制については踏み込まない内容になった。

 ところで、永田町でいま内閣改造があれば確実にクビが飛ぶのは、渡辺行革担当相と鳩山法務相と言われているようだ。確かに鳩山氏は、大臣としても議員としてもどうかと思われる妥当性を欠く発言が多く、解任はもっともだと思う。だが渡辺氏については、四面楚歌の中で効果はともかく行政改革に孤軍奮闘しており、彼が解任されるべきだというのは、いささか可哀想な気がする。これは、永田町的な「当然」と、国民から見た「当然」の感覚が乖離していることの分かりやすい例の一つではないだろうか。

 しかし、毎日新聞には「いずれも町村官房長官の主導で、渡辺大臣を牽制するのが狙いだ」と露骨に書いてある。新聞がこう書く以上、具体的な根拠(重要な関係者の発言など)があるはずだ。公務員改革への頑張りが足りなくて解任というなら分からぬでもないが、突出しすぎて批判されるというのは全く解せない。

 以下に述べるように、現在検討されている公務員制度改革案は余り効果のあるものではないと思うのだが、渡辺大臣には残りの任期(幾ら残っているか分からないが)で大いに頑張って欲しい。良く見ている国民はいるはずだ。今逃げずに頑張ることは、きっと後の評価につながるだろう。一言応援しておく。

 それはともかく、問題の大前提として、天下り先管理を内閣府にまとめるのと、政務専門官を置くことに、どれほど意味があるかについては、少なからぬ疑問がある。

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