ヒュンダイが販売を予定している46型テレビ。価格などは未定だがビックカメラの店舗で実際に見ることができる

 小さい頃、子供向け雑誌で「飛び出すマンガ」というのを読んだことがある。付録の赤と青のセロハンが貼ってあるメガネをかけて、専用ページを見ると、その絵が飛び出して見えるというものだ。

 それからウン十年、技術は進化した。なんと、「飛び出すマンガ」が「飛び出すテレビ」になったのだ!

 この放送を始めたのが、2007年12月1日に開局したBSデジタル放送局「BS11(イレブン)デジタル」だ。12月2日より試験放送「3D立体革命」を開始。本放送は2008年4月からの予定となっている。

 この3D放送を視聴するためには、3D放送に対応した地上デジタル対応テレビ、そして専用のメガネが必要となる。

 さて、ここで問題となるのが、3D放送を視聴するためのテレビだ。韓国メーカー、ヒュンダイが46型立体液晶テレビを発表。2月下旬の日本発売を前に、予約を開始している。ヒュンダイによると、2008年中には32型や37型といったサイズのテレビも販売していく予定だ。

 この3D放送を実際に見たいという人もいるだろう。現在は家電量販店のビックカメラにデモブースが設けられており、そこで視聴することができる。デモブースが設置されているのは池袋本店、有楽町店本館、新宿西口店、立川店となっている。

 実際に店頭に行ってみると、「3D立体革命」のダイジェスト版が流れている。ブース内にある専用メガネをかけてみると、本当に目の前で人間が動いているような迫力が味わえる。興味を示して立ち止まり、メガネをかけて見ているサラリーマンが多く見受けられたのも印象的だ。

 すでに地上デジタル対応のテレビを持っている人にとっては、もう1台テレビを購入する必要がある点がやや気になる。しかし、これから地上デジタル対応テレビを購入しようと思っている人には、選択肢のひとつとなり得るだろう。

 このBS11デジタルの3D放送、もしかしたらこれからのテレビ放送を変えてしまう可能性も秘めている。あと数年後には「3D放送」が当たり前になっているかも?


 (三浦一紀)


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