初音舞プロ
 今回の先生役は、「はこパラオンライン」をはじめ衛星放送の番組などでも大活躍の女性プロ雀士、初音舞さん。非常に真剣にキビキビと麻雀を打つ姿がビデオでは印象的だったのですが、実際に話をしてみると、「お笑い芸人が最終目標です」と真顔で話しつつ、非常にしっかりしたビジョンと豊富な経歴をお持ちでした。本当に女性麻雀プロは、個性的かつ大人の方ばかりです。

---簡単に自己紹介をお願いします。

 「こんにちは。麻雀界の芸人部門、初音舞です(笑)。よろしくお願いいたします」

---定番の質問で恐縮ですが、麻雀を覚えたきっかけについて教えてください。事前のアンケートだと『とりあえずやってみた』との回答なのですが。

 「私は、麻雀がしたかったというより、雀荘に行ってみたかったんですよ。ようは頭のなかで描いていたイメージどおりなのかどうかを、ただ確認してみたかっただけだったんです。裸電球で、老齢の玄人ばかりで、タバコがもくもくしていて、最後は窓から逃げなきゃいけない(笑)。そういうイメージでした」

---かなり斬新な理由だし、イメージがまた偏ってましたね。

 「それで18歳の頃ですが、当時学生だったんですけどパチンコ屋さんでアルバイトをしていまして、同い年の子が『今日仕事が終わったら、雀荘に行こうぜ〜』とか話をしていて、『え、そんな怖いところに、簡単に同い年の子が行けるんだ〜』と驚いたんです。それで連れてってもらったんですけど、イメージとは真逆で、キレイだし明るいし、飲み物は自動的にもらえるし、若いお客さんばかりだし(笑)」

---そのとき、プレイはされたんですか?

 「もちろんまだ、麻雀を知らなかったので後ろで見ていたんですが、どう見ても『私でもできそう』なんですよ! みんな難しそうに考えているけど、簡単に見えて仕方がない。どうして悩んでいるのかが理解できない。それで『できると思うから、ちょっと変わってください』ってお願いして入れてもらって、そしたら初めて上がったのが“数え役満”だったんですよ!(笑)」

---えええぇ〜。それは凄いですね。

※麻雀に詳しくない方のための注釈:今回の講座で説明したとおり、麻雀の“役”には、通常の“役”と特別な“役満”とがあります。ただし、通常の役でも、たくさんの役やドラなどを同時に重ね合わせることで、役満級の高ポイントを獲得できる場合があります。これを“数え役満”といいます。

 「もちろん、役とかは全然わかっていなかったんですけど、ちょうど今日の講座でお教えしたように、『とりあえず同じやつを集めればいいんでしょ?』と思って、チンイツを作りました。最終的にはリーチ・一発・チンイツ・裏3+αみたいな感じで。点数とかも当時はわからなかったんですが、とりあえずこれで『楽しかったなあ〜』と感じて、ほぼ毎日のように麻雀にのめり込んでいきました。学校行かなくなっちゃいました(笑)。あとアルバイト先も、パチンコ屋さんから雀荘(ポリエステル100%)に変えました」

---そこでプロになることを勧められたんですね。

 「そもそも、麻雀にプロ制度があること自体知らなかったので、最初はビックリしました。当時は(プロになることを)さほど真剣には考えていなかったし、一緒に受けてみようかな、といった軽い気持ちで受験しました」

---でも、噂ではお笑い芸人も目指していたんですよね。迷いはなかったんですか?

 「『目指していた』じゃなくて『今も目指している』ので、過去形ではないです(笑)。小さいときから芸人にはなりたかったんですけど、どうやってなればいいのか、全然わからなかったし、昔は行動力もなかったのでそのままになっていました。麻雀を覚えてからは麻雀一筋になったので、芸人を目指すのは止めたんですけど、お笑いの新人向けの賞やイベントが最近増えてきているので、やっぱりやりたい! という気持ちもあります。実は一昨年にヨシモトの養成所に入りたくて、願書を出して、2次面接まで進んでいたんですけど、ちょうどその時期に母が大怪我をしてしまい、その看病などがあって養成所入りは諦めました。でもチャンスがあればやりたいなあ、とは思っています」