【気になるトレンド用語】節分は豆まきだけじゃない? 節分・恵方巻きの由来は
2008年02月05日10時00分 / 提供:ITライフハック
2月3日と言えば“節分”ですね。代表的な風習は「豆まき」で、家庭、学校、職場などでも行われることがあります。小学校時代に授業で鬼のお面を作った記憶をお持ちの方も多いことでしょう。豆まき以外にも、最近認知度を増してきた「巻き寿司のまるかぶり」のように地方によって異なった風習もあります。
今回は“節分”の本来の意味と風習についてみてみましょう。
■節分とは
“節分”は「せち分かれ」とも言い、「季節を分ける」という意味があります。そのため、本来は季節の変わり目である立春・立夏・立秋・立冬の前日を指す言葉なのです。現在では特に立春の前日(2月3日)を“節分”と言い、豆をまいて悪疫退散や招福の行事が行われます。
現代の暦では2月3日が節分ですが、旧暦では立春を1年の始まりとしていたため、節分は大晦日にあたり、前年の邪気を払う意味をこめて宮中では追儺(ついな)の行事が行われていたのです。
追儺は悪鬼・疫癘(えきれい)を追い払う行事のことで、平安時代の初期頃(ごろ)から、陰陽師たちによって宮中でに盛大に行われていたようです。その後は諸国の社寺でも行われるようになりました。古くは中国に始まり日本へは文武天皇の頃に伝わったと言われています。
この儀式で鬼を追い払う役は「方相氏(ほうそうし)」と呼ばれ、恐ろしい面をつけて矛と盾で不吉な鬼を追い払います。相手の悪霊は目に見えないため、悪霊を払う役である方相氏が長い年月の間に悪霊、つまり鬼の役に変わってしまったようです。これが現在の節分行事での鬼のルーツと考えられています。
一般的な正しい「豆まき」は年男(その年の干支を持つ生まれの人)、または一家の主人が煎った大豆をまき、家族は自分の歳の数だけ豆を食べることで1年の無病息災を願います。いつの間にか、一家の主であるお父さんが鬼の役になって豆をぶつけられるようになった家庭もあるようですが、本来はお父さんは豆をまく役なのです。
「豆まき」以外にも「柊鰯(ひいらぎいわし)」も古くから行われている風習の一つです。柊の小枝と焼いた鰯の頭を門口に挿したもので、これには魔除けの意味があり、柊の葉の棘が鬼の目を刺し、鰯の臭いで鬼が近寄らない効果があるとされています。現在では、奈良県奈良市の多くや福島県から関東一円の一部の地域でこの風習がみられます。
■巻き寿司のまるかぶり「恵方巻き」
近頃では「恵方巻き」と呼ばれる「まるかぶり寿司」がコンビニエンスストアでも売られるほど定着しています。その作法は、その年の恵方を向いて、ひたすら無言で太巻き寿司を丸々1本食べきるというものです。恵方とは、その年の歳徳神(としとくじん)の方角のことで、その年の最も良いとされる方角です。
名前に「まるかじり」の意味である関西の方言「まるかぶり」とついているように、関西から始まった風習であるとされています。
大阪の花街では大正初期から節分の時期にお新香を巻いた海苔巻きを恵方に向かって食べるという風習があったそうです。その後1932年に大阪鮓商組合、1973年頃に大阪海苔問屋協同組合が「節分の夜に恵方に向かって無言で巻き寿司を丸かぶりすると幸福が訪れる」という意味のチラシを配っていたそうです。
1977年には大阪・道頓堀で開催された海苔業界による街頭イベント「海苔祭り」での「巻き寿司早食い競争」がマスコミに取り上げられて全国に知られるようになっています。1989年になると広島のセブンイレブンが恵方巻きの販売を開始し、翌年から徐々に販売エリアが広がり、1995年には関西以西の地区、1998年には全国で販売するようになりました。現在では、予約販売も当たり前のように行われていますね。
■落花生まき
一般には「福豆」などの名称で売られている大豆をまきますが、北海道、東北、信越地方では約8割以上の方が落花生を使っているそうで、スーパーでも落花生が並ぶのが当たり前となっています。また、九州(特に鹿児島県と宮崎県)でも3割程度の方が落花生をまくそうです。しかも、落花生は殻付きのままでまき、まいた落花生を拾い集めて食べるそうです。食べる豆の数は、複数の粒の入った殻ごと数えます。
全国落花生協会によると、北海道、東北、信越地方で伝統的な大豆から落花生に変化したのは昭和30年代の北海道からで、「雪の中でも落花生なら拾いやすい」「食べ物が粗末にならない」「大豆は夏の豆だが、落花生は秋冬の豆。カロリーも高いので寒い地域で好まれる」などといった理由で、雪の多い東北や信越地方にも広がっていったと考えられています。
鹿児島県や宮崎県については、「鹿児島に落花生の産地があるから」という説が有力です。
■鬼は内
「豆まき」の口上で「鬼は外」と言わず「鬼は内」と言って豆を撒(ま)く寺社や家、土地などが存在します。
鬼子母神などに代表される、いわゆる「鬼神」の系列を御祭神としている寺社、鬼の地名がついている土地や鬼に由来する伝説が残っている土地、鬼の字を姓に持つ家では、鬼を追い出すことはありません。
年中行事が簡素化されたり忘れられがちな現代ですが、古来から受け継がれているものには意味があります。穀物や、果実には「邪気を払う霊力」があると考えられており、豆をまくことで豆の霊力により邪気を払い、福を呼び込む効果があると言われています。
■こちらもオススメ!気になるトレンド用語
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・気になるトレンド用語 バックナンバー
今回は“節分”の本来の意味と風習についてみてみましょう。
■節分とは
“節分”は「せち分かれ」とも言い、「季節を分ける」という意味があります。そのため、本来は季節の変わり目である立春・立夏・立秋・立冬の前日を指す言葉なのです。現在では特に立春の前日(2月3日)を“節分”と言い、豆をまいて悪疫退散や招福の行事が行われます。
現代の暦では2月3日が節分ですが、旧暦では立春を1年の始まりとしていたため、節分は大晦日にあたり、前年の邪気を払う意味をこめて宮中では追儺(ついな)の行事が行われていたのです。
追儺は悪鬼・疫癘(えきれい)を追い払う行事のことで、平安時代の初期頃(ごろ)から、陰陽師たちによって宮中でに盛大に行われていたようです。その後は諸国の社寺でも行われるようになりました。古くは中国に始まり日本へは文武天皇の頃に伝わったと言われています。
この儀式で鬼を追い払う役は「方相氏(ほうそうし)」と呼ばれ、恐ろしい面をつけて矛と盾で不吉な鬼を追い払います。相手の悪霊は目に見えないため、悪霊を払う役である方相氏が長い年月の間に悪霊、つまり鬼の役に変わってしまったようです。これが現在の節分行事での鬼のルーツと考えられています。
一般的な正しい「豆まき」は年男(その年の干支を持つ生まれの人)、または一家の主人が煎った大豆をまき、家族は自分の歳の数だけ豆を食べることで1年の無病息災を願います。いつの間にか、一家の主であるお父さんが鬼の役になって豆をぶつけられるようになった家庭もあるようですが、本来はお父さんは豆をまく役なのです。
「豆まき」以外にも「柊鰯(ひいらぎいわし)」も古くから行われている風習の一つです。柊の小枝と焼いた鰯の頭を門口に挿したもので、これには魔除けの意味があり、柊の葉の棘が鬼の目を刺し、鰯の臭いで鬼が近寄らない効果があるとされています。現在では、奈良県奈良市の多くや福島県から関東一円の一部の地域でこの風習がみられます。
■巻き寿司のまるかぶり「恵方巻き」
近頃では「恵方巻き」と呼ばれる「まるかぶり寿司」がコンビニエンスストアでも売られるほど定着しています。その作法は、その年の恵方を向いて、ひたすら無言で太巻き寿司を丸々1本食べきるというものです。恵方とは、その年の歳徳神(としとくじん)の方角のことで、その年の最も良いとされる方角です。
名前に「まるかじり」の意味である関西の方言「まるかぶり」とついているように、関西から始まった風習であるとされています。
大阪の花街では大正初期から節分の時期にお新香を巻いた海苔巻きを恵方に向かって食べるという風習があったそうです。その後1932年に大阪鮓商組合、1973年頃に大阪海苔問屋協同組合が「節分の夜に恵方に向かって無言で巻き寿司を丸かぶりすると幸福が訪れる」という意味のチラシを配っていたそうです。
1977年には大阪・道頓堀で開催された海苔業界による街頭イベント「海苔祭り」での「巻き寿司早食い競争」がマスコミに取り上げられて全国に知られるようになっています。1989年になると広島のセブンイレブンが恵方巻きの販売を開始し、翌年から徐々に販売エリアが広がり、1995年には関西以西の地区、1998年には全国で販売するようになりました。現在では、予約販売も当たり前のように行われていますね。
■落花生まき
一般には「福豆」などの名称で売られている大豆をまきますが、北海道、東北、信越地方では約8割以上の方が落花生を使っているそうで、スーパーでも落花生が並ぶのが当たり前となっています。また、九州(特に鹿児島県と宮崎県)でも3割程度の方が落花生をまくそうです。しかも、落花生は殻付きのままでまき、まいた落花生を拾い集めて食べるそうです。食べる豆の数は、複数の粒の入った殻ごと数えます。
全国落花生協会によると、北海道、東北、信越地方で伝統的な大豆から落花生に変化したのは昭和30年代の北海道からで、「雪の中でも落花生なら拾いやすい」「食べ物が粗末にならない」「大豆は夏の豆だが、落花生は秋冬の豆。カロリーも高いので寒い地域で好まれる」などといった理由で、雪の多い東北や信越地方にも広がっていったと考えられています。
鹿児島県や宮崎県については、「鹿児島に落花生の産地があるから」という説が有力です。
■鬼は内
「豆まき」の口上で「鬼は外」と言わず「鬼は内」と言って豆を撒(ま)く寺社や家、土地などが存在します。
鬼子母神などに代表される、いわゆる「鬼神」の系列を御祭神としている寺社、鬼の地名がついている土地や鬼に由来する伝説が残っている土地、鬼の字を姓に持つ家では、鬼を追い出すことはありません。
年中行事が簡素化されたり忘れられがちな現代ですが、古来から受け継がれているものには意味があります。穀物や、果実には「邪気を払う霊力」があると考えられており、豆をまくことで豆の霊力により邪気を払い、福を呼び込む効果があると言われています。
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