農薬餃子の報道に見る日中の温度差

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1月31日朝の日本のニュースは、すべてトップニュースが「中国製の冷凍餃子にふくまれていたメタミドホスで中毒発生」のニュースだった。
詳細は厚生労働省のホームページにも掲載されている。

中国産冷凍ギョウザが原因と疑われる健康被害事例の発生について

中国産冷凍ギョウザが原因と疑われる健康被害事例の発生について(第2報)

日本の報道機関の中でも情報が錯綜しているが、編集部が目をつけたのは日本と中国でのメディアの温度差だ。

Googleで「中国 餃子」の検索でヒットするニュースの記事数は269件(1月31日朝現在)。日本のメディアでは、被害状況、被害の恐れのある商品名、生産企業、流通ルート、企業や国の動きなど様々な情報がめまぐるしく報道されている。
翻って中国で調べてみると、時事ニュースとして簡単に取り上げられているのみ。
問題の餃子の生産者も、特に明示されていない。
現地スタッフに確認してみても、昨夜の時点ではテレビのニュースや、新聞でもそのような報道は見ていないという。

食に限らず、中国製品の安全性が世界的に疑問視されている中で、政府主導の規制はなかなか全体に浸透していない。
高度成長期に日本も公害など多くの問題に直面したが、中国は今後、環境や安全などの問題にどのように対応していくのか。
北京五輪をひかえ、世界の注目が中国に集まっている今、中国の真価が試されている。

(ChinaPress:編集部 久我)