日本マクドナルドの冷酷過ぎる経営姿勢に、スマイルどころじゃない?
2008年01月31日09時00分 / 提供:日刊サイゾー
「サイゾー」2月号では、上記訴訟の原因となった、同社における過酷な労働状況とその裏側について特集している。当該記事をここに転載するので、事件を追う上での参考にしていただきたい。
(以下、「サイゾー」2月号より)
昨年11月下旬に発覚したフランチャイズチェーン(以下、FC)による賞味期限改ざんや直営店の食品衛生問題などによって、コンプライアンス不信が高まっているマクドナルド。賞味期限改ざんは、問題のFC社員が「コスト削減でのプレッシャーがあった。もったいなかった」と意図的にしたことを認める証言が新聞各紙で報じられているが、その要因をさらに検証すると、売り上げや人件費などの成果主義によって、店舗の労働環境がいかに厳しいかという事実が浮かび上がってきた。
「問題はFCだけのものではありません。たとえば24時間営業の店舗が増えていますが、人件費などの経費管理には、厳しい上司のプレッシャーや目標数値があり、営業時間が増えても人件費はほとんど増やせない」(マクドナルド某直営店店長)
そのため、勤務店舗によっては休暇をとれず、近隣店からのヘルプでなんとかしのいでいるのが実情だ。もちろん、店舗の業績はボーナス査定に直結する。結局、FCや直営に関わらず店舗は厳しい数値目標に縛られている。この状況が続けば、再び賞味期限改ざんのような事態が起きないとも限らない。いや、実はさらに悪い事態がすでに起きていたという疑惑もあるのだ。
というのも、昨年10月、横浜の某店舗の店長が、勤務中に突然倒れ、亡くなったのである。その店は24時間営業ではないが、立地もよく繁盛しており、亡くなった店長はマネージャーと2人で店を回していた。人員不足は誰の目にも明らかだったという。 「ついに起きたかと思いました。横浜のあの店の規模なら、最低でももう1人、マネージャーとして社員が必要でしたよ」(同前)
当然、過労死とみられる事態だが、この件に関してマクドナルド・コミュニケーション部に訊ねると「ご本人の私病と聞いている」とのコメントがあった。つまり、過労死とは認識していないのだ。
「恐らくそのコメントの根拠のひとつが、亡くなった店長の勤務表です。その勤務表は寸分の狂いもなく事前にプランされた勤務プラン通りでした。確かに、残業も少なく休暇も消化したその勤務表通りだったら、過労死とは認められない。ただ、絶対にそんなわけがないのは、現場の人間ならば誰でもわかることです」(関係者)
一部のメディアでは、上司による勤務表の書き換えがあったのではないかという報道もされている。しかし、前出関係者はそれは少し違うという。
「勤務表の書き換えは当然あったと思いますよ。でも書き換えたのは上司じゃなく、本人が恒常的に行っていたと推察されます。ほとんどの店長は、普段から勤怠表に過重労働の痕跡を残さないよう指導をされていますし、店長は残業代がつかないので、実際の長時間勤務記録を提出して、時間管理が悪いなどと上司から小言を言われるのがイヤで改ざんするのです。また、残業時間が月80時間を超えると産業医の面談を受けなければならなくなるのも面倒です。ただ、店長たち自身には、改ざんをしている認識はないのではないでしょうか? 何十年も昔からの習慣のようになっていますから……。本社からはコンプライアンスに違反するから正しい勤怠記録をつけるよう指示が出ていますが、現場では自分の評価に直結する事ですから、仕事の量を減らすか社員を増やすかしないと、現実には無理なことであると誰もが感じているのでは」
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