強かったシャラポワが帰ってきた (c)Getty Images

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今年の全豪オープンは波乱の多い大会であったと同時に、テニス界に新時代が到来したことを実感させられる結末であった。
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今シーズン最初のグランドスラムというだけに、調整が難しい大会ではあるが、それでもトップシードの選手は大きな波乱もなく初戦を突破。女子シングルスでは、3回戦で地元オーストラリアのケーシー・デラクアが、一昨年全豪を制したフランスのアメリ・モレスモーを破り、ポーランドのアニエシュカ・ラドワンスカが、今大会第2シードのスベトラナ・クズネツォワを破るという波乱が起きた。

同じポーランドのマルタ・ドマチョウスカといい、このポーランドの若手2人には今後も注目したい。また、アジア勢では、台湾の謝淑薇がベスト16に入る健闘を見せてくれた。

ベスト8以降で注目を集めたのは、以前に紹介した最もセクシーなテニス選手としても知られるダニエラ・ハンチュコバの力強いテニス。以前には無かった逆境を跳ね返す精神的な強さを見せ、見事ベスト4まで勝ち上がる快進撃を見せた。

そして今大会の間違いなく台風の目であったセルビア勢の、アナ・イバノビッチとイェレナ・ヤンコビッチ。2人がウィリアムス姉妹を破った準々決勝では、女子テニス界の何かが変わったと思わせる瞬間でもあった。

最後に今大会で全豪初優勝を果し、自身3度目のグランドスラム制覇を達成したマリア・シャラポワ。現在女王のジュスティーヌ・エナンをストレートで破った準々決勝は正に圧巻。昨シーズン苦しんだサービスに更に強さが加わり、強かったシャラポワが帰ってきたと思わせるテニスを見せてくれた。

決勝ではイバノビッチも善戦したものの、気合の入ったサービスと、正確且つ強力なストロークを常に打てるシャラポワが、何枚も上手であったはずである。イバノビッチの精神的な弱さがまたしても決勝で出てしまった、そしてシャラポワの怖いほどの負けん気の強さが目立った戦いであった。

一方の男子シングルスでは、なんと言っても決勝にまで進んだノーシードのジョー・ウィルフリード・ツォンガが注目を独占した。そのパワフルなテニスと、時に見せる繊細なネットプレーで勝ち進むと、何と準決勝では世界ランキング2位のラファエル・ナダルを力でねじ伏せるという大波乱を引き起こした。

3回戦では、昨シーズン終盤を完璧なテニスで圧倒したダビド・ナルバンディアンが、スペインのフアン・カルロス・フェレーロに破れ、更にハードコートでは230キロを超える超高速サービスを放つアメリカのアンディ・ロディックが、ドイツのフィリップ・コールシュライバーに逆にサービスエース対決を制されるという波乱が起きた。

また同じ3回戦では、今大会3連覇を狙ったテニス界のキングこと、ロジャー・フェデラーが、今対注目のセルビア勢の一人であるヤンコ・ティプサレビッチに、フルセット10-8という僅差で勝利するという苦しい戦いがあった。結局準決勝では、今大会を制したノバク・ジョコビッチの前に自分のテニスをさせてもらえず、まさかのストレート負けという久しぶりの屈辱を味わっている。

今大会注目のジョコビッチと、ツォンガという2人の決勝は、パワーで攻めるツォンガにジョコビッチが対応したテニスを繰り広げ、自分の持ち味であるどんなボールに対しても深いショットを打ち返し、絶対的なバックハンドの正確性によってツォンガを凌駕したと言えるだろう。

今大会の決勝は男女とも第1シード、第2シードを欠いた珍しい大会になったが、その先に見えたのは、テニス界の新しいスター選手たちの出現であり、女子でも力強いサービスとストローク戦の応酬、男子ではパワーのみならず相手のテニスに素早く対応するという新しい
テニスのかたちであったのかもしれない。

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◇全豪オープン2008を彩る美女プレーヤー

第1回 マリア・シャラポワ
第2回 アナ・イバノビッチ
第3回 ダニエラ・ハンチュコバ
第4回 ニコル・バイディソバ
第5回 マリア・キリレンコ
最終回 サニア・ミルザ